「ギ酸」の版間の差分

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ギ酸水溶液は、1価の脂肪族カルボン酸の中では最も強い酸であることに加えて[[腐食性]]を持ち、皮膚に触れると水泡を生じ、痛みを与える。0.1 mol dm<sup>&minus;3</sup>水溶液中の電離度は0.042である。また100%ギ酸のハメットの[[酸度関数]]は''H''<sub>0</sub> = &minus;2.22であり比較的強い酸性媒体である<ref name=tanaka>田中元治 『基礎化学選書8 酸と塩基』 裳華房、1971年。</ref>。
: <ce>HCOOH (aq) <-> H+ (aq)\ +\ HCOO^-(aq)</ce>
 
その酸解離に対する[[熱力学]]的諸量は以下の通りである<ref name=tanaka /><ref name=Parker>{{cite journal | author = Wagman, D. D.; Evans, W. H.; Parker, V. B.; Schumm, R. H.; Halow, I. | title = The NBS tables of chemical thermodynamics properties. Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units | journal = J. Phys. Chem. Ref. Data | volume = 11 | pages = Suppl. 2 | year = 1982}}</ref>。
|}
また、[[硫酸|濃硫酸]]または[[三酸化硫黄]]を加えて熱すると一酸化炭素を生じる。
: <ce>HCOOH -> CO\ +\ H2O</ce>
: <ce>HCOOH\ +\ SO3 -> CO\ +\ H2SO4</ce>
 
ギ酸はアルデヒドでもあるため、還元性を持つ。にもかかわらず、[[フェーリング反応]]はほとんど示さない。これは、ギ酸イオンが銅イオンと安定な[[キレート|キレート錯体]]を形成するためで、ギ酸イオンが銅イオンを包み込み、銅イオンが[[酸化銅(I)]]として沈澱するのを妨げるからだと考えられる。
 
ギ酸は酸化されると[[炭酸]]を生じる。
: <ce>HCOOH\ +\ (O) ->\ H2CO3</ce>
 
またギ酸は[[ホルムアルデヒド]]の[[酸化]]でも生じる。
: <ce>CH2O\ +\ (O) ->\ HCOOH</ce>
 
== 生物とギ酸 ==