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その後、純陀は釈迦に、「施しをすることは本当に尊いことが分かりましたが、では尊者ではなく、あらゆる人々にもしていくべきでしょうか?」と尋ねたところ、釈迦は純陀に対し、施しをする相手について次のように一つだけ条件を付けている。
:「世の中にはただ一種類だけ、施してはならない者がいる。それは[[一闡堤]](いせんだい)と言い、殺人や盗み、姦淫、嘘などの重罪を犯しながらこれを恥じず、教えや人道を汚し、あざけり、どれほど多くの人を傷つけでも決して顧みず自分勝手な解釈を決して曲げず、忠告されても決して改めず、世の中の全てを汚すような行いをする者のことである」
 
〔この敵対思想排斥の概念は、全てが救われるべき後年の大乗経典においては異端となるため、「施してならないのは、完全なる一闡提に限定されそこに至らない悪人は含まれない。」又は「施しをしてはならないのはその人間ではなく、その行為に対してである」とし、結果的に「一切悉有仏性すなわち一切の者は仏性を持っている」の精神を損なうものではなく、大乗の大般涅槃経の後半において、最終的に[[一闡堤]]も成仏が可能であるという結論に至った。〕
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==== 純陀の境涯と成仏 ====
大乗の涅槃経においては、純陀は優婆塞(在家の信徒)でありながら[[十地]]の境涯を得ている菩薩とされ、釈迦仏より一子[[羅ご羅|羅睺羅]](釈迦の実子、ララ、ただし実際はララの一子だけではなく他にも息子がいたとも伝えられる)と異ならず、微妙の大智を成就し甚深の大乗経典に入る者とまで讃嘆せられた。そして一切大衆所問品において未来に成仏することを約束され予言せられている。
 
==参考文献==