「枇杷島分岐点」の版間の差分

[[東枇杷島駅|東枇杷島]] - [[西枇杷島駅|西枇杷島]]・[[下小田井駅]]間の庄内川橋梁の北側にあり、[[名鉄名古屋本線|名古屋本線]]と[[名鉄犬山線|犬山線]]が分岐する。[[鉄道駅|駅]]ではないので[[プラットホーム]]などの設備はなく、全ての列車が通過する。ただし、[[1949年]]（[[昭和]]24年）[[7月31日]]までここは'''[[枇杷島橋駅]]'''（[[名鉄特急|特急]]停車駅）という駅であった為ため、同駅の[[廃駅|廃止]]後も[[運賃]]計算上の箇所として扱われ、ている。名古屋本線（当分岐点以西）と犬山線とを跨いで乗車する場合には、[[乗換駅|乗換]]は東枇杷島・[[栄生駅|栄生]]・[[名鉄名古屋駅|名鉄名古屋]]のいずれかの駅で行なわれるのだが、運賃は当分岐点で乗り換えたものとした距離で計算され、この場合には当分岐点から名鉄名古屋駅までの重複乗り越し運賃は不要となっている。特急の特別車（名鉄での有料[[座席指定席#交通機関|座席指定席車]]の呼称）同士の乗り換えには「乗り継ぎ[[ミューチケット]]」制度が適用される<ref>[http://www.meitetsu.co.jp/train/ticket_fare/mu/connection_ticket.html 乗り継ぎミューチケット] - 名古屋鉄道（平成28年4月1日更新/2016年7月12日閲覧）</ref>。また、別途乗車の場合などには当分岐点を発着する[[乗車券]]類も発売される。

枇杷島橋駅は当分岐点と[[踏切]]に挟まれてホームの延長ができない立地条件にあり、また駅と庄内川橋梁との間には40 [[パーミル|‰]]の急勾配が存在していた。そのため、拡張余地のない枇杷島橋駅を[[廃駅|廃止]]し、その代替として隣接して休止中だった[[西枇杷島駅]]を復活させた。なお、この時[[下小田井駅]]も500 m枇杷島分岐点寄りへ移設している<ref name="sawada">沢田幸雄 「廃止された線路を訪ねて　押切町 - 枇杷島橋間と柳橋乗入れ」（『[[鉄道ピクトリアル]] No.473　1986年12月増刊号』、p.106,[[電気車研究会]]、1986年</ref>。その後1958年（昭和33年）に[[庄内川橋梁 (名鉄名古屋本線)|庄内川橋梁]]が上流側に架け替えられ現状となった。架け替え前はほぼ直線の名古屋本線に対して犬山線が分岐する形となっていたが、この配線変更で両開きとなった<ref name="sawada"/>。後年[[軌道 (鉄道)|軌道]]強化により制限速度が40 km/hから50 km/hに引き上げられ現在に至る。

経路3は[[西枇杷島駅]]構内から分岐し、[[定期列車|定期]][[旅客列車]]は運行されず、主に車両の[[車両基地|留置場所]]として使用される。また、車両の方向転換を行う際にも使用される。例としており、「[[名鉄1000系電車|パノラマスーパー]]」に一般席車を組み込む際、デルタ線で特別車の向きを豊橋方（上り方面）に統一すした例があるために使われた。

また、経路3の延長に当たる経路2の側線（[[有効長]]6両分）は、[[河和駅|河和]]・[[内海駅 (愛知県)|内海]] - [[名鉄名古屋駅|名古屋駅]]間運転の特急が折り返すための場所としても用いられている。

[[線路 (鉄道)|線路]]は[[平面交差]]のため、本線豊橋方面へ向かう[[列車]]と犬山線方面へ向かう列車が同時に通過することはできない。両者が直近に迫った場合、

* 本線豊橋方面への列車が、分岐点の手前の第2出発信号機（この時、停止信号を現示）まで警戒信号で運転 (25 [[キロメートル毎時|km/h]]) を行い、犬山線列車（犬山方面への列車・名古屋方面を問わず）の通過を待つ。

のどちらかの方法で対処する。他に、本線・犬山線双方から名鉄名古屋方面への列車が直近に迫り、どちらかが分岐点手前で停止することもあるが、実際の列車ダイヤは、極力、当分岐点の前後で同じ運転系統の列車同士がを当分岐点至近ですれ違ったりわせ、分岐点手前で停止することなく通過したりできるように工夫して組まれているが、実際には、特に[[ラッシュ時|運転間隔が短い時間帯]]において、本線・犬山線双方から名鉄名古屋方面への列車が直近に迫り、どちらかが分岐点手前で停止することがある。