削除された内容 追加された内容
22行目:
[[日本軍]]においても、[[日中戦争]]([[支那事変]])の頃から第一線では高性能の[[ブルーノZB26軽機関銃|ブルーノ ZB26]][[軽機関銃]]や[[モーゼルC96|マウザー C96]][[拳銃#自動式拳銃|自動式拳銃]]を鹵獲・接収し大規模に運用しており、[[太平洋戦争]]([[大東亜戦争]])特にアメリカ軍の[[自動小銃]]である[[M1ガーランド]]や[[U.S.M1カービン|M1カービン]]は積極的に鹵獲運用されていた。組織的な運用としては、[[エアボーン|空挺部隊]]である[[挺進連隊|陸軍第1挺進団]]に対し、[[シンガポールの戦い]]で鹵獲された[[トンプソン・サブマシンガン|トンプソン]][[短機関銃|機関短銃]]が[[蘭印作戦#パレンバン空挺作戦|パレンバン空挺作戦]]後に600挺が供給されている。また、日本軍において鹵獲[[航空機]](主な[[戦闘機]]・[[爆撃機]]は[[ホーカー ハリケーン]]・[[ブリュースター]] [[F2A (航空機)|バッファロー]]・[[カーチス・ライト|カーチス]] [[P-40 (航空機)|P-40(トマホーク)]]・[[ノースアメリカン]] [[P-51 (航空機)|P-51]]・[[ボーイング]] [[B-17 (航空機)|B-17]]・[[ロッキード]] [[ハドソン (航空機)|ハドソン]]など)は、[[ドイツ]]などからの輸入機ともども、[[陸軍航空審査部]](旧・飛行実験部実験隊)が主に調査研究の目的で運用していた。
 
また、緒戦の[[南方作戦]]で鹵獲したハリケーン・バッファロー・P-40・B-17などは[[東京国際空港|羽田飛行場]]で戦意高揚のための展示会で一般公開されたほか、B-17は[[1942年]]公開の[[映画]]『[[翼の凱歌]]』にて、バッファロー・P-40・ハドソンは、[[1943年]]公開の映画『[[愛機南へ飛ぶ]]』、[[1944年]]公開の映画『[[加藤隼戦闘隊#映画『加藤隼戦闘隊』|加藤隼戦闘隊]]』において、ともに[[一式戦闘機|一式戦闘機 隼]]などと対峙する敵機役として大々的に「'''出演'''」させている。戦地における鹵獲機装備の実戦部隊としては、P-40のみによる飛行隊が[[ビルマの戦い|ビルマ戦線]]で[[編成]]され[[要撃機|爆撃機迎撃]]用に投入されたものの、同士撃ちや消耗部品の供給の問題があったため短期間で解散している。
 
第二次大戦後の[[冷戦]]下で対立する陣営は大抵、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]([[西側諸国]])とソ連([[東側諸国]])の[[軍事]]支援により兵器を潤沢に供給されることが多いため、敵軍に[[偽装]]して敵地に潜入する[[特殊作戦]]以外で鹵獲兵器を軍の制式兵器として大々的に使用する例はほとんどないが、例外的に[[イスラエル国防軍|イスラエル軍]]は周辺を敵性国家に囲まれており、[[欧米]]諸国からの武器供給も決して安定しているわけではないため、鹵獲兵器(主に東側製)を有効活用するための改造を自国が導入した旧式兵器(主に西側製)の近代化改修同様に重視しており([[T-54/55]]を改修した[[チラン (戦車)|チラン]]や[[アチザリット]]など)、そこで蓄積された[[手続き的知識|ノウハウ]]を活用した外国の兵器の近代化改修を請け負っている。