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差分

過剰摂取が医師に警告されていることや外国人への配慮は事実です
 
コンブは[[胞子]]によって増殖する。コンブの胞子(大きさは5[[µm]]程度)は2本の[[鞭毛]]を持ち、海中を泳ぐことができるので特に「[[遊走子]](ゆうそうし)」と呼ばれる。遊走子はコンブの表面から放出され、海中の岩などに着生する。着生した遊走子は発芽して「配偶体」という微小な植物体になる。1個の遊走子から1個体の配偶体ができ、雄と雌の配偶体がある。雌雄の配偶体それぞれに卵と精子が作られる。この[[卵]]と[[精子]]が受精し、受精卵が生長すると巨視的な「胞子体」、つまりコンブとなる。
 
=== 近縁種 ===
コンブ科と同じ[[コンブ目]]に属する近縁なものとしては、[[ワカメ]]などが属する[[アイヌワカメ科]]<ref>[http://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/view/9020251 ワカメ] BISMaL (Biological Information System for Marine Life) 独立行政法人[[海洋研究開発機構]]構築 2013年6月9日閲覧。</ref>(チガイソ科<ref name="吉田2010">[http://www.sourui-koza.com/kisai_bunrui/mokuroku2010_2.html 吉田忠生・吉永一男 (2010) 日本産海藻目録(2010年改訂版), 藻類 Jpn.J.Phycol. (Sorui) 58:69-122, 2010] 2013年6月9日閲覧。</ref>)や、コンブの原始的な形といわれる[[ツルモ科]]があり<ref>[http://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/view/9019754 コンブ目] BISMaL (Biological Information System for Marine Life) 独立行政法人[[海洋研究開発機構]]構築 2013年6月7日閲覧。</ref><ref>{{Cite journal |和書|author = 川井浩史|title =海の森をつくる海藻, コンブ類のはなし|date = 2002-07|publisher = 研成社 |journal = プランタ |volume = |number = 82|naid = 40005535422 |pages = 55-62 |ref = }}</ref>、また、[[アラメ]]、[[カジメ]]などが属するレッソニア科がある<ref name="吉田2010"/><ref>[http://www.godac.jamstec.go.jp/bismal/j/view/9020280 レッソニア科] BISMaL (Biological Information System for Marine Life) 独立行政法人[[海洋研究開発機構]]構築 2013年6月9日閲覧。</ref>。
 
== 漁業 ==
[[File:Kombu.jpg|thumb|200px|乾燥させた昆布]]
; [[マコンブ]] {{Snamei||Saccharina japonica}}<ref name="吉田2015">{{Cite journal |和書 |author=吉田忠生 |coauthors=鈴木雅大、吉永一男 |title=日本産海藻目録(2015年改訂版 |journal=藻類 |volume=63 |issue=3 |date=2015-11-10 |naid=40020642430|pages =144 }}</ref>(真昆布)
: 主に[[津軽海峡]]〜[[噴火湾]]沿岸で獲れる道南産のコンブ。非常に多くの銘柄と格付があり、旧[[南茅部町]]周辺(現在は函館市)に産する真昆布が最高級品とされ、「白口浜」という銘柄で呼ばれる。そのほか旧[[恵山町]]周辺で産する黒口浜、津軽海峡の本場折、それ以外の海域で取れたものを場違折などの銘柄に分ける。市場価値もおおよそこの順番となるが、銘柄内でも品質により数段階の等級に分けられる。だし汁は上品で透き通っていて、独特の甘味がある。[[大阪]]ではこの味が好まれ、だし昆布といえば、大抵この真昆布を用い、取扱量は日本国内の90%に及ぶ。また、他の用途としておぼろ昆布、白髪昆布などの薄く削った加工品や、代表的な大阪寿司である[[バッテラ]]に用いる白板昆布がある。現在の分類においては、オニコンブ、リシリコンブ、ホソメコンブは本種の[[変種]]とされている。
:
 
