「新堀和男」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
63行目:
 
==エピソード==
『[[変身忍者 嵐]]』の第21話で下忍役を演じるつもりで現場に到着すると、殺陣師の[[高橋一俊]]から「今日の怪人はお前が演れ」と命じれて、怪人「ドラキュラ」を演じることになった。必死にセリフを覚えたが、茨城訛りが酷いためセリフをしゃべると、スタッフや大野剣友会の面々は爆笑だったという<ref>『大野剣友会列伝 アクションヒーローを生んだ達人たち』 1999年 風塵社 P89 - 90。</ref>。
 
また、『[[仮面ライダーV3]]』で、怪人「ウォーターガントド」を演じたが、泳げないのに被り物を着けて海に入って演技をさせられ、ついには溺れたという<ref>『大野剣友会列伝』 P100。</ref>。
69行目:
『[[仮面ライダーアマゾン]]』でのエンディングのシルエットアクションは、新堀自身の発案によるもの。アマゾン役は、殺陣師の高橋一俊から「カズでいくぞ」と指名を受けてのもので、重心を落として中腰で演じる新堀のアクションは、エンディング映像と併せ、本編でも野性味溢れるアマゾンライダーのイメージを決定付けた。岡田勝は新堀起用の理由について、それまでの仮面ライダーからイメージを変えようという意図と、四つん這いの姿勢で体力が求められることから若く体力があった点を挙げている<ref name="OFMKR9" />。しかし、路線変更によりアマゾンのアクションは従来の仮面ライダーと同様のスタイルに戻され、スーツアクターも新堀から[[中屋敷哲也|中屋敷鉄也]]と[[中村文弥]]に変更された<ref name="OFMKR9" />。新堀本人はアマゾンは姿勢がキツイばかりで、あまりアクション的には幅を出せなかったと述懐していて、[[中村文弥]]の演じた、背筋を伸ばした後期アマゾンのヒーローらしいアクションがうらやましかったとも語っている<ref name="chara13">『キャラクター魂』Vol・13([[辰巳出版]]){{要ページ番号|date=2016年2月}}</ref>。アマゾンは面もそれまでの仮面ライダーより大きく、覗き穴が見えづらかったことも負担になっていたとされる<ref name="OFMKR9" />。後期アマゾンを担当した中屋敷は、新堀は股関節が柔らかく胴長短足首長のため四つん這いの姿勢が映え大好きであったと述べている<ref name="OFMKR9" />。
 
『[[仮面ライダーストロンガー]]』撮影時に、事故で[[中屋敷哲也]]の乗るロケバスが立往生したため、中屋敷の代役でストロンガー役を務め、岸壁の上で「天が呼ぶ、人が呼ぶ…」の名乗りシーンを演じた。このとき、京都からシリーズ新参加した監督の山崎大助が、画面作りにこだわってなかなか立ち回りにOKを出さず、何度もリテイクを要求され、剣友会メンバーともども、そのたびに殺陣のやり直しをさせられた。午前中、1カットの撮影にまる3時間を費やすに及んで、ついに新堀は堪忍袋の緒を切らし、「もう帰ります!」と怒鳴って放棄寸前だったが、腹を立てたのは自身のことではなく周りのカラミ<ref group="注釈">殺陣用語で「悪役」のこと。ここでは「戦闘員」や「怪人」を指す。</ref>を気遣ってのことであるが、新堀は「未だにはっきり覚えている」という。ストロンガーは、中屋敷と2人で演じ、新堀自身が演じた仮面ライダーで、最も納得いくアクションが出来、印象深く思い入れがあるのはストロンガーだと語っている<ref name="chara13" />。新堀は『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』でもストロンガーを演じている。
 
『[[秘密戦隊ゴレンジャー]]』では主役「アカレンジャー」のスーツアクターを務めたが、周りは中村文弥や中屋敷哲也など先輩ばかりだったので、非常に緊張したとのこと。カメラテスト段階で作品内ではリーダーの筈である新堀が「行くぞ!」と合図すると「お前が行けよ〜」と冗談混じりで言われたが、「本番ではちゃんと演ってくれました。おかげでリラックスできました」と語っている<ref name="ohno16">{{Cite video|title=『ショッカーO野の秘密基地へようこそ!!』(第16回、新堀和男ゲストインタビュー)|url=http://shippo.jp/radio/wss/wss016.shtml|format= |medium=インターネットラジオ}}</ref>。海城剛・アカレンジャー役の[[誠直也]]は、擬斗がJACに変わった際に<ref group="注釈">アカレンジャー役を継いだのは、のちに『[[バトルフィーバーJ]]』や『[[電子戦隊デンジマン]]』、『[[宇宙刑事ギャバン]]』で主演を務めた[[大葉健二]](当時は高橋健二名義)である。</ref>、「新堀のふてぶてしい感じは俺に似てるから、やっぱりアカレンジャーは新堀のほうがいいな」と漏らしたという<ref>『魂の仮面ライダー爆談!! COMPLETE+』(辰巳出版刊)</ref>。
77行目:
剣友会時代では高橋一俊と岡田勝の二人の殺陣師に立ち回りをつけてもらったが、「カシラ(高橋)は“師匠”で、とにかく厳しく言われるままひたすら従うだけ。岡田さんは“先輩”で、いろいろ意見も聞いてもらえるし演りやすかった」とのこと。『仮面ライダーストロンガー』で「ライダーシリーズ」が終了となった際には、「なんで終わっちゃうのかと、寂しかった」という<ref name="chara13" />。
 
