「マクラガイ上科」の版間の差分
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==形態==
'''殻'''は丸みを帯びた[[円筒]]型や[[紡錘形]]、または[[砲弾]]型のものが多く、それらが更に丸く膨らんだり、螺塔が伸びたりするなどの変化がある。
'''蓋'''は、[[マクラガイ科]]ではあるものと無いものとがあり、それ以外の科には存在する。蓋は革質で核(成長の始点)が下端近くにある木の葉型であることが多く、殻口をほぼ完全に塞げるものから、殻口より小さいものまで変化がある。
'''[[歯舌]]'''は1個の中葉と1対の側歯からなる狭歯型。
'''軟体'''のうち、足はよく発達して前後に分かれ、前足は上面中央の溝で左右に分かれて左右に多少張り出し、後足の側面は幅広く伸びて側足となり、殻を左右から覆うものがある。特に[[リュウグウボタル科]]では側足で完全に殻を覆い隠すことができる。またマクラガイ亜科のものでは、足の裏側で作った襞(ひだ)で獲物を押さえ込むことができるようになっている。水管はよく発達するが、これを保護する水管溝が殻にないため、むき出しとなる。
==生態==
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==分類==
20世紀中はほとんど全てがマクラガイ科に分類されていたが、21世紀初頭では[[ホタルガイ亜科|ホタルガイ科]]が分離され、[[腹足類の分類 (ブシェ&ロクロワ2005年)|2005年のブシェ&ロクロワの分類]]<ref name=Bouchet&Rocroi,2005/>では、マクラガイ上科はマクラガイ科 Olividae とホタルガイ科 Olivellidae の2科からなり、[[リュウグウボタル科]]はマクラガイ科内の亜科とされ、またマクラガイモドキ科 Pseudolividae は [[エゾツノマタ
この分類から10年余り後、このグループの形態研究と分子系統解析を進展させた Kantor他(2017)<ref name=Kantor&al.,2017/>は、ホタルガイ科を格下げしてマクラガイ科の亜科とするとともに、従来マクラガイ科内に含まれていたリュウグウボタル亜科を独立の科とし、マクラガイモドキ上科としていたマクラガイモドキ科をマクラガイ上科に含め、更に新たに {{sname||Bellolividae}} と {{sname||Benthobiidae}} の2新科を
;Kantor他(2017)<ref name=Kantor&al.,2017/>による分類
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:*以下はKantor他(2017)によって採用されない科階級の分類群名。
::*Dactylidae H. Adams & A. Adams, 1853 はマクラガイ亜科 Olivinae の異名。
::*Dipsaccinae P. Fischer, 1884 はリュウグウボタル科 Ancillariidae の異名。
::*Olivancillariidae Golikov & Starobogatov, 1975 はマクラガイ科の Olivancillariinae 亜科。
::*Olivellidae Troschel, 1869 ホタルガイ科はマクラガイ科のホタルガイ亜科 Olivellinae。
::*Vanpalmeriinae Adegoke, 1977 †(化石) はリュウグウボタル科 Ancillariidae の異名。
::*Zemiridae Iredale, 1924 はマクライガイモドキ科 Pseudolividae の異名。
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