「敗血症」の版間の差分

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敗血症の診断基準など
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[[ファイル:Sepsis and SIRS-ja2.svg|thumb|300x300px|感染症と[[全身性炎症反応症候群]]と敗血症の関係。]]
 
'''敗血症'''(はいけつしょう、{{lang-en-short|sepsis}})とは、感染に対する制御不能な生体反応に起因する生命を脅かすような臓器障害のことで、患者数は世界で年間約2700万人。そのうち約800万人が死亡していると報告されている<ref>[http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kurofunet/ykondo/201604/546505.html 敗血症治療の現在地] 日経メディカルオンライン 記事: 2016年4月14日</ref>。国際的な診断基準では感染が疑われSOFAスコアベースラインから2点以上増加しているものを指す敗血症としている<ref>{{PDFlink|[http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-160810.pdf 新しい敗血症の定義]}} 慶應義塾大学 佐々木淳一</ref>。細菌感染症の全身に波及したもので非常に重篤な状態であり、無治療では[[ショック]]、[[播種性血管内凝固症候群|DIC]]、[[多臓器不全]]などから早晩死に至る。元々の体力低下を背景としていることが多く、治療成績も決して良好ではない。
 
これに対し、傷口などから細菌が血液中に侵入しただけの状態は[[菌血症]]と呼ばれ区別される。また、敗血症と[[全身性炎症反応症候群|SIRS]]は似た概念だが、SIRSは感染によらない全身性の炎症をも含む概念である<ref name="guideline2013">『日本版敗血症診療ガイドライン』2013年版による</ref>。