「百年戦争の背景」の版間の差分

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これによりイングランド・フランス間の平和は続き、イングランドは[[ウェールズ]]、[[スコットランド]]、[[アイルランド]]など[[ブリテン諸島]]の支配に力を注ぎ、フランスは大陸の問題に集中した。しかし、国家統一への歩みの中で[[フィリップ4世 (フランス王)|フィリップ4世]]が中央集権的な支配を確立するには、フランス王国にありながら独立的な地域である南の[[ガスコーニュ]]と北の[[フランドル]]を接収する必要があった。同時に毛織物によりヨーロッパ有数の産業地であり、フィリップ4世妃[[フアナ1世 (ナバラ女王)|ジャンヌ]]が、「フランスでは王妃は私一人だが、この地では全ての女が王妃同様の暮らしをしている。」と言うほどだったフランドルと[[ワイン]]で豊かな[[ボルドー]]地域を含むガスコーニュを有することは経済的にも重要であった。
 
しかし、フランドルは毛織物産業を通して羊毛産地のイングランドとの経済的関係が深く、フランドルをフランス王に直接支配されることはイングランドの経済にとって大きな脅威となった。またイングランド王の威信にかけて、大陸に残った最後の領土ガスコーニュを失うことは許されなかった。
 
1294年から始まるフランスとイングランドとの戦争はフランスがガスコーニュ、フランドルを接収しようとしたことに対するイングランドの抵抗と、イングランドの牽制のためにフランスがスコットランドと同盟([[古い同盟]])を結んだことからなるものであり、この構図はそのまま百年戦争の時まで続いたため、1294年を百年戦争を含む一連の戦争の始まりとする見方もある。