「弾道ミサイル」の版間の差分

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===宇宙ロケットとの違い===
[[画像:Titan 1 ICBM.jpg|thumb|[[ケープカナベラル空軍基地]]で打ち上げられる人工衛星打ち上げ用タイタンI]]
長射程の弾道ミサイルと宇宙ロケットとの基本的な構造の差は少ない。大雑把に言えば、大射程の弾道ミサイルから[[弾頭]]を外し、代わりに小規模な上段ロケットを追加すれば衛星打上能力を獲得しうる。世界初の人工衛星[[スプートニク1号]]を打ち上げた[[R-7]]は[[SS-6]]の改良型であり、アメリカ初の人工衛星[[エクスプローラー1号]]を打ち上げた[[ジュノー1]]は[[PGM-11 (ミサイル)|レッドストーン]]の改良型である。また、今日においてもロシアの[[ロコット]]やアメリカの[[ミノタウロスIV]]など、現役を退いた弾道ミサイルを改修して衛星打ち上げに転用するケースは珍しくない。
 
しかし、平時に商業目的で打ち上げられる宇宙ロケットには弾道ミサイルのような即応性は求められず、前述の弾道ミサイル転用タイプを除けば安価で毒性が無い液体水素や液体酸素などが用いられている。これらはロケットへの充填に長い時間が必要であり、敵の先制攻撃への対応能力が無きに等しくなるため兵器としての使用は殆ど不可能である。これに対し、サイロや車両、艦船など限られた保守体制であっても発射可能な状態で保管しなければならない弾道ミサイルは、経済性や安全性に目を瞑って猛毒だが常温保管可能な推進剤を選択したり、推進効率が落ちても固体燃料を選択する事になる。宇宙ロケットにも固体燃料を使うものはあるが、打ち上げスケジュールに合わせて経済性を優先して生産される。経済性や効率を無視してでも安定して長期間の保管が要求される軍用のミサイルとは成分製法価格に違いがある。