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{{Redirect|AKM|カザフスタンの州|アクモラ州}}
{{参照方法|date=2011年3月}}
{{銃器|2
|画像=[[ファイル:AK-47 assault rifle.jpg|300px]]
|説明=AK-47
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|銃口初速=730m/s
|有効射程=600m
|重量=3,900g([[弾倉|マガジン]]無し、III型)<br />4,400g(マガジン付、III型)
|全長=870mm
|バリエーション="[[#バリエーション|バリエーション]]"を参照
|製造数=8,000万-1億丁以上
}}
'''AK-47'''({{翻字併記|ru|Автомат Калашникова образца 1947 года|Avtomat Kalashnikova-47|区=、}})は、[[ミハイル・カラシニコフ]]が設計、[[1949年]],[[ソビエト連邦軍]]が制式採用した[[自動小銃]]である。
 
実戦の苛酷な使用環境や、戦時下の劣悪な生産施設での生産可能性を考慮し、部品の[[公差]]が大きく取られ、卓越した信頼性と耐久性、および高い生産性を実現した。
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当初の[[制式名称]]は「'''7.62mm アフトマート・カラシニコバ'''」であり、「'''AK-47'''」の呼称は、後にいくつもの改良型が登場したため、それらと区別するためであった<ref name="カラシニコフ">[[ホビージャパン]]『カラシニコフ・ライフルとロシア軍の銃器たち』70頁、カラシニコフ本人による証言</ref>。
{{-}}
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== 構造 ==
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File:Instrukcja 762 mm Karabinek AKM Sposoby i zasady strzelania.djvu|1962年にポーランド軍が作成したマニュアル
</gallery>
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== バリエーション ==
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File:Fhdf 002.jpg|6kh2銃剣を装着したAK-47 III型<br />装着している弾倉は下部のリブに変更が加えられた後期型</gallery>
{{-}}
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==== AKS-47 ====
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</gallery>
{{-}}
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=== AKM ===
{{銃器|2
|画像=[[ファイル:AKM automatkarbin, Ryssland - 7,62x39mm - Armémuseum.jpg|300px]]
|説明=AKM([[弾倉]]は従来のAK-47と同じ金属製を装着している)
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ファイル:AKM 1229368320 o.jpg|AKM(両端)とAKMS(中央)<br />右寄りの2挺はベークライト製の弾倉を装備<br />銃剣は左のAKMが6kh3、右のAKMは6kh4を装着</gallery>
{{-}}
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==== AKMN ====
'''AKMN'''は、[[暗視装置]]を装着するためのマウントプレートがレシーバー左側面に付属した、AKMの夜間戦闘型。
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==== AKML ====
'''AKML'''は、AKMNに、消音効果を高めるため、専用の[[サプレッサー]]を装着した型。
<gallery widths="300px" heights="150px">
ファイル:AKMŁ NTW 4 92 3.jpg|NSP-3を装着したAKML<br />[[銃口]]に装着された大型のサプレッサーが特徴
</gallery>
{{-}}
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==== AKMS ====
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<gallery widths="300px" heights="150px">
ファイル:AKMS - 7,62x39mm - Armémuseum.jpg|[[弾倉]]を外したAKMS
ファイル:MPi KmS 72.jpg|東ドイツ製のAKMS、MPi-KMS-72<br />銃床は折畳時にもセレクターの操作部分に覆いかぶさらないような形状をしている
</gallery>
{{-}}
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==== AKMSN ====
