「SI接頭語」の版間の差分

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リンクを追加, 質量を表すトンは本来SI接頭辞を付けることはできない
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* 3 MW = 3 × 10<sup>6</sup> W = 3 × 1 000 000 W = 3 000 000 W
 
「'''SI'''接頭辞」となっているが、SIにしか使えないということではない。名前の異なる多くの単位を使う代わりに1つの単位にさまざまな接頭辞をつけるという発想は、SIの導入よりも早く[[フランス]]で[[メートル法]]が施行された[[1793年]]にまでさかのぼるものであり、慣例としてSI接頭辞は多くのSIに属さない単位にも使用される。
 
日本の[[計量法]]では、SI接頭辞を付けることを禁止する単位を明示している(後述)。
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=== 二重接頭辞の禁止 ===
かつては二重接頭辞、すなわち複数の接頭辞を同時に使用する(「合成接頭語」という。)ことが行われていた。しかしSI導入の際に廃止されたため現在では二重以上の接頭辞の使用は禁止されている<ref>[http://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf 国際単位系 (SI) 国際文書第8版(2006年)日本語版 (PDF)] - 訳・監修:[[産業技術総合研究所|(独)産業技術総合研究所]] 計量標準総合センター (NMIJ)、p.34 「複数の接頭語を並べて作るような合成接頭語を用いてはならない.この原則は複数の接頭語の名称についても適用される.」</ref>。かつての使用例に次のものがある。1番右のものが現在使われる単位である。
* 1 µmm(マイクロミリメートル)又は 1 mμ(ミリ[[マイクロメートル#ミクロン|ミクロン]])→ 1 nm(ナノメートル)
* 1 µµF(マイクロマイクロ[[ファラド]])→ 1 pF ([[ピコファラド]])
* 1 hkm(ヘクトキロメートル)→ 100 km (100キロメートル)
* 1 kMc (キロメガ[[サイクル (単位)|サイクル]])または1 Gc (ギガサイクル)→ 1 GHz(ギガ[[ギガヘルツ]])
 
=== [[キログラム]]の特例 ===
[[キログラム]]は[[SI基本単位]]の中で唯一接頭辞がついており、グラムはその質量の1000分の1として定義されている。しかし、SIでは二重接頭辞(合成接頭語)は認めていないので、接頭辞はキログラムではなく'''グラムに対して'''付けられる。
 
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=== 実際に使用される接頭辞の例 ===
* 質量: ヘクトグラム、グラム、ミリグラム、マイクログラム、およびそれよりも小さいものが使用される。しかし、大きいものが使用されるのはまれであり、代わりに[[トン]]や指数表記が使用される。一方、トンと等しいメガグラムは、非SIのトンとSIに基づくトンを明確に区別するために用いられることがある。しかしながらグラムにSI接頭辞をつけて「ギガグラム」や「テラグラム」のように使うことができるものの、トンには、本来はSI接頭辞をつけて「メガトン」のように使うことはできない
* リットルによる体積: リットル、デシリットル、センチリットル、ミリリットル、マイクロリットル、およびそれよりも小さいものは使用される。大きなものでは、キロリットル、メガリットル、ギガリットルが使用される。<!-- 英語版ではヘクトリットルがよく使われると書かれているが??? -->
* 長さ: キロメートル、メートル、デシメートル、センチメートル、ミリメートル、およびそれ以下のものが使用される。メガメートル、ギガメートル、およびそれ以上のものが使用されるのはまれである。大きな長さ(距離)を示すときには[[天文単位]]、[[光年]]、[[パーセク]]が使用されている。天文単位は非SI単位であるがSIと併用して良い単位とされている。
* 時間: [[秒]]、ミリ秒、マイクロ秒、およびそれより小さなものは使用される。秒よりも大きな時間には通常は[[分]]、[[時間 (単位)|時]]などや[[指数表記]]が使用される。また、秒にSI接頭辞を付けて「キロ秒」、「メガ秒」のように使うことはできるが、分や時間にSI接頭辞を付けて「キロ分」のように使うことはできない。そのためには、例えば16メガ分と言うなら16 &; 10{{sup|6}}分の方が正しい。
 
=== [[デカ]]の綴り ===
「デカ」の英語表記は、SI公式文書によれば、decaのみである<ref>[http://www.bipm.org/utils/common/pdf/si_brochure_8.pdf]の94ページ以降、[http://www.bipm.org/utils/common/pdf/si_brochure_8_en.pdf]</ref>。しかし、アメリカ合衆国においては[[NIST]]がその表記をdekaに定めており<ref>[http://physics.nist.gov/Pubs/SP330/sp330.pdf The International System of Units (SI)], NIST Special Publication 330, 2008 Edition, p.iii, 第3段落</ref>、同国においてのみ用いられている表記である。
 
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[[尺貫法]]など伝統的な度量衡の単位に使用されることはない。ただし、[[ヤード・ポンド法]]の単位にはごく希に使われる(マイクロ[[インチ]]、キロ[[フィート]]など)。
 
冗談として使われる単位にマイクロフォートナイト(2[[週間]]の100万分の1、1.22096秒)やアトパーセク(パーセクの10<sup>−18</sup>倍。約3.1センチメートル)などがある。また、[[サイエンス・フィクション|SF]]の未来社会の設定などで、地球に依拠した分や時といった単位を使わず、キロ秒やメガ秒を使っている、といったものがある([[ヴァーナー・ヴィンジ]]『最果ての銀河船団』、1キロ秒は約17分弱、1メガ秒は約11日半ちょっと)。
 
=== 物理単位以外 ===