「湯神くんには友達がいない」の版間の差分

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== あらすじ ==
上星(かみほし)市{{#tag:ref|正月に行われた地元商店街のクイズ大会にて、上星市長の存在が確認されている。地元近隣には上星城という史跡もある模様(第43話)。新年度においては、藤沢梨緒主催の自主勉強会の舞台として、上星市立図書館が登場した(第63話)。|group=注}}にある上星高校{{#tag:ref|新年度の体育祭案内ポスターには「第59回」と記されており、相応の歴史があることがうかがえる。各学年共、A組からE組までの5クラス編成(第61・62話)。1クラス当たり30人弱の構成(第1話)で、主人公のクラスには27名が所属(第1・3・30・50話など)。3年進級時にはクラス替えは行われない(第49話)。なお、夏の[[全国高等学校野球選手権地方大会|甲子園予選大会]]にて同校野球部が試合を行った会場には、「○いたま市営球場(○部分は樹木に隠されて描かれている)」との名称が掲げられている(第5話)。|group=注}}に転校して来た綿貫ちひろは、独りを好む変わり者の湯神裕二と出会う。湯神は野球部のエースという顔とは別に、偏屈で凝り性な性格のためクラスでは浮いた存在であるが、好きな[[落語]]のことに思いふけったり、自己研磨に務めたりと、ぼっち生活を満喫している。
 
一方、ちひろは内気な性格のため、中々クラスに溶け込むことができない。そんな中、湯神のマイペースな性格に振り回されたり、彼の率直な意見を受けて助けられたりしていく。さらには、湯神のことで頭を悩ませているという野球部の門田春樹や久住若奈、湯神に恋心を抱いているという藤沢梨緒らと出会い、徐々に新しい生活へと馴染んでいく。
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やがて、夏になり湯神の縁日の[[カメ|亀]]を巡っての騒動、秋になり[[文化祭]]の演目を巡ってのトラブルや[[修学旅行]]での遭難騒ぎ、冬になり湯神とちひろの落語デートを巡っての騒動、ちひろの父の[[アメリカ合衆国|アメリカ]]転勤を巡っての騒動が起こるなど、慌ただしく時間は過ぎていく。
 
そして春を迎え3年生に進級すると、野球部と手芸部の新入部員に絡んだ騒動、天城高校の林山がちひろへの告白話をこじらせて湯神に挑戦状を突き付ける騒動、ちひろが湯神に絶好宣言をする騒動などが起こるが、そんな状況をよそに湯神のマイペースな日常は続いていく。
 
