「予防戦争」の版間の差分

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法的観点から見れば予防戦争は軍事行動に伴う法的判断の問題と関係している。予防戦争の法的問題は開戦法規と関連しており、[[自衛権]]を主張することが可能かどうかによって判断できる。自衛権とは敵性行為に対して自己保存を正当化する権利である。[[国際連合憲章|国連憲章]]では合法的な戦争行為として[[国際連合]]の[[集団安全保障]]の措置を定めており、集団安全保障の措置が行われるまでの間の緊急措置として各国の判断により自衛権を行使することが認められている。しかし自衛権の発動を宣言する要件として事態の緊急性、行動の必要性、さらに軍事行動が過剰とならないような均衡性の要件が考えられているために自衛権によって無制限の軍事行動が可能となるわけではない。それでも自衛戦争を発動する判断には困難な問題があることを政治哲学者[[マイケル・ウォルツァー]]は指摘しており、共同体に対する脅威の存在が明白であり、かつその脅威に対処するために他の選択肢がないと言えなければならないが、これは客観的な基準によって判断できるものではない。
 
そして[[2001年]]の[[アメリカ同時多発テロ事件]]に対し、アメリカは半ば[[自衛戦争]]・半ばこれ以上のテロ攻撃にたいする予防戦争として[[アフガニスタン]]に、そして[[イラク戦争|イラクへ侵攻]]した。しかし戦局は泥沼化、[[アフガニスタン紛争 (2001年-2014年)|アフガニスタン戦争]]は15年たってもなお終焉せず、[[中東]]の[[反米]]感情とテロ活動はかえって活発化した。
 
== 関連項目 ==