「ブラックボックス (航空)」の版間の差分

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'''コックピットボイスレコーダー'''('''CVR''')は、航空機事故や事件の捜査のため、[[旅客機のコックピット]]内の音声を録音するために使用する。
 
[[旅客機のコックピット]]天井に会話収音用[[マイクロフォン]]が装備されているとともに、[[航空無線機]]の音声信号([[航空交通管制]])も簡易な[[ミキシング・コンソール|ミキサー]]を通じて収録される。該当するFAA TSOはC123b「Cockpit Voice Recorder Equipment」である<ref name="TSO-C123b"/>
該当するFAA TSOはC123b「Cockpit Voice Recorder Equipment」である。<ref name="TSO-C123b"/>
 
ほかの場所に記録されない限り、航空機はCVRを携帯する必要があり、CVRは[[航空交通管制]]との通信を記録することが要求される。2008年現在、記録時間が2時間以上であることがFAAの要件である<ref name="359-FAR"/>
2008年現在、記録時間が2時間以上であることがFAAの要件である。<ref name="359-FAR"/>
 
標準的なCVRは、2時間に4チャネルのオーディオデータを記録することができる。以前の要件では記録は30分間だったが、調査に必要な音声データの重要な部分は記録終了の30分以上前にあるなど、多くの場合に不十分だった
以前の要件では記録は30分間だったが、調査に必要な音声データの重要な部分は記録終了の30分以上前にあるなど、多くの場合に不十分だった。
 
最も古いCVRでは、アナログワイヤレコーディングを使っており、のちにアナログ[[磁気テープ]]に変わった。テープユニットでは、テープは自動的に終端部で反転し、2つのリールを使用していた。
テープユニットでは、テープは自動的に終端部で反転し、2つのリールを使用していた。
 
ほかのユニットでは、[[8トラック]]カートリッジと同じサイズのエンドレステープの単一のリールを使用していた。テープが一巡すると古いオーディオ情報は30分ごとに上書きされる
テープが一巡すると古いオーディオ情報は30分ごとに上書きされる。
レコーダが水中から回収され、媒体が破れている場合は、磁気テープからの音声の回復が困難になることがある。
そのため、最新のデザインでは固体メモリを採用して、デジタル記録技術を使用し、衝撃、振動、湿気に耐えられるようにしている。
 
レコーダが水中から回収され、媒体が破れている場合は、磁気テープからの音声の回復が困難になることがある。そのため、最新のデザインでは[[フラッシュメモリ]]を採用して、デジタル記録技術を使用し、衝撃、振動、湿気に耐えられるようにしている。
バッテリーをユニットに組み込むことが多く、その結果、航空機の電気系統が故障しても飛行終了まで記録を継続することができる。
 
バッテリー[[蓄電池]]をユニットに組み込むことが多く、その結果、航空機の電気系統が故障しても飛行終了まで記録を継続することができる。
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