「コンパクトディスク」の版間の差分

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開発当時、大賀典雄は、親交のあったカラヤンに、11.5cm(60分)と12cm(74分)との二つの規格で二者択一の段階に来ていることを話すと、カラヤンは「ベートーヴェンの交響曲第9番が1枚に収まったほうがいい」と提言した。指揮者によって変わるが、カラヤンの「第九」は約63分–69分であり、ほとんどの指揮者による演奏時間は60分を超えているからだ。結果的に74分(最大80分も可能)という収録時間は、[[1951年]]にライヴ録音された[[ヴィルヘルム・フルトヴェングラー|フルトヴェングラー]]指揮のいわゆる「バイロイトの第九」(演奏時間およそ74分32秒)や、それに匹敵する長さである[[カール・ベーム]]や[[レナード・バーンスタイン]]の演奏も、コンパクトディスク1枚に収めることが可能になった。
 
この話は、大賀がフィリップスを説得するためにカラヤンの名を引き合いに出したという見方があるが、カラヤンが音楽媒体のディジタル化を望んでいたことは事実である。最大収録時間の長大化に当初ソニーとフィリップス社が難色を示した<ref>これは事実である。マーラーやブルックナーのような長大な交響曲はCD-Rの上限を上げれば一曲はすべて一枚で収録できてしまう。ところがCD-Rの原価が安いことに気が付いた両社はマーラーの交響曲第3番のような作品を2CDにすることで利益を上げることを考え、ディジタルメディアならではの性能は考慮に入らなかった。</ref>結果、近年のCD-BOXは100枚組や200枚組のように横長にかさばりながら販売を続けている。
 
また、8cmCD ([[シングル|CD SINGLE]]) の最大収録時間は約22分程度である。これは、[[CDビデオ]]のオーディオパートとビデオパートを分けてそれぞれ開発した際に由来している。8cmというサイズはケースに収納したとき[[レコード]]の[[シングル盤]]ケースのちょうど半分のサイズとなるため、小売店でレコード用の棚を使いまわせるだろうと考えたためである。