「レコード」の版間の差分

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織部 (会話 | 投稿記録)
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* レコード盤の溝は一般には音質の良い外側から刻まれるのに対し、反対の内側から録音再生していく方式を採っていた用途もあり、円盤式トーキーのためのレコードや、テープレコーダの普及以前に放送局などで広く用いられた円盤録音機に多く見られる。なお、通常のレコード盤の変わり種としても、実際にジョークのレコードとして販売された例がある。逆に、後のコンパクトディスクにおいては、ディスクの内側から再生する方式が標準とされることになる。
* 食べられる材質で製造された「食べられるレコード」も存在する。
** [[1924年]]に[[神戸]]で[[煎餅]]レコードが販売されていた。[[タイヘイレコード]]設立者の[[森垣二郎]]が作ったものとされ、[[童謡]]が収録されていた。これを見た[[落語家]]の初代[[桂春団治]]が[[1925年]]に、今度は日東大阪市の住吉区にあった「ニットーレコード(日東蓄音機)」の協力のもと、やはり煎餅レコードを作った。湿気ない様に缶にパッケージされていた。春団治のレコードの価格は8枚入りの1缶が1円50銭、10枚入りの1缶が1円95銭だった<ref>[http://www.kanazawa-museum.jp/chikuonki/kancho/2010_06.html その15「食べるレコード」]、金沢蓄音器館、2010年6月。</ref><ref>[http://jocr.jp/blog/giants.php?itemid=22809 9月20日(木)おもしろ神戸ひょうご楽]、三上公也の“G”報アサイチ!、2012年9月20日。</ref>。[[1926年]]1月に[[天理教]]の大祭の人出の多さを当て込んで売り出されたが、値段の高さや、あいにくの雨で煎餅の多くが湿気ったことなどで殆ど売れず、春団治は大損した。落語やコントなどが収録され、「聴き飽きたら食べる」というコンセプトだった。
** [[2012年]]には、[[ブレイクボット]]のアルバム『バイ・ユア・サイド (By Your Side)』の、本物の[[チョコレート]]で作られたレコードを限定120枚で発売した。同じ年、[[Rake (シンガーソングライター)|Rake]]の「[[フタリヒトツ]]」を収録したチョコレート製レコード「ChocoRake」が製造された<ref>[http://www.barks.jp/news/?id=1000077050 Rake、チョコで作ったレコード“ChocoRake”製作大成功]、BARKS音楽ニュース、2012年2月15日 12:19:49。</ref>。[[2013年]]にはクロアチアのロック歌手[[ジボンニ]] (Gibonni) のシングル「20th Century Man」のチョコレート製レコードが限定で発売された。
* 玩具メーカーの[[バンダイ]]が、[[2004年]]に『8盤(エイトばん)』と称する直径8cm、厚さ約2mmの片面で約4分再生可能なレコード(33 1/3回転)と、60-70年代各メーカーが市場に投入していたポータブル電蓄を模した小型の専用プレイヤーを開発して販売していた。交換針は汎用のT4Pのものが採用された。そのため普通のポータブル電蓄でもピッチコントロール付きだと自己責任ではあるが再生可能であった。当時、レトロ商品のヒットが相次いでおり、バンダイ自身も[[ガシャポン]][[フィギュア]]の「[[ぼくの小学校]]」シリーズをヒットさせていた事などから、新たな昭和ノスタルジー商品として企画された<ref>[http://www.bandai.co.jp/releases/J2003090101.html 「8盤レコード」シリーズを2004年2月中旬に発売]、バンダイ、2003年9月1日。</ref>。レコードは[[1950年代]] - 1980年代の[[アイドル歌謡曲]]・[[洋楽]]や子供番組の主題歌を、オリジナルのまま復刻・縮小したもので、[[おニャン子クラブ]](「おニャン子クラブ シングルメモリーズPart1」)・[[チェッカーズ]](「チェッカーズ ディスコグラフィー」)・『[[ひらけ!ポンキッキ]]』(「ひらけ!ポンキッキヒットパレード」)・[[1950年代]] - [[1960年代]]の洋楽[[ポピュラー音楽|ポップス]](「OLDIES THE BEST」)のシングル、[[朝日ソノラマ]]のソノシート(「朝日ソノラマセレクションPart1」)の復刻が発売された。<!--「おニャン子クラブ シングルメモリーズ」と「朝日ソノラマセレクション」は「Part1」と銘打っていたが、共にPart2以後が発売されることはなかった。-->しかし、片面盤のためカップリング曲は未収録で、しかもパッケージを開けるまで、何が入っているか全く分からない仕様で人気は出ず、<!--1980年代のアイドル歌謡曲ものだと中古やオークションで簡単にシングル盤が手に入ることから-->商業的には失敗に終わった。音質はソノシート並み、ステレオで記録されていたが、専用プレイヤーは結局モノラルの機種しか出なかった。イベントなどで展示してあったこの玩具を、レコードのかけ方を知らない若者が内周から針を落とす、という光景も見られたという(溝とアームの関係は[[遠心力]]が関わるので言うまでもなく誤り)。