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TempuraDON (会話 | 投稿記録)
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'''家長'''(かちょう)とは、一家の[[家督]]を継承して家族を統括し、その[[祭祀]]を主宰する者を指す。'''当主'''と同義の言葉とされている。
 
== 解説 ==
家長は[[夫権]]や[[親権]]を通じた[[配偶者]]及び[[直系卑属]]に対する支配は勿論のこと、それ以外の親族に対しても道徳的な関係を有し、彼らに対する保護義務とともに家長の意向に反したものに対する者を[[義絶]]([[勘当]])する権限を有していた。また、その家の[[家風]]・祭祀に関する権限を握る存在でもあった。副次的役割としては[[家産]]の管理・[[家業]]の経営などを主導する役目を担っていたが、家産・家業などは家長の占有物ではなく、その「家」に属するものであった。
 
[[鎌倉時代]]の[[武家]]において、家長は器量によって定められることが多く、家督は分割できないものの、[[所領]]などの家産の分割は可能であった。ところが、鎌倉時代後期以後、家産も家督ととも[[長子相続|長子単独相続]]が行われるようになり、家長の権限も長子あるいは嫡子本位にて決定され、[[系譜]]・[[祭具]]・[[墳墓]]などの継承権も有するようになった。[[明治]]以後の家長はこうした武家の家長制度を強化する形で[[民法 (日本)|民法]]の「[[戸主]]」の概念によって法制化された。民法の[[家制度]]の元では家長は強大な[[戸主権]]を有しており、一家内部における強大な権力を有していた。
 
[[昭和]][[戦後期]]の民法改正によって家制度・戸主は廃止され、[[住民票]]における[[世帯主]]が家長に相当するようになり、家長の権限は大きく低下することになった。
 
== 参考文献 ==