「エディプスコンプレックス」の版間の差分

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== 批判 ==
エディプスコンプレックスには批判も多く、有名なものとしては「それは外向的な人間に限ったもので内向的な人間においてはそれに限らない」という[[カール・グスタフ・ユング]]の批判がある。加えて日本社会では夫より子供優先だし、最近は仲の良いパパ・息子も多い。前提条件が違っていれば、理解・納得できないのは当然かもしれない。シングルマザーも増えているし、父親がいても長時間労働・単身赴任で父親不在の家庭もある。
 
実際、エディプスコンプレックス理論は父性的な社会で[[二元論]]的な思想が強い西欧ではよく利用される理論であったが、そのような感覚が薄い日本ではさほど感覚的に合わなかった。[[近親相姦]]願望が父性的なものに対する破壊願望に裏付けされているなどという理論に対し批判的だった[[小此木啓吾]]は、[[阿闍世コンプレックス]]の思想を日本で流布させた。ただ、これに関しては[[家父長制]]が強すぎるためエディプスコンプレックスが見えなくなっているという反論や、[[阿闍世]]も実際は母親ではなく父王への反抗心だったという指摘もあるため、批判も決して少なくはない。