「狩猟」の版間の差分

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もうひとつの基本としては、[[皮革]]([[毛皮]])・[[油脂]]・[[骨]]・[[角]](つの)・[[牙]]・[[羽毛]]などを得るために狩猟がおこなわれてきた歴史がある。
 
;野生動物管
狩猟は人間の生活環境にとって不都合な影響を及ぼす動物を排除する駆除のためにも行われてきた。また、野生動物の個体数を調整するという自然保全上の大きな役割も担っている<ref name="環境省">環境省 野生鳥獣の保護管理 [http://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt1.html 鳥獣保護管理と狩猟]</ref>。
 
こうした狩猟には主に以下のケースがある。
*直接的に人間や[[住居]]を襲う動物を撃退し生命の安全を確保すること
*飼育している動物や栽培している植物を捕食する動物を駆除し、生活資源を保全すること
*従来は存在しなかった外来種が侵入するなど、生態系が乱されることを防止するため、または乱されてしまった生態系を原状に回復させるため、その外来種の動物等を選択的に駆除すること
*人間が特定の動物種の個体数を意図的に増加・減少させてしまった結果、その生態系のバランスが崩れ、それを修正するために動物種を狩猟すること
いずれの形態であっても、捕獲した鳥獣が副次的に資材を得るために用いられる場合がある。
 
== 各国の歴史と現状 ==
=== ヨーロッパ ===
ヨーロッパには先史時代の狩猟の痕跡や遺跡が多く残されている。[[スペイン]]と[[フランス]]の洞窟には数多くの[[洞窟壁画|壁画]]が残されている。1000点の壁画の内、人間が描かれたのものは20点たらずで残りはすべて狩猟対象の動物の絵である。フランスの[[ソーヌ=エ=ロワール県]]には断崖の下に野生馬の骨が2メートル半堆積した場所があり、人間に追い立てられた推定10万頭のウマが崖下に落ちた痕跡と見られている。同様の狩りの様子を描いた壁画が[[ラップランド]]で見つかっている{{sfn|トゥーサン=サマ |1998|pp=70-72}}。
 
[[イギリス]]では狩猟は[[貴族]]や富裕層の嗜みとして歴史的に実施されてきた<ref name="伊吾田2013p34-42">『野生動物管理のための狩猟学』pp.34-42</ref>。イギリスには48万人の狩猟者がいるとされるが、狩猟免許は存在せず、狩猟者登録も必要ない<ref name="伊吾田2013p34-42" />。狩猟をする権利はその土地の所有者が有しており、他者に貸与することもできるため、娯楽として自由に狩猟を楽しむアマチュアハンターもいれば、仕事として依頼されるなどして専門に狩猟を行うプロハンターもいる<ref name="伊吾田2013p34-42" />。イギリスではシカを対象とした狩猟はhuntingではなく「[[:en:stalking|stalking]] ストーキング」と呼ばれる。
 
[[ドイツ]]で狩猟を行うには試験に合格して狩猟免許を得る必要がある<ref name="Shaller2013p42-52">『野生動物管理のための狩猟学』pp.42-52</ref>。ドイツには2008年の時点で約35万人の狩猟者が存在し、狩猟者数は微増傾向にある<ref name="Shaller2013p42-52" />。ドイツでは森林管理と狩猟が密接に関係しており、ドイツの[[森林官]]のほとんどは狩猟免許を取得している<ref name="Shaller2013p42-52" />。こうした狩猟森林官とは別に、職業狩猟者が1000人ほど国内に存在する<ref name="Shaller2013p42-52" />。
 
[[北欧]]はヨーロッパの中でも狩猟が盛んに行われている地域である<ref name="上野2013p61-69">『野生動物管理のための狩猟学』pp.61-69</ref>。[[ノルウェー]]の狩猟者数は約19万人で、他のヨーロッパ諸国と同様に土地所有者が狩猟権を有する<ref name="上野2013p61-69" />。
 
=== アフリカおお ===
[[アフリカ]]ではヨーロッパによる[[植民地支配]]が始まった19世紀以降から現代まで[[サファリ (旅行)|サファリ]]と呼ばれる狩猟旅行やスポーツハンティングが盛んに行われている。[[サハラ砂漠]]以南の42のアフリカ諸国のうち25か国でスポーツハンティングが認められており、年間1万8500人を超える狩猟者がアフリカを訪れる<ref name="安田2013p69-76">『野生動物管理のための狩猟学』pp.69-76</ref>。
また、正規の狩猟者以外によって行われる[[密猟]]が国際的な問題となっている<ref>『[http://www.trafficj.org/publication/15_Elephants_in_the_Dust_J.pdf 消えゆくゾウたち - アフリカゾウの危機(Elephants in the Dust-The African Elephant Crisis)]』トラフィックイーストアジアジャパン 2015年6月15日閲覧。</ref>。
現状として、日本の狩猟人口は年々高齢化し、かつ減少しつつある。[[1979年]]に45万人だった狩猟人口は[[1995年]]には25万人、[[2007年]]時点で16万人程度である。日本で許可されている銃は約30万丁である。これは国際的には低い登録率であり、日本同様厳しい銃規制を持つ狩猟国[[イギリス]]では日本の半分の人口にも関わらず、500万丁の銃が許可されている。日本の狩猟者のほとんどは男性であり、女性の割合は1%にも満たない<ref name="TWIN">TWIN [http://thewomeninnature.wordpress.com/%e5%9b%a3%e4%bd%93%e6%a6%82%e8%a6%81/twin%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f/ TWINとは?]</ref>。
 
一方、北海道などは[[エゾシカ]]・[[ヒグマ]]、本州では[[イノシシ]]・[[ニホンジカ]]に代表される野生動物による農林業被害は深刻な事実であり<ref name="環境省">環境省 野生鳥獣の保護管理 [http://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt1.html 鳥獣保護管理と狩猟]</ref>、[[小銃|ライフル銃]]の所持条件の緩和や[[毒]]薬の使用、狩猟期間の延長といった[[鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律]]の[[規制緩和]]が強く求められている。またハンター養成のため、北海道の[[西興部村]]などは、指導者付きで若者などに狩猟体験ツアーを行っている(但し、このツアーは銃器を使用できるものではない)。[[伊豆半島]]においては[[ニホンジカ]]による食害が深刻な問題であり、半島全体で推定2万頭生息する個体を5000頭以下まで減少させる事が望ましいとされている現状が存在する。また、経済や自然に大きな影響を与える[[外来種]]([[アライグマ]]や[[マングース]]など)も駆除が強く求められている。以上のような状況にあって、国の統一的見解はまだ存在せず、猟銃の所持許可および狩猟は、有害鳥獣の被害が深刻な自治体では緩く、都市部では殆ど認めない傾向にある。しかし、近年は環境省が鳥獣保護管理の担い手確保を目的とした[http://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort8/ 狩猟の魅力を伝えるフォーラム]を都市部を含む各地の都道府県で開催するなど、ハンターを増やそうとする取り組みが行政主体で行われ始めている。
 
{{See also|鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律}}