「東京メトロ銀座線」の版間の差分

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[[東京地下鉄]](東京メトロ)の路線では[[東京メトロ丸ノ内線|丸ノ内線]]とこの銀座線のみ[[標準軌]]である。また、[[第三軌条方式|第三軌条集電方式]]を採用しているため、駅進入部に[[デッドセクション]]が存在し、2両ユニット方式で [[電動発電機|MG]] を搭載した1500N系をのぞく[[営団01系電車|01系]]以前の車両では駅到着直前に室内灯が消灯し代わりにバッテリー電源の非常灯が点灯していた。また、前照灯も消灯し[[扇風機]]の電源も切れた。現在運用されている車両には引き通し線が装備されており、デッドセクション通過時も停電することはなくなった。[[狭軌]]と[[架空電車線方式]]を採用している周辺他社路線との[[直通運転]]は、形態的に困難なため、丸ノ内線と同様に実施されていない。
 
トンネル断面が小さいゆえに車両自体も小さく(東京地下鉄の車体の規格の中で最も小さく、1両の車両長が16 [[メートル|m]]×6両で、1編成の長さは96 mしかない)、そのため、1両あたりの乗車定員は少ない、車内[[エア・コンディショナー|冷房装置]]の屋外機が屋根に取り付けられない、などの制約が生じている。これは、建設費の節約のためである。初めての地下鉄建設とあって将来的な輸送の見込みを立てるのは困難であり、実際開業当時は十分な輸送力を持っていたが、現代に至っては輸送力不足を招く結果になった。冷房装置については、前述の理由で車両冷房化が困難であったことにより、一般の鉄道車両において冷房装置搭載が一般的になった[[1983年]](昭和58年)から製造が開始された01系も当初は非冷房で製造されたが、[[1990年]]頃になって薄型装置が開発されたことにより屋根上に搭載できるようになったため、これ以降に製造された01系からは当初より冷房が搭載され、冷房装置なしで登場した01系にも冷房装置の設置が行われた。現在運用されている01系および[[東京メトロ1000系電車|1000系]]車両には全編成に冷房装置が取り付けられている。
 
[[浅草通り]]・[[中央通り (東京都)|中央通り]]・[[外堀通り]]・[[青山通り]]の地下を通って、[[浅草]]・[[上野]]・[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]・[[銀座]]・[[新橋 (東京都港区)|新橋]]・[[虎ノ門]]・[[赤坂 (東京都港区)|赤坂]]・[[青山 (東京都港区)|青山]]・[[渋谷]]といった東京都心のほとんどの[[繁華街]]やビジネス街を縫うように走る路線のため、利用客が多く日中でも3分に1本の割合で高頻度の運転がなされている。この銀座線の混雑緩和のために建設された路線が[[東京メトロ半蔵門線|半蔵門線]]である。また銀座線は[[地下鉄#開削工法|開削工法]]で建設されたため、後発の他路線に比べて乗り場が浅く、[[田原町駅 (東京都)|田原町駅]]や[[末広町駅 (東京都)|末広町駅]]、[[虎ノ門駅]]、[[外苑前駅]]など多数の駅で[[階段]]を降りるとすぐに[[改札|改札口]]があり、改札口の先にすぐホームがあるという利用しやすい形態になっている。相対式ホームの駅ではそのほとんどで線路間の支柱がリベット組みの鉄骨となっており、日本最初の地下鉄の歴史を偲ぶことができる。
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** [[10月30日]] 浅草駅・上野駅で[[発車メロディ|発車合図メロディ]]を導入<ref name="tokyometro20121024" />。翌31日には銀座駅・溜池山王駅にも導入<ref name="tokyometro20121024" />。
* [[2017年]](平成29年)
** [[3月10日]] 01系電車の営業運転を終了<ref name="railf170311">[http://railf.jp/news/2017/03/11/202000.html 東京メトロ銀座線で01系の営業運転終了] - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2017年3月11日掲載</ref><ref name="response20170127">[http://response.jp/article/2017/01/27/289423.html 「銀色の銀座線」01系、33年走り続けて引退 3月10日] - レスポンス、2017年1月27日</ref>。
 
