「オムライス」の版間の差分

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{{米料理}}
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| image = [[ファイル:Omurice by perago89 in Asakusa, Tokyo.jpg|250px|東京下町のオムライス]]
| caption = ケチャップソースのオムライス
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| main_ingredient = [[鶏卵|玉子]]、[[米飯]]、[[トマトケチャップ]]
| variations = オムカレー、オムハヤシ、タンポポオムライス(伊丹十三風)
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}}
'''オムライス'''は、調理済みの[[ケチャップ米飯]]で味付けした[[ライス鶏卵]]([[チキンライス]]または[[バターライス]])を、[[オムレツ]]のような[[鶏卵]]で包んだ[[米飯]]料理で、[[日本]]の[[洋食]]の一つである。この名称は[[英語]]の{{lang|en|omlet}}(あるいは[[フランス語]]の{{lang|fr|omelette}}[[英語]]の{{lang|en|rice}}を組み合わせた[[和製外来語]]である([[煉瓦亭]]のメニューでは「rice omlet」と訳されている)。
 
== 形態 ==
割りほぐした鶏卵を[[フライパン]]に割りほぐしで薄く焼き、味付けされ鶏卵ライス入れて焼包む。[[チキンライス]]を代表とするケチャップライスが用られることが大熟にしだが、ケチャップ味のを用いない[[ピラフ]]や[[焼き飯]]、[[バターライスを包む]]などが使用される例もある。紡錘型に成形された上からし、[[トマトケチャップ]]や[[デミグラスソース]]、[[ベシャメルソース]]などをかけるスタイルが一般的である。オムライスに[[カレー]]や[[ハヤシライス]]のソース、[[シチュー]]などをかけることありのはそれらは「オムカレー」や「オムハヤシ」「オムシチュー」のように「オム○○○」などと呼称されることが多い(「シチューオムライス」のような呼び方もある)。チキンライスの代わりに[[焼きそば]]を卵で包んだものは「オムそば」と呼ばれる
 
洋食店のみならず一般の[[大衆食堂|食堂]]でも、また[[家庭料理]]としてく作られているうえおり、創作オムライス店による様々な派生品も存在する。
 
== 歴史 ==
[[File:Omurice by zezebono in Ginza, Tokyo.jpg|thumb|right|200px|煉瓦亭の「元祖オムライス」 誕生当時はケチャップは使用されていない]]
「オムライス発祥の店」を自称する店は多数いくつかあるが、[[東京]][[銀座]]の「[[煉瓦亭]]」もしくは[[大阪]][[心斎橋]]の「北極星」が有名である。
 
「煉瓦亭のオムライス」は、溶き卵に白飯とみじん切りの具材、調味料を混ぜ込んで焼いたもので、[[1900年]]([[明治]]33年)に溶き卵に白飯やピーマン、マッシュルームの具を混ぜて焼いた[[賄い料理]]として作られた。忙しい厨房でも片手スプーンひとつで食べられるように考案されたものであった<ref>[http://pro.gnavi.co.jp/magazine/article/legend/lg251/ ぐるなびPRO for 飲食店] 煉瓦亭「元祖オムライス」 - 伝説の店 -</ref><ref name="menu">[[#あのメニュー|あのメニューが生まれた店]] P.30</ref>。時期は不明ではあるが、これを客が食べたいと所望したため、翌[[1901年]](明治34年)より「'''ライスオムレツ'''」として供されメニューに載せるようになった。現在はこれを「元祖オムライス」という名前で提供しているが、ライスを卵で包んでいないほぼ具入りの卵焼きと言える製法などでも呼ぶべき料理であり現在一般的に認知されているオムライスとは別物である。その後、このライスオムレツ以外にも、一般的なオムライス(マッシュルームに、ひき肉、グリーンピースとお米が入っている)も提供をおこなっている。なお、[[報知新聞]]に[[1903年]](明治36年)より掲載された小説『[[食道楽]]』([[村井弦斎]]・著)の付録には「米のオムレツ」としてオム煉瓦亭のライスとおぼしきオムレツによく似た料理のレシピが掲載されており、ケチャップを使用していないとからも「煉瓦亭」の商品を食べたうえでの執筆の可能性が示唆されている<ref name="teiban">[[#定番|ニッポン定番メニュー事始め]] P.114</ref>。なお、トマトケチャップが日本で普及するのは[[1908年]](明治41年)以降のことであるため、この当時のオムライスにケチャップは使用されていない。煉瓦亭ではその後、ライスオムレツ以外にも薄焼き卵でケチャップライスを包む一般的なオムライスもメニューに加えている。他、銀座の4軒ほどの西洋料理屋で研究が行われ、現在のオムライスに近いものが作られたともされている<ref>銀座新聞ニュース「元祖オムライスに100年の歴史と味が染み込む洋食屋(101-2)」</ref>。
 
「北極星のオムライス」は、マッシュルームと玉ねぎを入れたケチャップライスを[[薄焼き]]で包んだもの現在一般的なスタイルである。[[1925年]]([[大正]]14年)に、いつも白飯とオムレツを別々に頼んでいた弱い常連客を見てい店主のめにいつも同じものばかりでは可哀そうだから」という店主の思いから生まれたとされる<ref>1925年、[[大阪市]][[難波]]の[[汐見橋]]南詰めにあった大衆洋食屋「パンヤの食堂」(「北極星」の前身)の主人・北橋茂男が、常連客の雨具屋の小高久之進のために作ったという[http://www.hokkyokusei.jp/omuraisu-yurainews.html 北極星(北極星産業株式会社)HP内「オムライス誕生までの由来」]/</ref>。
 
[[小菅桂子]]は、「オムライスは[[チャブ屋]](小規模な庶民向けの洋食屋)から生まれた」とする日比谷・松本楼の料理長辻村の証言を紹介している。チャブ屋で誕生したオムライスが、後に西洋料理店に逆移入したものであろうという<ref name="nippon">[[#にっぽん|にっぽん洋食物語]] PP.227-228</ref>。
 
== バリエーション ==
* 映画『[[タンポポ (映画)|タンポポ]]』で有名になった作り方として、皿に盛ったチキンライスの上に中が半熟のプレーン[[オムレツ]]を乗せ、食卓でそれに切れ目を入れて全体を包み込むように開くという方法がある。これは[[伊丹十三]]が発案し、東京[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]にある洋食屋の老舗「[[たいめいけん]]」が作り出したもので、現在は「タンポポオムライス(伊丹十三風)」という名前で供され、店の名物の1つとなっている。
* ラーメン店では、[[チャーハン]]を卵で包んだものを「オムチャーハン」として供している場合がある。オムチャーハンでは、焼いた面を裏、卵の半熟の面を表と、通常とは表裏逆包むことして皿に盛った炒飯に被せるスタイルが多い。また、ケチャップなどは用いず、[[チャーシュー]]のエンドカット部分を細切れにしたもの(チャンコマ)を乗せ、チャーシューの煮汁をかける。終始、ラーメン店における具材の活用がされているが、チリソースなどをかけて中華風にすることもある(甘酢[[あんかけ]]にすると[[天津飯]]になってしまう)。これを別にしても、中華料理店でオムライスが定番として供されていること少なくない。
* ライスではなく[[焼きそば]]を卵で包んだものは「オムそば」と呼ぶ。
* 上面にケチャップを垂らし、提供する相手の名前やメッセージなど、簡単な文字や絵([[アスキーアート]]など)を描くことができる。近年では多くの[[メイド喫茶]]の定番メニューにもなっており、店員([[メイド]])がオムライスの上にケチャップで何か書いてくれるサービス「[[萌え]]オム」などが、広く知られている。