; [[オニコンブ]] {{Snamei||Saccharina japonica}} var. ''diabolica''<ref name="吉田2015"/>(羅臼昆布)
: 真昆布と並ぶ昆布の最高級品である。濃厚な味のため、[[関東地方]]ではだし昆布として、この羅臼昆布が好まれる。関西でも消費量は多いが、使用され始めたのは明治時代と、マコンブなどと比較して歴史は浅い。主な用途はうどんだし、おでん、鍋物の味付け、佃煮などである。また、食用にも適しており、北陸地方、特に[[富山県]]は一大消費地である。
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; [[リシリコンブ]] {{Snamei||Saccharina japonica}} var. ''ochotensis''<ref name="吉田2015"/>(利尻昆布)
: 真昆布や羅臼昆布に次ぐ高級品で、生産地は[[利尻島]]、[[礼文島]]及び[[稚内]]沿岸であり、礼文島香深のものが最高級品とされる。味は前者より薄いが、澄んでおり、やや塩気のあるだしが採れる。素材の色や味を変えないため、[[懐石料理]]や煮物で重宝される。また、[[京都]]では最も一般的なだし昆布であり、[[千枚漬]]、[[湯豆腐]]など用途が広く、料亭などでは、上質なだしを採るために1年以上寝かせた「ひね物」を用いる店もある。また、肉質が硬いため、高級おぼろ昆布やとろろ昆布の材料にもなる。
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; [[ホソメコンブ]] {{Snamei||Saccharina japonica}} var. ''religiosa''<ref name="吉田2015"/>(細目昆布)
: [[渡島半島]]の[[松前町 (北海道)|松前]]〜[[道北]]の[[留萌市|留萌]]を主体とした[[日本海]]沿岸で獲れる昆布。ほかの昆布と異なり寿命が1年であるため、1年目で刈り取られる。切り口がどの昆布よりも白いために、おぼろ昆布、とろろ昆布に加工されることが多い。以上の4種は分布域が連続しており、遺伝的距離も非常に近く種間交雑が可能である。
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; [[ミツイシコンブ]] {{Snamei||Saccharina angustata}}<ref name="吉田2015"/>(日高昆布、三石昆布)
: [[太平洋]]岸、[[日高国|日高]]地方で獲れる。繊維質が多いため、早く煮え、非常に柔らかくなるので、昆布巻き、佃煮、おでん種など、昆布そのものを食べる料理に適している。また、関東での消費量が多く、一般的なだし用昆布として用いられる。
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; [[ナガコンブ]] {{Snamei||Saccharina longissima}}<ref name="吉田2015"/>(長昆布、浜中昆布)
: [[釧路市|釧路]]地方で多く獲れるコンブ。全長15mにも及ぶ。生産量は最も多いが、旨味成分が少ないために一般向けの廉価品。日高昆布同様、柔らかいために一般では昆布巻きなどに用いられる。[[沖縄県]]周辺の島嶼群では最も一般的な昆布であり、古くから野菜代わりに重宝され、切り刻んだものをそのままサラダ感覚で食べたりするほか、[[豚肉]]との相性が非常に良いため、炒め物にしたりする。ミツイシコンブと遺伝的距離が近く、本種をミツイシコンブの変種とする説もある<ref>{{Cite web|author=元北海道立函館水産試験場長 川嶋昭二 |url=http://museum-sv.museum.hokudai.ac.jp/activity/symposium/symposium7/kawashima.html |title=形態的特徴から見た北海道産コンブの分類学的考察 |publisher=[[北海道大学]]総合博物館 |format=PDF |accessdate=2011-05-13}}</ref>。
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; [[ガッガラコンブ]] {{Snamei||Saccharina coriacea}}<ref name="吉田2015"/>(厚葉昆布)
: 釧路地方で多く獲れるコンブで、がっがらとも呼ぶ。ナガコンブと同じ海域に生息するが、ナガコンブと異なって、波の穏やかな場所を好む。表面は白粉(マンニット)を帯びており、独特の刺激と苦味がある。主な用途は加工用で、佃煮、塩吹昆布、[[ばってら]]などに利用される。
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; [[ネコアシコンブ]] {{Snamei||Arthrothamnus bifidus}}<ref name="吉田2015"/>(猫足昆布)
:分布は釧路沿岸〜千島列島。コンブ科の褐藻だが、他のコンブのようにコンブ属ではなく、[[ネコアシコンブ属]]に属する。長さは2-4メートルで、葉の基部両縁に耳型の突起ができる。根の部分が猫の足に似ていることから、猫足と呼ばれるようになった。他の昆布と比較すると粘りと甘味が強いのが特徴で、主にとろろ昆布、おぼろ昆布の材料になる。その他、医薬品、試薬に欠かせない[[沃化カリウム]]の原料としても知られていた。養殖法は確立されていない上に、下述のガゴメと同様、フコイダンという粘性多糖類が多く含有されていることから、価格が急騰し、入手が困難になってきている。
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; [[ガゴメコンブ]](ガゴメ) {{Snamei||Saccharina sculpera}}<ref name="吉田2015"/>(籠目昆布、[[シノニム]]:{{Snamei|Kjellmaniella crassifolia, Saccharina crassifolia}}<ref name="吉田2010"/>)
: 葉(正確には葉状部という)の表面に籠の編み目のような龍紋状凹凸紋様があることからこの名を持つ。北海道函館市の[[津軽海峡]]沿岸〜亀田半島沿岸(旧[[南茅部町]])〜[[室蘭市]]周辺(噴火湾を除く)、[[青森県]]三厩〜岩屋、岩手県[[宮古市]]重茂、[[樺太]]南西部、沿海州、朝鮮半島東北部に生育する。水深10〜25mに多く分布し、浅い側ではマコンブと混じって分布するため、昔は雑海藻とみなされていた。最大で長さ2mほどになり、寿命は3年から5年と考えられている。ダシを取る用途には使われないため、主にとろろ昆布や納豆昆布、[[松前漬]]などの加工品などに用いられた。そのため、他の昆布と比較して価格が低かったが、「[[フコイダン]]」という粘性多糖類が他のコンブよりも多量に含まれ、それがいわゆる機能性成分として作用するらしいことが分かり、価格が急騰した。これまではもっぱら天然に分布するものが採取されていたが、生産量は一時期の10分の1まで落ち込んだ。しかし、現在では栽培方法も確立されており、ガゴメの栽培に従事する漁業者が増え、生産量も安定してきている。
 
