「ねずみ鋳鉄」の版間の差分

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鋳鉄は[[炭素]]量の多い鉄-炭素合金で、定義上2.06~6.67%の炭素を含む。一般的には2.5~3.5%の炭素を含むものが利用されている。この組成の鋳鉄を溶融させて鋳造した後、ゆっくりと冷やすとねずみ鋳鉄になる。炭素が片状のグラファイト(黒鉛)として存在するのが特徴である<ref name="基礎のきそ" />。
 
鉄鋼材料としては引っ張り強さが小さく展延性にも乏しい。これは金属中の片状黒鉛によると考えられている。一方で切削加工性、耐摩耗性、耐熱性や減衰性については優れている。用途の例としては、耐摩耗性を活かして機械の摺動面や[[マンホール]]の蓋、耐熱性を活かして[[炉]]や[[防火戸]]、減衰性を活かして機械部品などがある<ref name="基礎のきそ" />。ブレーキディスクとしてもよく使用される
 
なお、ねずみ鋳鉄は溶けた鋳鉄をゆっくりと冷却した場合に生じるが、急冷した場合は[[白鋳鉄]]という別の組織を有する金属になる。また、冷却速度によってはねずみ鋳鉄と白鋳鉄の中間的な組織(まだら鋳鉄)になることもある。