'''AKMSN'''は、[[暗視装置]]を装着するためのマウントプレートがレシーバー左側面に付属した、AKMSの夜間戦闘型。
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==== AKMSL ====
'''AKMSL'''は、AKMSNに、消音効果を高めるため、専用の[[サプレッサー]]を装着した型。
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==== AKMSU ====
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また、[[ユーゴスラビア連邦共和国|ユーゴスラビア]]・[[セルビア]]製の[[ツァスタバ M92]]や[[ブルガリア]]製のアーセナル AR-SFおよびアーセナル AR-M4SFのように、[[7.62x39mm弾]]を使用しつつもフォアエンドの形状以外はAKMSUに類似した派生型も生産されている<ref group="注">これらの3種類の銃には、5.56mm NATO弾仕様のモデルも存在する</ref>。
{{-}}
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== その他の派生型 ==
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: [[2015年]]4月、[[ロシア国防省]]はAEK-971ともにAK-12の選定を公表した<ref>[http://ria.ru/defense_safety/20150427/1061269687.html Зампред ВПК: Минобороны вооружится и АК-12, и автоматом Дегтярева]</ref>。
: {{Main|AK-12}}
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== 各国で生産されたAK ==
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|[[ポーランド]]製PMKの民間向けコピー。セミオート限定<br />軍事インストラクター会社による自社ブランド銃<br />民間向け。セミオート限定<br />民間向け。セミオート限定<br />[[ブルパップ方式|ブルパップ式]]。セミオート限定
|}
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=== 画像 ===
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ファイル:INSAS Rifle.jpg|[[インド]]製の[[INSAS小銃|INSAS]]
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== 備品 ==
=== 銃剣 ===
{{Main|AK系アサルトライフルの銃剣}}
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=== 擲弾発射器 ===
AKには、[[銃砲身|銃身]]の下に擲弾発射器([[グレネードランチャー]])を取り付ける事ができる。これは、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]が[[ベトナム戦争]]中に開発した[[M16自動小銃|M16]]用の[[M203 グレネードランチャー|M203]]のコンセプトを参考に開発された。
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ファイル:PA md.86 with AG-40 grenade launcher.jpg|AG-40を装着した[[AIMS-74]]
</gallery>
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=== 暗視装置 ===
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ファイル:AKMŁ NTW 4 92.jpg|NSP-3を装着したAKML<br />
</gallery>
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== 運用国 ==
474 ⟶ 457行目:
*{{ZAF}}
*{{ISR}}
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== 特徴と逸話 ==
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=== ユニット化と故障の少なさ ===
: 内部の部品は極力ユニット化されており、野外で分解する際に部品を紛失したり、簡単に故障したりしないように工夫してある。このような銃の頑丈さや簡素化は同時に兵士の負担も減らす。銃を扱うのが初めての人間でも数時間から数日間の講習を受ければ、100m先の標的に命中させられるようになるという。ただし、部品同士のクリアランスが大きいという事は悪く言えば組み合わせがタイトでないということの裏返しでもあり、同じく世界三大突撃銃にあげられる[[H&K G3|G3]]や[[M16自動小銃|M16]]系列と比較すると[[弾丸]]の拡散率([[MOA]]値)は高いと言わざるを得ない。
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=== 初期の曲銃床とマズルジャンプ ===
