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=== 材質と性質 ===
材料としては強度・耐磨耗性・耐食性などから[[高炭素鋼]]が用いられる{{sfn|片岡|2007|p=27}}。この材質は、刃物ほど硬くはないが、相当の[[靭性]]と耐接触疲労性があり、[[溶接]]が可能である条件を元に成分が決められている<ref>成分は、C 0.60-0.75%、Si 0.10-0.30% Mn 0.7-1.1% P≦0.035% S≦0.040% 引っ張り強さ≧80Kgf/[[平方ミリメートル|mm<sup>2</sup>]] 伸び≧8%である。</ref>。
{{要出典範囲|date=2017年3月31日 (金) 03:28 (UTC)|腐蝕に対しては無塗装でも比較的良好な状態を保つ。海岸部では、錆の進行を抑える酸化皮膜が[[塩素|塩化物イオン]]により破れるので、錆の進行が早くなる。地下水で湿潤なトンネルの中での錆の進行は意外に遅いが、[[廃線]]または線路の使用中止により、列車が上を通過しなくなった軌条は、錆の進行が進みやすくなる。これは列車の通過により巻き起こされる風の効果であることが判明している。十分な酸素の供給により[[不動態]]化するという説がある。また、車両からのオイルなどが表面を覆って、結果的に腐食を防いでいることもある}}。
 
== 損傷・摩耗と寿命 ==
レールは、列車の通過により繰り返し荷重を受ける。車輪の走行により[[磨耗]]・[[ひずみ|変形]]・[[疲労 (材料)|疲労]]・[[損傷]]が起こり、また経年により[[腐食]]・[[電食]]が発生する。曲線部では車輪の横圧によりレール頭部の磨耗が多くなり、レールを締結する枕木の下の道床がコンクリート道床の場合では、レールの頭部表面に斑状摩耗が発生して車両に異常振動が発生することがある。また、[[湿度]]の高い[[トンネル]]や[[海岸]]に近い路線では、レールの腐食が進むこともある。特にトンネル出入口から200 m 付近までのレールは塩分の飛来が起こりやすいが、雨などで流されることが無いため腐食が進みやすいという調査結果がある{{sfn|小代ら|2012|p=986}}。以上により、レールには[[寿命]]があり、レールを取替えることでレールの性能を維持させる。50 kgレールでの摩耗によるレールの取替えは、高さで約15 mm、断面積で約20 %を許容限度としている。普通は10年 - 25年を標準として取替えているが、急曲線かつ[[輸送密度]]の高い区間では1年足らずで取替える場合がある。また、通過トン数では、2 - 5億トン位がレール交換の目安とされている。
 
== 歴史 ==
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== 参考文献 ==
 
=== 書籍 ===
* {{Cite book|和書|ref={{sfnRef|西亀ら|1980}}|author=西亀達夫・神谷牧夫|title=新鉄道工学|date=1980-12-20|year=1980|publisher=[[森北出版]]}}
* {{Cite book|和書|ref={{sfnRef|天野ら|1984}}|author=天野光三・前田泰敬・三輪利英|title=鉄道工学|date=1984-12-20|year=1984|publisher=[[丸善出版]]}}
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* {{Cite book|和書|ref={{sfnRef|高橋|2006}}|author=高橋政士|title=詳解鉄道用語辞典|date=2006-05-30|year=2006|publisher=山海堂}}
 
=== 記事論文 ===
* {{Cite journal |和書|author =西野保行|author2 year=小西純一|author3 date=淵上龍雄1982|title =日本における鉄道用レールの変遷 -残存する現物の確認による追跡-|date =1982|publisher =土木学会|journal =日本土木史研究発表会論文集|volume =2|doi page=10.11532/journalhs1981.2.30|pages =30-37|publisher=土木学会|ref = |author2=小西純一|author3=淵上龍雄}}
* {{Cite journal|和書|author=小瀬豊|year=1991|title=レールの寿命と腐食疲労|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/mls1989/3/2/3_2_90/_pdf|journal=マテリアルライフ|volume=3|issue=2|page=|pages=90-95|format=PDF|ref={{sfnRef|小瀬|1991}}}}
* {{Cite journal|和書|author=片岡宏夫|year=2007|title=鉄道レールの設計思想と材料要求特性|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjws/76/6/76_6_458/_pdf|journal=溶接学会誌|volume=76|issue=6|page=|pages=24-27|format=PDF|ref={{sfnRef|片岡|2007}}}}
* {{Cite journal|和書|author=片岡宏夫|year=2012|title=レールの断面形状と材質|url=http://bunken.rtri.or.jp/PDF/cdroms1/0004/2012/0004005599.pdf|journal=RRR|volume=69|issue=4|page=|pages=28-31|format=PDF|ref={{sfnRef|片岡|2012}}}}
* {{Cite journal|和書|author=小代文彦・三井良裕|year=2012|title=塩害腐食レールの損傷管理について|url=http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00035/2012/67-06/67-06-0493.pdf|journal=土木学会第67回年次学術講演会|volume=|page=|pages=985-986|format=PDF|ref={{sfnRef|小代ら|2012}}}}
 
=== 関連文献記事 ===
* {{cite news | title = 線路が燃えてる! …実はレール交換作業でした | publisher = [[読売新聞]] | date = 2010-10-23T13:03 | url = http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090128-945707/news/20101023-OYT1T00402.htm | accessdate = 2010-10-23}}- JR[[博多駅]]構内在来線のロングレール交換作業。レールの温度を真夏と同じにするために灯油や軽油を染み込ませた荒縄をレールの上に置いて燃やし、レールの温度を40℃前後まで上げてから、枕木にレールを固定する。
* {{Cite journal |和書|author =西野保行|author2 =小西純一|author3 =淵上龍雄|title =日本における鉄道用レールの変遷 -残存する現物の確認による追跡-|date =1982|publisher =土木学会|journal =日本土木史研究発表会論文集|volume =2|doi =10.11532/journalhs1981.2.30|pages =30-37|ref = }}
 
== 関連項目 ==
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* [http://hosenwiki.com/index.php?title=%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA:%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AB カテゴリ:レール] - 保線ウィキ(2017年2月14日閲覧)
* [http://homepage1.nifty.com/arashi/namarail/ 現役の鉄道用レールを見る]([http://homepage1.nifty.com/arashi/ 古レールのページ])
* {{cite news | title = 線路が燃えてる! …実はレール交換作業でした | publisher = [[読売新聞]] | date = 2010-10-23T13:03 | url = http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090128-945707/news/20101023-OYT1T00402.htm | accessdate = 2010-10-23}}- JR[[博多駅]]構内在来線のロングレール交換作業。レールの温度を真夏と同じにするために灯油や軽油を染み込ませた荒縄をレールの上に置いて燃やし、レールの温度を40℃前後まで上げてから、枕木にレールを固定する。
 
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