== 登場人物 ==
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: 努力家で常に自己研鑚に余念がなく、私生活の細部に至るまで入念に計画を立てて行動している。疑り深い割に根が明るく、ポジティブで突っ走り易い。
: 落語家・燦々亭平楽(さんさんてい へいらく)の大ファンで、校内でも常に[[ウォークマン]]で彼の落語を聞いており、ひとたび落語の話題になると相手が誰であろうと夢中になって一方的に話し続ける。
: 自宅では夏の縁日屋台で入手した二匹の[[アカミミガメ|ミドリガメ]]「亀坊・亀吉」を飼育しており、その生活環境を良くするためには労力を惜しみなく割く。好きな食べ物は[[カレーパン]]。趣味は落語や野球のほか、[[城]]巡りや[[囲碁]]・[[将棋]]、[[日曜大工]]など。重原や岩木らの引退後は、野球部のキャプテンを務めている。
; 綿貫 ちひろ(わたぬき ちひろ)
: 声 - [[米澤円]]
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: 本作のヒロイン。上星高校2年A組→3年A組。物語冒頭で湯神のクラスにやってきた転校生。転勤の多い家庭に育ったため{{#tag:ref|3歳時からほぼ2年おきで繰り返され、今回で7度目(第38話)。|group=注}}、長く腰を落ち着けられるこの地に早く友達が欲しいと願っていた。優しく善良な女子だが、内気で要領が悪いため、日常生活は大抵上手くいっていない。
: 転入以来およそろくな目にあっておらず、友人関係の悩みも尽きないが、湯神曰く主体性がなく流され易い性格で、大抵のことは受け流して暮らしている。湯神が困っていれば助け船を出し、逆に湯神に助けられることもある。湯神と周囲の騒動に毎回巻き込まれつつも、一緒にいて楽な面もあるような、いいところもあるようなないような…と思っている。
: 趣味は[[羊毛フェルト]]作りと一人カラオケ。[[手芸|手芸部]]に入部したものの、先輩が全員卒業してしまい、ただ一人の部員兼部長となる。教師から廃部の可能性を示唆され、何とか新入生の野上栞や駒井を勧誘する。湯神共々、作中通しての[[フィーチャー・フォン|ガラケー]]継続利用者{{#tag:ref|連載開始が2012年のため、初期は折り畳み式の旧来型携帯電話利用者と[[スマートフォン]]利用者が混在している状態だった。門田や久住などは、秋の修学旅行のころ(2015年掲載)にはすでにスマホへと移行している。|group=注}}。
; 門田 春樹(かどた はるき)
: 声 - [[阿部敦]]
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; 城戸(きど)
: 門田がスカウトしてきた野球部のマネージャー。門田とは同学年で、同じクラス。
: 物覚えが良く、マネージャーの仕事をそつなくこなす。観察眼もあり、門田や久住が気付かなかった湯神の不調を見抜いたことがある。良識的な女性で、また何かと悪評の多い湯神のことも好意的に捉え、部内の仲裁役を担っている。
; 岩木 実(いわき みのる)
: 野球部の3年生→OB。2年の頃は湯神とバッテリーを組んでいたが、相性が悪かったため、3年時はポジションが[[三塁手|サード]]になっている。元々キャッチャーだったためか、守備は今一つで打率も低い。2年生の駐輪場所を勝手に使って退かされると逆切れするなど、理不尽に後輩に威張るタイプで、湯神とは揉めることが多い。大学受験に失敗し、一浪決定の身となる。
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; 佐々木 (ささき)、結城 (ゆうき)、志村 (しむら)、入江 (いりえ)
: 3年生→OB。手芸部の部員達。
: 部長の佐々木は、文化祭の準備の際にちひろと知り合う。ちひろが手芸部への入部を希望したため招き入れ、ちやほやするも、後々に部員が自分達以外はいないことを伝える。自分たちの卒業後も部は残るものの、ちひろが一人になることに多少の気まずさは感じており、恩返しとしてクリスマスパーティーに誘っている。
; 馬場(ばば)
: 3年生→OB。演劇部部長。
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==== 教員 ====
; 倖田(こうだ)
: 2年(→3年)A組の担任教師。気難しい性格であり、湯神から見くびられている」と思い込み、逆に彼からは「ぞんざいに扱われている」と思われているため、しばしば対立をしている。修学旅行の班決めの際も担任不在という状況であったことが、後々の湯神たちの遭難へと繋がる。
; 芦田(あしだ)
: 美術部と野球部の兼任顧問。美術教師で、野球の知識は乏しく運動神経も良くないため、野球部のことはほとんど部員へ任せきりにしている。立場上、公式試合の際は監督としてベンチ入りする。
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=== 湯神家 ===
; 湯神 裕子(ゆがみ ゆうこ)
: 裕二の妹。中学1年生→2年生。通称「ゆっこ」「ゆっこちゃん」。
: 冷静でテンションの低さは兄に似ているが、友達付き合いはしっかりとしている。偏屈で凝り性な兄の性格について、諦めに近い感情で見ているが、友達からは理解されていない様子。門田とは兄の少年野球時代からの顔見知り合い
; 湯神 登代子(ゆがみ とよこ)
: 裕二の祖母。裕二は亡き夫・裕一の隔世遺伝だと分析し、嫁のなり手がいるのかと危惧している。夫との思い出は愚痴として出がちだが、同時に在りし日へと思いを馳せる様子を見せている。基本的には温和だが、一方で地元商店街のクイズ大会出場のためにコツコツ蓄えた知識を裕二に丸々暗記された上に完敗を喫した件を引きずるなど、執着心の強い一面もある。
; 湯神 陽介(ゆがみ ようすけ)
: 裕二の父。裕一と登代子の息子。マイペースな息子の趣味や、物事へのこだわりの強さを色々と危惧している。
; 湯神 律子(ゆがみ りつこ)
: 裕二の母。
; 湯神 鈴音(ゆがみ すずね)
: 裕二の1歳年上となる、父方の従姉。高校3年生→大学生。通称「鈴ちゃん」「鈴姉ちゃん」。
: 裕二の1歳年上となる、父方の従姉。高校3年生→大学生。幼少のころに裕二の世話を焼き過ぎて偏屈な性格を作り上げたことに責任を感じており、将来は子供の教育に関わる仕事に就きたいと考えている。明るい元気者を自認しているが、その一方で思い込みの激しさから周囲を振り回している。幼少期以は遠方に暮らしていて[[九州弁]]を喋るが、大学進学のため上京し、再び頻繁に湯神家訪れるようになったる。大学での新生活に馴染めず孤独を感じており、一人を得意とする裕二から気分を紛らすコツを学び取ろうとするが彼のペースについて行けず、さらに「才能がない」と追い打ちをかけられる。その後、ちひろとの対話を通じて「ひとり[[焼肉]]」や「ひとりカラオケ」に目覚めている。[[ネコ|猫]]好きだが、最近では猫アレルギー気味。
; 湯神 優(ゆがみ まさる)
: 裕二の7歳年下の従弟。鈴音の弟。本人曰く将棋が得意。ゲームなどで裕二に相手をしてもらうが、手加減を知らない彼の前にことごとく敗れ、泣きを見る羽目になる。
; 湯神 裕一(ゆがみ ゆういち)
: 裕二の祖父。故人。裕二の頑固な性格や、長考好きは彼譲りらしい。登代子によれば思い込みが激しくなおかつ人に頼れないため、どんどん深みにはまっていくタイプだった。陽介によれば[[祭]]好きだが、[[花火]]などには関心を示さず、縁日の出し物に並々ならぬ執着心を見せていたという。
; タウザー
: 湯神家で飼われている猫。もともと鈴音の家で保護されていた捨て猫で、当時は「チッチ」と呼ばれていた。名前は[[スコットランド]]の[[ウイスキー]]蒸留所で飼われていた「[[タウザー (猫)|タウザー]]」に因んでいる。
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=== その他 ===
; 燦々亭 平楽(さんさんてい へいらく)
: [[古典落語]]を得意とする実力派の落語家。湯神の憧れの存在であり、作中にしばしば登場する。弟子の燦々亭平太郎(さんさんている。彼曰く落語におたろう)は上星高校へ招へいされ公演老若男女問わずさまざまな役行ったこ演じ分ける実力があり、役者して一流であるが、生徒達から。師匠反応桃屋三蔵と芳しくなつては仲違いをしていたが、現在は解消され模様
; 燦々亭 平太郎(さんさんてい へいたろう)
: 平楽の弟子で、[[新作落語]]を得意としている。上星高校へ招へいされて公演を行ったことがあるが、不得意とする古典落語の小噺を演じたため生徒達からの反応は芳しくなかった。後日、湯神とちひろの落語デートの際の公演では平楽とともに巧みな話術を見せている。
; 小田 美穂(おだ みほ)
: 湯神が小学校4年生当時にお気に入りだったクラスメイトで、一学期に[[静岡県|静岡]]へと転校していった。夏休みに入ってすぐ、家族に書き置きを残した湯神は、自転車で遠路はるばる彼女へと会いに行った挙句、パトカーに乗せられて喜びながら家に戻ってきたという過去がある。
 
