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ロウ病 (会話 | 投稿記録)
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[[ファイル:KerbauJawa.jpg|thumb|250px|[[インドネシア]]、[[ジャワ島]]の牛耕田。]]
[[ファイル:Planting Paddy Nepal.jpg|thumb|250px|[[ネパール]]の田植え。]]
稲作の起源は2012年現在、考古学的な調査と野生イネの約350系統のDNA解析の結果、約1万年前の[[中国]][[長江]]流域の[[湖南省]]周辺地域が稲作の起源と考えられている<ref name="nig1110">A map of rice genome variation reveals the origin of cultivated rice.
Xuehui Huang, Nori Kurata, Xinghua Wei, Zi-Xuan Wang, Ahong Wang, Qiang Zhao, Yan Zhao, Kunyan Liu, Hengyun Lu, Wenjun Li, Yunli Guo, Yiqi Lu, Congcong Zhou, Danlin Fan, Qijun Weng, Chuanrang Zhu, Tao Huang, Lei Zhang, Yongchun Wang, Lei Feng, Hiroyasu Furuumi, Takahiko Kubo, Toshie Miyabayashi, Xiaoping Yuan, Qun Xu, Guojun Dong, Qilin Zhan, Canyang Li, Asao Fujiyama, Atsushi Toyoda, Tingting Lu, Qi Feng, Qian Qian, Jiayang Li, Bin Han
Nature, 490, 497-501 (2012)</ref>。
Nature, 490, 497-501 (2012)</ref>。(かつては[[雲南省]]の[[遺跡]]から発掘された4400年前の試料や遺伝情報の多様性といった状況から雲南省周辺から[[インド]][[アッサム州]]周辺にかけての地域が発祥地とされていた<ref name="nig1110"/><ref>池橋宏:イネはどこから来たか―水田稲作の起源― 熱帯農業 Vol.47 (2003) No.5 P322-338 {{doi|10.11248/jsta1957.47.322}}</ref><ref>インドマニプール州の在来イネ品種における遺伝的多様性と亜種分化 Breeding science 46(2), 159-166, 1996-06, {{NAID|110001815365}}</ref>。)
 
中国では紀元前6000年から紀元前3000年までの栽培痕跡は黄河流域を北限とした地域までに限られている。以降、紀元前3000年以降山東半島先端部や遼東半島にまで分布した。<!--最古の水稲の痕跡とされる前七世紀の欣岩里遺跡のイネは陸稲であろう。前六世紀とされる検丹里遺跡の水田跡も水田や環壕まで前六世紀の物と見るのは疑義がある。松菊里遺跡を水稲耕作開始期の遺跡と見るべきではないか。『稲作の起源』355-366頁、池橋宏、 紀元前2000年代には朝鮮半島まで拡大した<ref>甲元眞之、「東アジアの先史農耕」青驪 No.5 2008-2-29 p.30-33, {{hdl|2298/22921}}</ref>。-->
 
いっぽう[[東南アジア]]、[[南アジア]]へは紀元前2500年以降に広まった<ref>Fabio Silva , Chris J. Stevens, Alison Weisskopf, Cristina Castillo, Ling Qin, Andrew Bevan, Dorian Q. Fuller (2015) Modelling the Geographical Origin of Rice Cultivation in Asia Using the Rice Archaeological Database ; PLOS ONE, published: September 1, 2015 https://doi.org/10.1371/journal.pone.0137024</ref>。その担い手は[[オーストロネシア語族]]を話す[[ハプログループO-M95 (Y染色体)]]に属す人々と考えられる<ref>崎谷満『DNAでたどる日本人10万年の旅 多様なヒト・言語・文化はどこから来たのか?』(昭和堂 2008年)</ref>。
 
長江流域にある[[草鞋山遺跡]]の[[プラント・オパール]]分析によれば、約6000年前にその地では[[ジャポニカ米]]が栽培されており、インディカ米の出現はずっと下るという<ref>プラント・オパールの形状からみた中国・草鞋山遺跡(6000年前 - 現代)に栽培されたイネの品種群およびその歴史的変遷 育種学雑誌 Vol.48 (1998) No.4 P387-394, {{doi|10.1270/jsbbs1951.48.387}}</ref>。
現存する栽培種の起源は野生イネ集団からジャポニカ米の系統が生まれ、後にその集団に対して異なる野生系統が複数回交配された結果、[[インディカ米]]の系統が生じたと考えられている<ref name="nig1110"/>。
 
=== 日本への伝来 ===