: マズルジャンプとは、弾丸が[[銃口]]から飛び出した瞬間に銃口が跳ね上がる現象で、射撃時の反動から生じる。この現象は通常の銃であれば程度の差はあれ必ず生じるが、初期のAK-47は[[銃床|曲銃床]]であったため、反動を直に受け止めにくく、マズルジャンプが起こりやすかった。
: フルオート射撃時には連続的に反動が生じるため、銃口が連射とともに徐々に跳ね上がり、狙いを定めることが出来なくなる。同様の例は[[アメリカ軍]]に採用された[[スプリングフィールドM14|M14]]でも起き<ref>津野瀬光男 『幻の自動小銃―六四式小銃のすべて』 光人社〈光人社NF文庫〉、2006年</ref>、M14は後のM14A1で、AK-47ではAKMでいずれも直銃床に変更され、より反動を受け止めやすく、制御しやすい構造<ref group="注">AKMは銃口先端を斜めに切ったマズルブレーキで銃口の跳ね上がりを軽減している。</ref>に改良されている。
<div align="right">[[#toc|目次へ移動する]]</div>
 
=== 民族自決と革命の象徴 ===
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: [[第二次世界大戦]]後、弾丸がAK-47と共通する以外は独自設計の[[Vz 58]]を採用した[[チェコスロバキア]]を除く[[ワルシャワ条約機構]]加盟国や[[中華人民共和国|中国]]・[[朝鮮民主主義人民共和国|北朝鮮]]などで採用されて、東側を代表する[[火器]]となった<ref group="注">旧東側に近いとされた[[非同盟|非同盟諸国]]においても、[[リビア]]や[[インド]]では[[FN FAL]]が、[[ミャンマー]](ビルマ)では[[H&K G3]]が採用されるなど、AK-47系統を主力小銃としなかった国も少数ではあるが存在する。また、反政府ゲリラにおいても、ミャンマーの[[カレン民族解放軍]]、レバノンの[[レバノン軍団]]、フィリピンの[[新人民軍]]のようにM16を使用しているケースもある。これらはAK47よりもM16の方が入手が容易である事が主な理由となっている</ref>。
: 武力によって独立を勝ち取った[[国家]]や、政権を奪取した[[革命]]政府にとって、AKは戦乱を戦い抜いた頼もしい戦友であり、[[民族自決]]や自主独立の象徴でもある。このため、[[モザンビークの国章|モザンビーク]]や[[ジンバブエの国章|ジンバブエ]]、[[東ティモールの国章]]にAK-47の図柄が組み込まれているほどである。特にモザンビークでは、[[モザンビークの国旗|国旗]]にもAK-47のデザインが取り入れられており、国家以外でも、[[レバノン]]の[[ヒズボラ]]・[[コロンビア]]の[[コロンビア革命軍|FARC]]などが、組織の旗にAK-47の図柄を取り入れている。
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=== ベトナム戦争での活躍 ===
499 ⟶ 478行目:
: [[アメリカ海軍]]の[[特殊部隊]]「[[Navy SEALs]]」でも、使い物にならなくなった[[M16自動小銃]]を棄て、[[鹵獲]]品を使用する例があった。
: [[エア・アメリカ]]でも入手経路は不明であるが、自衛用にAKを使用する例があった。
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=== 中東やアフリカでの流通 ===
506 ⟶ 484行目:
: [[アフリカ]]諸国においては、[[1960年代]]の独立闘争の際、ソ連や中国の兵器供与を得たが、特に[[ソマリア]]では[[モハメド・シアド・バーレ|バーレ]]政権崩壊で軍隊から大量の武器が武装勢力など民間に流れ、また[[リベリア]]や[[シエラレオネ]]など[[西アフリカ]]では[[冷戦]]終結後の[[1990年代]]、[[社会主義人民リビア・アラブ国|リビア]]の政略によりユーゴスラビアやルーマニアといった東欧諸国などから流入した兵器が親リビア勢力に供与された。これらのAKがあふれた状況は、内戦の終結を難しくしている一因となっている。
: 現在、[[アフガニスタン]]やイラクで活動している特殊部隊や[[民間軍事会社]](PMSCs)の社員には、M16系ではなく[[7.62x39mm弾|7.62mm]][[口径]]のAKを使う者も多い。これは、信頼性のみならず、7.62mm口径の高威力や、弾薬と部品補給が容易だからでもある。特にPMSCsは軍に比べ部品供給が遅いため、故障・破損しても即座に修理・代替できるAKの人気は高い。
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=== 大量破壊兵器の象徴 ===
514 ⟶ 491行目:
: また、開発者[[ミハイル・カラシニコフ]]自身も、この様な使用は本意ではなく、「コントロール・アームズ」キャンペーンに寄せた声明の中で、「武器の売買に関する国際的な規制が欠如しているため、小型武器は容易に世界に拡散し、国防のためだけでなく、侵略者や[[テロリスト]]など、あらゆる犯罪者に使用されている。私は、[[テレビ]]で犯罪者がカラシニコフを手にしているのを見る時、どうやって彼らはこの武器を手にしたのだろうかと、自らに問い続けている」と述べている<ref name="amnes20060627"/>。カラシニコフはAK-47をあくまでも国防の為に設計したのであり、犯罪や紛争に使われている現状をしばしば憂いていた<ref>{{Cite news |author= |date= |url= http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312230324.html |title=カラシニコフ氏が死去 自動小銃「AK47」を開発 |newspaper = [[朝日新聞]] |publisher=[[朝日新聞社]] |accessdate=2015-04-09}}</ref>。
