「トマス・ホッブズ」の版間の差分

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* [[日本]]の[[倫理学者]]で[[東京高等師範学校]]教授・[[東京帝国大学]]助教授の[[友枝高彦]](1876 - 1957)は、「正義といい人類愛といい、人類の間の最も望ましい美徳であることは、昔から宗教でも道徳の方でも高調されているところである。…この事実に対する解説として自然性論というべき一派がある。それは人類は本来利己的であって同胞と協同するも親和するも畢竟利己の為に外ならないようにいうのである。…人類は互いに狼であるとホッブスのいったのは、全く利己的見地から解釈するのであって、国際間には道徳なく、ただ欺瞞、暴力あるのみと考えたマキャベリも同じ考であるといわねばならぬ」として、ホッブズの説を拒んだ<ref>『[{{NDLDC|976936}} 國際的精神の養成]』。国際連盟協会『震災に関する諸名士の所感』、1923年。</ref>。
 
* [[ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス]]の機関誌[[:w:エコノミカEconomica|エコノミカ]]は1929年、『現代のホッブス批評家たち』と題する特集した号を出版した<ref>J. A. Thomas, ''[https://www.jstor.org/stable/2548202 https://www.jstor.org/stable/2548202]''. Jstor.</ref>。
 
* [[アメリカ]]の[[政治学者]]で[[ハーバード大学]]教授[[カール・ヨアヒム・フリードリッヒ]](1901-1984)は、ホッブズ自身は『リヴァイアサン』で権威を「いかなる行為でもなしうる権利」と定義づけたが、その後にさらに「いかなる人も自分がその当事者でない契約には縛られない」と付け加えていることを指摘し、その権威の捉え方は、政治の基礎としての権力をあまりに強調しすぎた点に限界があったとしている<ref>カール・ヨアヒム・フリードリッヒ『伝統と権威 権力と正当性と権威』[[三辺博之]]訳、p.p. 145。[[福村出版]]、1976年。Carl J. Friedrich, ''Tradition and Authority''. Phaidon, London, 1972.</ref>。