『[[バトルフィーバーJ]]』でバトルジャパンを担当。これはビッグ・アクションの代表として技斗を担当することになった高橋一俊が最初から調理師をしている新堀を業界に戻すつもりで店に行ったがいきなり言うのは新堀に失礼だから何度か店に行けばなにも言わなくてもあいつは言いたいことがあると察するだろうと消極的な態度で毎日店に訪れた。目論み通り新堀が察し、高橋が「その歳で引退なんてもったいない。お前が今やってる仕事はたった1月で筋がいいと言われたが、アクションはそうじゃなかったろ?これまで務めてきたキャリアが全部無駄になるぞ」と、好きな酒を頼みもせず熱心に口説かれ2、3日考えてから引き受けたものだった。ところがなぜか数話撮ったところでビッグ・アクションが降板することになり、新堀も高橋と一緒に降板するつもりが、高橋から「プロデューサーが新堀ちゃんには残ってほしいって言ってるから1年続けてみない?」と聞かれ残ることにした。翌年も『電子戦隊デンジマン』でプロデューサーから「ぜひ」と頼まれ、再びレッド役を演じることとなった。本人もここから『[[鳥人戦隊ジェットマン]]』まで、13年にわたってレッド戦士を演じることになるとは思ってもみなかったという。剣友会、ビッグアクションとは違うJACのアクションの中で、負けてなるかと孤軍奮闘の思いだったという。なお、新堀自身はJACに所属していたことはないが、90年代のスーパー戦隊やメタルヒーロー作品でアクション監督を担当した際はクレジットでJAC所属として表記されていた<ref group="注釈">後にレッド・エンタテインメント・デリヴァーの後輩にあたる[[福沢博文]]も同様にアクション監督を担当するようになるが、この場合はクレジットから所属表記そのものが無くなっている。</ref>。俳優としても素顔で度々たびたび出演し、初期スーパー戦隊では、単発のゲストキャラクターで「ドラキュラ伯爵」を、白塗りメイクで演じることが多かった。また、「レッド役」として最後のスーツアクターとなった『ジェットマン』では、最終回に神父役を演じているが、このときは緊張して足が震えたという<ref name="ohno16" />。
 
{{出典の明記|section=1|date=2011年4月}}
『[[ジャッカー電撃隊]]』は、JACがアクション担当だったため、唯一レッド戦士である「スペードエース」のスーツアクターを担当していないが、大野剣友会による[[東京ドームシティアトラクションズ|後楽園遊園地]]での「ジャッカー電撃隊ショー」ではスペードエースを担当している。「戦隊シリーズ」では、各戦士の名乗りポーズは自分で考えていたが、「13年もやっているとネタ切れになる」とのことで、後期はポーズを考えるのに苦労したという。
 
第一線を去ってから10年後の[[2001年]]に『[[百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊]]』で、『[[超獣戦隊ライブマン]]』のレッドファルコン役で久々にスーツアクターを務めた。同作品には、レッドファルコンに変身する天宮勇介役を演じた[[嶋大輔]]が出演するということで、自らも出演を引き受けたという。ただ新堀は「10年のブランクは長く、当初はスーツを着用した際の呼吸法が思い出せず、悪戦苦闘した」との趣旨の発言をしている。さらにこの撮影に使用されたレッドファルコンのマスクは、アトラクション用(複数の風穴が空いたもの)の覗き穴空きマスクに撮影用のスモークシールド(サングラス、もしくはマジックミラー)を貼り合せると言った急ごしらえのものであり、視界の悪さや総重量は普通のマスクから比べてもハンデがあった。しかしこれらの悪条件も乗り越えて演じてみせた新堀に嶋は「やはり新堀さんはプロだ」と唸ったという。『ジェットマン』の終盤では、次作「ジュウレンジャー」のアクション監督の準備のため、彼の直系弟子である[[前田浩]]がレッドホークのスーツアクターを担当している。脚本家の[[曽田博久]]と引退した[[東条昭平]]監督とは親交が深かった。
 
== 主な出演作品 ==