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[[ファイル:Zazen au Centre Européen du Zen Rinzai.jpg|thumb|ヨーロッパ臨済禅センターの坐禅]]
[[ファイル:Keisaku1.jpg|thumb|警策]]
現代の諸宗門の説明ぎず寒すぎなる禅の方法は、概ね調身・調息・調心と場所を選ぶう3つの段階から成る{{sfn|伊吹|2001|pp=346-351}}。曹洞宗では面壁し、臨済宗では壁を背にして座るなど、宗門・坐禅儀によって差違がある。
 
足の組み方は;調身:[[結跏趺坐]](けっかふざ)もしくは半跏趺坐(はんかふざ)で行う。結跏趺坐のやり方は左ももの上に右足を乗せ、右かかとを腹に近づける。次に右ももの上に左足を乗せる。一方、左足のみを右ももに乗せるのが半跏趺坐である。いずれも両足と尻との3点でつり合いよくすわる。
姿勢、呼吸、心をととのえる(調身、調息、調心)。
:手は[[法界定印]](ほっかいじょういん)を組む。右掌を上に向け、その上に、左掌を上にして重ねる。両手の親指先端をかすかに合わせる。
:左右に上体を揺すって重心を安定させる。肩の力を抜き、背筋を伸ばす。腰は引き気味で腹を少し前に突き出す。鼻とヘソが相対するように。あごを引き、舌は前歯の付け根に軽く触れるようにして口を軽く結ぶ。目は半眼にして視線は1m程度先で落とす。
;調息:ゆっくりと息を吐き出し、その後の呼吸は自然にまかせる。これを2 - 3回行う。
:口を閉じて、静かに細く、長く息を吸い、下腹の辺りからゆっくり吐く。
;調心:心の中で呼吸を数え、1から10、10から1と繰り返す([[数息観]])。
:吐く息、吸う息の2つに集中し、数は数えずに呼吸そのものになりきる(随息観)。
:公案の工夫によって悟りを目指す。
 
坐る際には坐禅用のクッションである[[坐蒲]](ざふ)を用いる。 [[座布団]]を二つ折りにしても代用することもある。坐蒲に腰を下ろし、膝を床につける程度に浅く、足を組む。
 
足の組み方は[[結跏趺坐]](けっかふざ)もしくは半跏趺坐(はんかふざ)で行う。結跏趺坐のやり方は左ももの上に右足を乗せ、右かかとを腹に近づける。次に右ももの上に左足を乗せる。一方、左足のみを右ももに乗せるのが半跏趺坐である。いずれも両足と尻との3点でつり合いよくすわる。
 
手は[[法界定印]](ほっかいじょういん)を組む。右掌を上に向け、その上に、左掌を上にして重ねる。両手の親指先端をかすかに合わせる。
 
目は半開きにして視線は1m程度先で落とす。
 
あごを引き、舌は前歯の付け根に軽く触れるようにして口を軽く結ぶ。
 
肩の力を抜き、背筋を伸ばす。腰は引き気味で腹を少し前に突き出す。鼻とヘソが相対するように。
 
呼吸は自然にまかせる。[[丹田]]からゆっくり吸い。[[丹田]]から吐き出すという。医学上、坐禅中は呼吸がゆっくりになることが観察されている。
 
一回の坐禅は「一炷」(線香一本が燃焼する時間。約45分 - 1時間)を一単位として行う。集中が乱れてくると姿勢が前屈みになるという。寺院においては坐禅を行う者の背後に直堂と呼ばれる監督者が巡回し、姿勢の崩れた者の肩を[[警策]]で打ち警告を与える。
 
睡気が出た場合は「身を揺らし、或いは目を張るべし。未だ醒めざる時は、手を引いて目を拭い、或いは身を摩すべし」(坐禅用心記)。また一炷ごとに畳から降り、作法に則り僧堂周囲の廊下をしばらく歩行して体の凝りを取り、眠気を払う。これを[[経行]](きんひん)と呼ぶ。
医学上、坐禅中は呼吸がゆっくりになることが観察されている。この呼吸数の低下はエネルギー[[代謝]]の低下を示すものであり、[[脳波]]の変化とともに脳の活動水準の低下が原因と考えられている{{sfn|伊吹|2001|pp=346-351}}。経行や坐禅前後の深呼吸は、坐禅中に生じた酸素不足を効果的に解消する。
 
禅宗寺院での坐禅は[[僧堂]]内で行われるが、流儀により庭など屋外でも行われ、そのための坐禅石を庭園に配した寺院もある。また夜坐と称し、夜間に坐禅を行う道場もある。
 
現存する坐禅の心構えや意義、方法を記した最も古いものが[[雲門宗]]の[[長蘆宗賾]]の著した『禅苑清規』に収められる「坐禅儀」であり{{sfn|伊吹|2001|pp=346-351}}、[[蘭渓道隆]]や道元も坐禅儀を書く上で手本にしたとされる{{sfn|伊吹|2001|pp=346-351}}。
各地に坐禅会を開催し一般信徒に坐禅を指導している寺院がある。また臨済・黄檗宗と曹洞宗は、いずれも公式サイトにおいて正しい坐禅の仕方や坐禅会の開催情報を提供している(外部リンク参照)。
 
さらなる研究のための基本となる古典的資料としては以下のものがある。
* 道元 『普勧坐禅儀』『[[正法眼蔵]]』
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== 日本での一般向けの坐禅 ==
日本での坐禅は、[[宗教]]・[[宗派]]とは無関係に'''[[精神鍛錬]]'''として認識され、[[寺]]などで[[僧]]が監視している中で坐禅を行う形をとる修行体験を、一般の人々向けに行っている。 [[黙想]]・[[瞑想]]するのではなく、[[自我]]を極力排除して、自我以外の存在を全感覚で受動的に感じ取る事によって、自我以外の存在に縁取られた自我自体の認識へと立ち戻る、という精神性を持っている。仏教の[[空]]・[[無]]の境地、日本の[[神道]]の精神ともつながりがある。通常の生活の場でも坐禅を行う事はできるが、[[寺]]などの静寂な場で行う方が、より効果が上がる。
 
各地に坐禅会を開催し一般信徒に坐禅を指導している寺院がある。また臨済・黄檗宗と曹洞宗は、いずれも公式サイトにおいて正しい坐禅の仕方や坐禅会の開催情報を提供している(外部リンク参照)。
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
* {{Cite |和書 |author = 伊吹敦 |title = 禅の歴史 |date = 2001 |publisher = 法蔵館 |isbn = 4831856320 |ref = harv }}
 
== 関連項目 ==
* [[禅]]
* [[接心]]
* [[数息観禅定]]
* [[坐禅和讃]]
* [[ヴィパッサナー瞑想]]
* [[サマタ瞑想]]
* [[修行]]
* [[魔境]]
 
{{Commonscat|Zazen}}