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間接的であれ関連してるのは事実なので誤解とは言えない
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航空機の[[主翼]]の場合、前縁と後縁を結んだ線(翼弦線、コード)と一様流とのなす角で、前上がりをプラスとする。
 
一般的な[[航空機]]の主翼の場合、[[揚力]]係数と[[抗力]]係数は、概ね迎角に[[比例]]して徐々に増加していくが、抗力係数が増加し続けるのに対し、揚力係数はある点をピークを過ぎて急減少に変わる。この点を'''最大揚力係数'''といい、そのときの迎え角を'''失速迎え角'''といい、それ以降の状態を[[失速]]という。抗力の増加により減速すれば、揚力は更に小さくなるなど、不安定で危険な状態である。なお航空機に十分な速度があれば、主翼を上方に傾けても機体自体が上昇していくため、迎角が増大する事は無い。逆に航空機の速度が不十分であれば、揚力の不足によって機体自体が降下してしまうため、迎角が大きくなってしまい、失速状態に陥る事となる。そのため、失速という現象を航空機の速度の低下と関連づけてしまう誤解があるが、あくまで1次的な原因は迎角の増大であり、速度は2次的な原因である。また、ある迎角において、揚力係数と抗力係数との比を'''揚抗比'''といい、揚抗比の大きい主翼の航空機は、滑空性能が良く航続距離が長くなる。
 
主翼上面には、[[ベルヌーイの定理]]により上向きの揚力分布である風圧分布が発生するが、それらの風圧分布によって発生する揚力と抗力との合力が翼弦線と交わる点を'''風圧中心'''と呼んでいる。また、風圧中心は、迎角の変化により変化するが、主翼の中心と一致しないため、風圧中心に働く揚力と抗力との合力により、主翼に頭上げ又は頭下げの回転する力(モーメント)が発生するが、迎角が変化しても、頭上げ又は頭下げの回転する力(モーメント)が発生しない翼弦線と交わる点があり、これを'''空力中心'''と呼んでいる。これは、普通の主翼では、翼弦線の25%前後にある。