== 利用 ==
=== 食材としての利用 ===
[[Image:Tsukudaniphoto.jpg|thumb|昆布の[[佃煮]]]]
古くから日本各地で食べられており、たとえば[[昆布締め]]は[[富山県]]の[[郷土料理]]となっている。昆布巻き[[鰊]]は[[山形県]]、松前漬けは北海道の郷土料理である、
統計局の家計調査によると、[[青森市]]、[[盛岡市]]、[[富山市]]<ref>総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキング(平成23年(2011年)~25年(2013年)平均)で消費金額では富山市が2,205円、消費量では青森市が668gで1位だった。{{要出典範囲|date=2014年4月|2013年の統計で富山市は53年間続いたトップの座を京都市に譲った。}}</ref>が昆布消費量の多い都市(2003〜2005年平均:1世帯あたり)で、全国平均の1.4〜1.8倍を消費している。沖縄県[[那覇市]]は7位(全国平均の1.1倍)である。沖縄県はかつて日本産昆布を中国に輸出するための中継地点であったことから、昆布を利用する食文化が生まれ昆布消費量が多かったが、近年は若者の伝統食離れで消費が減少している。昆布つくだ煮の消費量が多い市は[[福井市]]、[[大津市]]、富山市で、これに京都、[[奈良]]など[[近畿地方]]の都市が続く。近畿地方では古くから[[北前船]]によって昆布が多く流通し、独特の昆布消費文化と加工技術が存在するため、つくだ煮消費量が多い。
[[File:Kelp candy.jpg|thumb|left|150px|様々な昆布[[アメ]]]]
昆布は特に豊富な[[食物繊維]]や鉄分、[[カルシウム]]などが含まれており[[健康食品]]として人気が高い。[[池田菊苗]]が[[1908年]]古来から使われる昆布の旨み成分が[[グルタミン酸]]であることを発見し、これが[[うま味調味料]]の[[味の素]]となった。他にも、昆布には人にとって必須元素である[[ヨウ素]]を多量に含有している。ヨウ素の長期にわたる過量摂取は甲状腺への影響が懸念され、子供や妊婦は食べ過ぎないことが望ましい<ref>[http://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/1079 【医師監修】妊娠中の食事は要注意! 摂りたい栄養素とNG食材って?] - マイナビウーマン子育て</ref>。また、コンブの食習慣のない外国人への昆布提供には健康面での配慮が必要である<ref>[http://www.mlit.go.jp/common/000059331.pdf 多様な食文化・食習慣を有する外国人客への対応マニュアル] - 国土交通省(PDF文書)</ref>
{| class="wikitable floatright" style="text-align:center"
|+ 食品1グラムあたりのヨウ素含有量<ref name="ranking">
日本では、古くから昆布が食べられてきた。縄文時代の遺跡からは、ワカメなどの海藻の植物遺存体が見つかっており<ref>[http://www.hijiki.org/html/content02.htm 日本ひじき協議会]、[http://www.rikenvitamin.jp/wakamekg/vol11.html わかめ健々学々]</ref>、コンブもまた、この時代から食されていたかもしれない。文字資料で残っているものとしては、前述の「軍布(め)」は、音から推測して、コンブであった可能性がある。[[続日本紀]]([[797年]])の[[霊亀]]元年(715年)十月丁丑条には、[[蝦夷]](大和朝廷に属さない東北人一般とする説と、アイヌ人説がある)の[[須賀古麻比留]]が「先祖代々、朝廷に献上している昆布はこの地で取れるもので、毎年欠かしたことがない」と言った、とある。[[平安時代]]の[[延喜式]]([[927年]])にも、陸奥から貢納されていたことが記されている。また、三[[管領]]の一家に数えられた[[細川氏]]は、元海賊であった水軍の舟で[[京都]]に持ち込んだとされる{{要出典|date=2012年11月}}。[[安土桃山時代]]には城建築の際に石を滑らせるための材料として使用していた。[[安土城]]や[[大阪城]]でもこの工法が使われている。
 
