「磁気テープ」の版間の差分

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原型は19世紀末にアメリカやデンマークに登場していたが、第2次世界大戦中のドイツで録音用メディアとして実用化。ノイズの少ない音楽や演説のラジオ放送に興味津々だった連合国側は終戦によって初めてその技術の実態を知り、一挙に世界中で広まった。1950年代にはアメリカにおいてコンピュータの記録メディアとしても採用され始めた。録音用途においてもレコードや放送においてだけでなく、一般家庭での録音用としても次第に普及。開発されたのが始まりとされる。当初は巨大なオープンリールであったがその後小型化が進み、[[カセットテープ|カセット]]タイプのものも開発された。あわせて録音用だけでない、音楽ソフトのパッケージとしてもレコードと並行して次第に普及。オープンリールタイプのソフトは1970年代まで、カセットタイプのソフトは2010年代に至っても発売され続けている。
 
その後は各種デジタル記録メディアの開発・普及とともに次第に用いられなくなり、その役割を終えつつあったが、大容量化技術の開発と一般向け[[クラウドストレージ]]サービスの増加により2010年頃からデータ用テープの生産量が増加している<ref name="fukken">[http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NC/20130722/492986/ NC特集2 - 磁気テープ、まさかの復権:ITpro]</ref>。また[[東日本大震災]]以降は、[[ハードディスクドライブ]]に対するコスト面での優位性から予算に余裕のない自治体がバックアップ用として新規に導入する事例や、テープ保管サービスの利用が増えているという<ref>[http://www.nikkei.com/article/DGXDZO55951980X00C13A6W14001/ 磁気テープなぜ復活? 生産量3年連続プラスに] - [[日本経済新聞]]</ref>。また、磁気テープの利用増加は日本国外の方が日本よりも先行している<ref name="sankeibiz20140506">{{Cite news |title=磁気テープ「復権」で新技術 富士フイルム、ソニーが大容量化を加速 |newspaper=[[フジサンケイ ビジネスアイ|サンケイビズ]]|date=2014-5-6 |url=http://www.sankeibiz.jp/business/news/140506/bsc1405060500002-n1.htm |accessdate=2014-5-6}}</ref>。その後も容量の増大などの研究開発が進んでいる<ref>[http://www.sankeibiz.jp/business/news/140521/bsc1405210500002-n1.htm 大容量磁気テープの実用化技術 「4K」映像で富士フイルム実証]</ref><ref>[http://fujifilm.jp/business/oa_media/datastorage/ltotape/ LTOテープ]</ref>。
 
2014年現在、[[富士フイルム]]、[[ソニー]]、[[日立マクセル]]の3社で世界シェアのほぼ100%を占めている<ref name="sankeibiz20140506" />。
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=== コンピュータ用 ===
記録装置は高価であるが、他のメディアに比べて容量が大きく、テープの容量当たりの単価が安価である。しかしながら、[[ランダムアクセス]]はできない。こうした特徴から、企業が保有する大規模な[[サーバ]]などの[[バックアップ]]<ref name="tape">[http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/11/1120.html なぜ?“磁気テープ”が復活]</ref><ref>[http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NC/20130722/492986/ 磁気テープ、まさかの復権]<name="fukken" /ref><ref>[http://www.nhk.or.jp/ohayou/closeup/20131120.html なぜ?“磁気テープ”が復活]</ref><ref>[http://japanmediacentre.oracle.com/content/detail.aspx?ReleaseID=3050&NewsAreaId=2 日本オラクル、磁気テープ記憶装置の新製品を提供開始]</ref>や、参照頻度の低いデータの[[アーカイブ]]用のメディアとして利用される。
 
アメリカでは、個人用の安価な装置が一定の普及を見た時期もあった。