「ラガー (ビール)」の版間の差分

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アザゼ (会話 | 投稿記録)
S・カールスベルゲンシスは分類学上はS・セレビシエと同じとはいえ、メリビオース代謝の可否はビール製造において重要であり、区別するほうが適当
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== 解説 ==
[[原料]]に[[麦芽]]を使用し、二糖類(メリビオース)を発酵に利用する<ref name=jbrewsocjapan1988.95.791>[https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/95/11/95_11_791/_article/-char/ja/ 有村治彦、ビール酵母] 日本醸造協会誌 Vol.95 (2000) No.11 P791-802, {{DOI|10.6013/jbrewsocjapan1988.95.791}}</ref>サッカロマイセス・カースベルゲン(''Saccharomyces cereuisiaecarlsbergensis'') という[[酵母]]を用い、低温(10℃以下)で熟成させながら比較的長時間の[[発酵]]を行う。酵母が最終的に下層に沈み込むため、下面発酵と呼ばれる。なお、1984年にサッカロマイセス・カールスベルゲンシス({{La|''Saccharomyces carlsbergensis''}})1982年にサッカロマイセス・セレビシエ (''Sacchromyces cereuisiaecerevisiae'') として分類され分類学上の差は無くなった<ref name=jbrewsocjapan1988.95.791 />。
 
元々は、[[ドイツ]]・[[バイエルン州|バイエルン地方]]のローカルなビールであった。この地方の水は軟水のため、硬水でなければ酵母が活動しにくいエールビールを作ることは困難だったが、土地の醸造師たちは、軟水でも低温下で活動する酵母の存在に気づき、特殊な製法でビールを醸造するようになった。秋の終わりにビール樽を洞窟の中で氷と共に貯蔵し、翌年の春に取り出すのである。この貯蔵(=[[ドイツ語]]で、「ラガー」:{{De|Lager}}。動詞形なら{{De|lagern}})されたビールをラガービールと呼んだ。19世紀以降、冷却機などの設備が発明されると、瞬く間に世界中に普及し、それまで主流だった[[エール (ビール)|エール]]を凌ぎ、ビールの主流となった。