== 運行形態 ==
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== 車両 ==
=== 現在の車両 ===
* [[東京メトロ1000系電車|1000系]] - 6両編成3940234240両が在籍している。2013年春より量産を開始し、20162017度までに3月をもって従来の01系をすべて置き換える予定<ref>[http://www.tokyometro.jp/news/2012/pdf/metroNews20120326_01.pdf 平成24年4月11日(水)銀座線新型車両1000系いよいよデビュー 記念ヘッドマークを掲出 ホームページで運行ダイヤをお知らせいたします] - 東京地下鉄 2012年3月26日(2012年4月11日閲覧)</ref><ref name="tokyometro20152701">{{PDFlink|[http://www.tokyometro.jp/corporate/profile/scheme/pdf/plan_h27_2.pdf 平成27年度(第12期)事業計画(説明資料)]}} - 東京地下鉄、2015年7月21日閲覧</ref>。またこの後に第三軌条から給電される標準電圧の600Vから750Vへの昇圧が計画されている<ref name="tmp2018_p16" />。
* [[営団01系電車|01系]] - かつては6両編成38本228両が在籍していたが、1000系による置き換えが進み、2017年2月現在で運用されているのは第30編成のみとなっている。最後まで残った第30編成についても、2017年3月10日限りで営業運転を終了する予定<ref name="response20170127" />。
 
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File:Tokyometro01-138.jpg|01系第38編成<br />VVVFインバータ制御で、1997年に溜池山王駅開業にあわせ落成。<br />(この編成は既に廃車済)
File:Tokyo Metro 1000.jpg|1000系<br />浅草 - 上野間開業時の車両1000形の塗色を再現したカラーフィルムによるラッピングが施されている。
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* [[営団2000形電車#1900形|1900形]]
* [[営団2000形電車|2000形]]
* [[営団01系電車|01系]]<ref name="response20170127" /><ref name="railf170311" />。
 
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File:Tokyometro01-138.jpg|01系第38編成<br />VVVFインバータ制御で、1997年に溜池山王駅開業にあわせ落成。<br />(この編成は既に廃車済)
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旧型車両の塗色は、1927年の開業時に[[ベルリン地下鉄]]の淡黄色を参考とした。しかし、戦中・戦後の混乱期に色見本を紛失したため、改めて色見本を製作したものがやや濃い目となり、その後作り直すたびにさらに濃くなったという<ref>『鉄道ファン』1993年9月号および「鉄道ピクトリアル」2007年10月号</ref>。
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== 今後の予定 ==
* 現在、銀座線で運行している01系電車を2016年度までに1000系電車に置き換える予定である<ref name="tokyometro20152701">{{PDFlink|[http://www.tokyometro.jp/corporate/profile/scheme/pdf/plan_h27_2.pdf 平成27年度(第12期)事業計画(説明資料)]}} - 東京地下鉄、2015年7月21日閲覧</ref>。「[[#車両|車両]]」節を参照。
* 2017年度にホームドアの設置工事を行い、2018年度までに後述のホーム移設が予定されている渋谷駅と大規模改良工事中の新橋駅をのぞく全駅の設置を完了する予定<ref>{{Cite web |title=中期経営計画「東京メトロプラン2018」 |url=http://www.tokyometro.jp/corporate/profile/plan/pdf/tmp2018.pdf |publisher=東京地下鉄 |format=PDF |page=14 |accessdate=2016-03-26}}</ref>。このうち、2015年12月20日に上野駅1番線に透過型ハーフハイトタイプのホームドアが先行して設置され、2016年3月12日に稼働を開始している<ref>[http://www.tokyometro.jp/news/2015/783.html 銀座線上野駅1番ホーム(渋谷方面)にホームドア・可動ステップを設置します] - 東京地下鉄、2015年12月7日</ref>。
* 遅延吸収能力の改善等によりさらなる安定輸送の向上を図るため、浅草駅構内の折り返し線の延伸を検討している<ref name="tokyometro20152701" />。