== 用語 ==
; 上星高等学校
: 湯神やちひろらが通う[[高等学校]]。男女共学制。<!--彼らが3年時の体育祭案内ポスターには「第59回」と記されており、相応の歴史があることがうかがえる(第62話)。-->各学年共、A組からE組までの5クラス編成(第61<!--・62-->話)。1クラス当たり30人弱の構成(第1話)で、主人公のクラスには27名が所属(第1・3・30・50話など)。3年進級時にはクラス替えは行われない(第49話)。野球部は地域内の強豪ではなく、湯神の好不調で勝ち負けが決まるというワンマンチーム。上位進出の際には全校応援を行うこともあるが、生徒の関心は高くはない。
; 上星市
: 作中の主な舞台となる都市。具体的な市の所在地について作中では明示されていないが、[[全国高等学校野球選手権地方大会|夏の甲子園予選]]にて上星野球部が試合を行った会場には「○いたま市営球場(○部分は樹木に隠されて描かれている)」という名称が記されている(第5話)。さらに湯神の日帰りの外出先として[[埼玉県]][[川越市]]にある[[川越城]]の中ノ門堀跡、天守の代わりに使用された櫓跡(富士見櫓跡)が登場することから(第59話)、同県および[[関東地方]]周辺にあることが暗示されている。このほか正月に行われた地元商店街のクイズ大会にて、上星市長の存在が確認されている。近隣には上星温泉、上星城という名所・史跡もある模様(第43話)。<!--新年度においては、藤沢梨緒主催の自主勉強会の舞台として、上星市立図書館が登場した(第63話)。-->
 
== 書誌情報 ==