「垂直尾翼」の版間の差分

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高迎え角で機動を行う[[ジェット機|ジェット]][[戦闘機]]や風の影響を受けやすい巨大[[レドーム]]を持つ[[早期警戒管制機]]などでは、通常の垂直安定板だけでは横方向の安定性が不足することがある。この対策として、既存の垂直安定板を増積(大型化)するよりも、機体下部に下向けて第2の垂直安定板を追加したほうが小型の安定板で大きな安定効果を得ることができる<ref>[[#世界の傑作機144]] p.44</ref>場合がある。この機体下部に備えられた小型の垂直安定板を'''ベントラルフィン'''({{lang-en|ventral fin}}、[[魚類#ひれ(鰭)|腹びれ]])と呼ぶ。
 
ベントラルフィンの装着方法としては、[[F-105 (戦闘機)|F-105 サンダーチーフ]]や[[MiG-21 (航空機)|MiG-21 フィッシュベット]]、[[零式艦上戦闘機|零戦]]のように機体中心線に1枚の場合もあれば、[[F-8 (戦闘機)|F-8 クルセイダー]]や[[ボーイング737 AEW&C]]、[[F-16 (戦闘機)|F-16]]のように機体下部左右に振り分けて2枚の場合もある。ベントラルフィンが装着される機体後部下側は、離着陸時に地面と接近する箇所なため、あまり上下方向に大型化することは難しい。[[MiG-23 (航空機)|MiG-23]] / [[MiG-27 (航空機)|MiG-27]]や[[XF8U-3 (航空機)|XF8U-3]]のように、離着陸時に左右方向へ折り畳める機構を組み込んでいる機体もある。
 
事例は少数だが、胴体から離れた主翼の中ほどや{{仮リンク|エンジン・ナセル|en|Nacelle}}にベントラルフィンが装着されている機体もある。