「桃花台新交通桃花台線」の版間の差分

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==== 累積赤字の原因 ====
開業以来利用者数が予測を大幅に下回り、一度も黒字になったことがなかったため、多額の累積赤字を抱える結果となり、開業15年目([[2006年]])にして廃止が決定する。累積赤字の原因としては以下が挙げられている。
* 接続路線の名鉄小牧線が、名古屋方面へと向かう場合に不便だったこと。桃花台線は[[桃花台ニュータウン]]住民の名古屋方面への移動手段として建設された経緯がある<ref>書籍「桃花台線建設誌」参照</ref>が、名鉄小牧線の中で名古屋市内にある駅は、終着駅だった同市北端に位置する[[上飯田駅]]のみ。さらにこの上飯田駅は桃花台線開業13年目の2003年まで小牧線以外の鉄道に乗ることができず、最寄りの[[名古屋市営地下鉄名城線]]の[[平安通駅]]までバスまたは徒歩で移動しなければならなかった。なお[[2003年]]、[[名古屋市営地下鉄上飯田線|地下鉄上飯田線]]が上飯田- 平安通駅間で開業し、名鉄小牧線と上飯田線が一体運行となり、小牧線に乗車したまま平安通駅まで移動できるようになった。これにより上飯田- 平安通駅間の移動の不便さの問題は改善された。
* 建設前に行なわれた需要予測(利用者数の予測の試算)で、JR中央線などの競合路線をまったく考慮していなかった。この問題に関しては、下記の「[[#建設前の需要予測の問題|建設前の需要予測の問題]]」で詳述している。なお、桃花台ニュータウン住民の実態として、[[桃花台バス|バス]]または自家用車で[[春日井駅 (JR東海)|JR春日井駅]]まで行きJR中央線で名古屋方面へ向かうケースが多い。<!-- [[国土交通省]]の調査によると、1日あたり約1万3千人(延べ人数)がJR中央線を利用している{{要出典}}。-->そのため住民が小牧市に[[桃花台バス|JR春日井駅行きのバス]]を嘆願したが、桃花台線を理由に認可されなかった。その結果、JR春日井駅行きのバスは住民自らの手によって会員制バスとして運行が始められた。その会員制のバスは現在は[[あおい交通]]に委託され、[[路線バス]]として運行されている。
* 計画段階における[[桃花台ニュータウン]]の予想人口と、実際に移住した人数に差があった。計画では5万人だったのに対し、2005年時点で約2万7千人。最終的には約3万人に留まる試算が出されている。また5万人の段階では、利用者の数は延べ人数で1日約3万人と試算されている。これは「桃花台ニュータウンの住民のうち約30%が利用する」計算となる。これに対し[[2005年]]度の1日の利用者数の割合は約6%で、割合から見ても5分の1程度である。さらに、実際のニュータウン人口の推移に対し、利用者数はまったく比例していない。<!--これらの点に関しては、下記の項目「[[#1日あたりの利用者数とニュータウン人口の推移|1日あたりの利用者数とニュータウン人口の推移]]」参照。-->
* 近年桃花台ニュータウンの住民の動向として、工場や物流拠点の多い小牧市内に通勤・通学する人が増えている。
* [[中央自動車道|中央道]]経由の栄・名古屋方面直通([[名鉄バスセンター]]行きなど)高速バスが開設されるなど、競合路線が増えた。