[[戦国時代_ (日本)|戦国時代]]には、陣中食として昆布が使用されていた<ref>[[武則要秘録]]</ref>。江戸中期には、[[敦賀]]が昆布の唯一中継地となり、[[弘化]]に入ってから江戸や大坂や各地に広がっていく。特に大坂においては問屋が発展した。[[蝦夷地]]([[北海道 (令制)|北海道]])の開発が盛んになると、北前船などの航路の整備、出荷量の増加などにより全国に広まっていく事になる。とりわけ[[琉球王朝]]時代に昆布を中国への朝貢品の主要産物としていて、朝貢には適さない半端モノや下等級品をやむなく工夫して自家消費したことから、のちに伝統料理化する[[沖縄料理]]にはよく用いられる。
 
=== 上方食文化における昆布 ===
江戸時代に江戸佃島では、昆布などの海藻などを醤油などで煮しめた料理が多く作られ「[[佃煮]]」と呼ばれるようになり、郷土料理となっている。
 
[[シーボルト]]の『[[江戸参府紀行]]』によると、[[最上徳内]]が[[サガレン]](樺太)に滞在した時に105人中53人が寒冷の影響で死亡したが、徳内は大量の昆布を食べることで、すこぶる健康であったと記載されている<ref>[[宮本義己]]『歴史をつくった人びとの健康法』(中央労働災害防止協会、2002年、129-130頁)</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}{{Reflist|2}}
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== 関連項目 ==
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