「近鉄820系電車」の版間の差分

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[[生駒トンネル|新生駒トンネル]]開通後は[[近鉄900系電車|900系]]や[[近鉄8000系電車|8000系]]などの大型車の登場により、全編成が[[近鉄京都線|京都]]・[[近鉄橿原線|橿原線]]で使用されるようになり、同線の[[急行列車|急行]]や[[普通列車|普通]]で運用した。この場合、820系は小回りが利く利点も活かして2連で急行運用に入るという場合もあった。また800系とは異なり、[[丹波橋駅|丹波橋]](当時)を経由した[[京阪電気鉄道]]への乗り入れにもよく使用された。京都・橿原線の車両限界拡大後は徐々に[[近鉄生駒線|生駒線]]・[[近鉄田原本線|田原本線]]での運行に移行して使用されていた。また、[[1975年]](昭和50年)の800系807Fの京都線[[新祝園駅|新祝園]] - [[山田川駅|山田川]]間の横転事故発生後、復旧した714-807と4両編成を組んで使用されていた。この際は800系側に貫通路改造と抑速制動回路の撤去が行われたが、820系には改造を行わなかった。
 
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File:モ825(S38-8-15)(西大寺).jpg|モ825(奈良電気鉄道京都駅発橿原神宮駅駅行急行、大和西大寺駅 1963年1月15日)
File:ク721(S38-1-15)(西大寺車庫).jpg|ク721(旧・西大寺車庫、1963年1月15日)
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=== 改造・廃車 ===
[[1968年]](昭和43年)の架線電圧600Vから1500Vへの昇圧工事の際に、[[電動発電機]]と[[圧縮機|コンプレッサー]]がTcに移設された。この際に抑速制動装置は撤去されたため、奈良線[[生駒駅|生駒]]以西の勾配区間での運用はできなくなった(この点が800系との相違点である)。また、1973年に実施された橿原・天理線の車両限界拡張の際にドアステップの延長が行われている。
 
[[1984年]](昭和59年)に825 - 828Fが860系に改造され[[伊賀鉄道伊賀線|伊賀線]]に転出した。田原本線に残った4編成のうち、821・823・824Fは[[1993年]](平成5年)に860系に改造され伊賀線に転出し、822Fはその直前に[[廃車 (鉄道)|廃車]]となり、形式消滅した。
822Fは後述の860系にその他の編成が改造される直前に[[廃車 (鉄道)|廃車]]されている。
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[[1984年]](昭和59年)より、[[伊賀鉄道伊賀線|伊賀線]]車両近代化のため[[近鉄南大阪線|南大阪線]]用[[近鉄6800系電車|6800系]]の[[鉄道車両の台車|台車]]と[[電動機|主電動機]]を流用して4編成が'''860系'''として[[狭軌]]化されて伊賀線に移った。しかし当時、田原本線に820系を残す必要があったため、残る4編成は改造されず、代わりに800系改造の[[近鉄800系電車#880系|880系]]2編成が伊賀線に移った。なお、本系列の狭軌改造に際し、不要となった三菱電機MB-3020-B電動機およびその駆動装置は、名古屋線[[近鉄1000系電車|1000系]]のWNドライブ化工事に再利用されている。
 
=== 改造・廃車 ===
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820系以降、近鉄では一般用18m車は導入されなかったうえ<ref name=loading>全長20m未満の一般用車では、[[狭軌#特殊狭軌|特殊狭軌線]]用の[[近鉄270系電車|270系]]・[[近鉄260系電車|260系]]、東大阪線(現、[[近鉄けいはんな線|けいはんな線]])用の[[近鉄7000系電車|7000系・7020系]]があるが、いずれも伊賀線とは大きく規格の異なるものである。</ref>、伊賀線の車両限界や狭軌であることなどの特殊事情ゆえに<ref name=loading />、他の主要路線で使用されている20m車による代替が困難な状況が続いていた。
 
860系に改造されなかった822Fに続き、820系として落成してから50年近く経過したことから<ref>ただし台車は6800系から流用した関係上1957年製のため50年以上は経過している。</ref>、825F改造の864Fは[[2004年]](平成16年)[[5月]]に廃車され、比土駅留置線で解体された。
 
伊賀線は赤字解消のため、[[2007年]](平成19年)[[10月1日]]、[[上下分離方式]]で近鉄が第3種鉄道事業者として従来通り線路や駅舎などの施設や車両を所有して保線などの管理を行い、近鉄出資の子会社「[[伊賀鉄道]]」が第2種鉄道事業者として施設と車両の貸与を受けて運営・運行する方式へ移行し、伊賀線所属の本系列はそのまま同社に貸与される形となった。