: [[2004年]]、85歳の[[誕生日]]を前にカラシニコフは「中国などがライセンス切れにもかかわらず、AK製造を続けている。それが紛争地に出回り、AKの評価を落としているのは悲しいことだ」と、[[朝日新聞社]]の取材に述べている<ref>{{Cite news |date=2004-11-21|url= http://www.asahi.com/international/update/1121/002.html|title=「紛争地に自分の銃、悲しい」自動小銃AK47の開発者 | newspaper = [[朝日新聞]] | publisher = [[朝日新聞社]] |archiveurl=https://web.archive.org/web/20041123033642/http://www.asahi.com/international/update/1121/002.html |archivedate=2004-11-23 |accessdate=2015-04-09}}</ref>。
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=== 模造品の氾濫 ===
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: イズマッシュ社のウラジミル・グロデツキーは、2006年の製品発表会で「ロシア製のAKは世界全体に流通しているうちの12%程度」と発言している。
: [[パキスタン]]の[[連邦直轄部族地域]]に在る[[:en:Darra Adam Khel|ダッラ村]]では、旋盤などの簡単な工作機械しか持たない「村の鍛冶屋」のような工房で製造されているが、正規品と異なる材質の鋼材を用い熱処理・表面処理も不充分なため耐久性に難があり、連射で銃身が加熱すると溶けはじめる水準の製品である。元傭兵の[[高部正樹]]は、[[ルーマニア]]製AKM('''AIM''')は[[弾倉]]着脱に難があり、また、何弾倉分か連射すると銃身が曲がってくるなど酷評されていたと語っている。
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=== アメリカ合衆国における流通 ===
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: [[2010年]]、[[フロリダ州]]の[[自動車ディーラー|自動車販売店]]では、[[貨物自動車|トラック]]1台につきAK-47の引換券を付けて販売したところ、大きく売り上げを伸ばした事により話題となった<ref>{{Cite news|url=http://www.afpbb.com/articles/-/2775466?pid=6469878|title=車のおまけは自動小銃?米自動車店が仰天キャンペーン|work=AFPBBNews|publisher=フランス通信社|date=2010-11-16|accessdate=2014-07-20}}</ref>。
: [[2014年]]の[[2014年ウクライナ騒乱|ウクライナ騒乱]]、[[ロシアのクリミア侵攻]]に端を欲する対ロシア[[経済制裁]]では、カラシニコフ関連製品の輸入規制も含まれることとなったため、各地の銃砲店で[[駆け込み需要]]が生じて、AKの在庫が払底する騒ぎとなった<ref>{{Cite news|url=http://www.cnn.co.jp/usa/35051118.html?tag=top;topStories|title=米国でAK-47の売り上げ増加、ロシア制裁で駆け込みか|work=CNN|publisher= CNN|date=2014-07-19|accessdate=2014-07-20}}</ref>。
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=== 登場した作品 ===
: やはり、耐久性や世界的な知名度、量産性もあって様々なアニメや映画に登場している。映画では[[アイアンマブラックホーク・ダウン]]や[[戦火の勇気]]、[[レッド・アフガン]]といった[[戦争映画]]に登場するが大概は敵組織が装備しているパターンが多い。日本では、[[ヨルムンガンド (漫画)|ヨルムンガンド]]や[[ゴルゴ13]]といった作品で登場する主人公に敵対するキャラクターが装備していることが多い。後者では同期にアメリカ軍が装備していた[[M16自動小銃]]との対決も描かれた。また、戦争を題材にした作品ではないが[[魔法少女育成計画]]においても登場するキャラクターの1人が実装しており戦場で耐久性・汎用性の高さをアピールする運びとなった。更に、こちらは戦いとは無縁だが[[涼宮ハルヒの憂鬱]]でも登場人物の1人がAK-47を構えている。また、ゲームでは「PUBG」というので、よ人気が高家の中とか、特落ちFPSには必ずと言っていいほど登場する。
 
== 脚注 ==
542 ⟶ 516行目:
;出典
{{reflist|3}}
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== 参考文献 ==
560 ⟶ 533行目:
|ref={{SfnRef|ホビージャパン|2014}}
}}
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== 関連項目 ==
588 ⟶ 560行目:
* [[イズマッシュ・サイガ12]]
* [[Bizon|PP-19 Bizon]]
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== 外部リンク ==