「おんな城主 直虎」の版間の差分

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[[木村隆志]]は、大筋の人間ドラマから細部のディテールまで、一切抜かりがなく柴咲コウはもちろん、高橋一生、柳楽優弥、菅田将暉ら多くの俳優に力強さを植えつけた脚本を高く評価し、成功の立役者は森下佳子であると述べた。無名の人物でこれほどものを作り上げた功績は大きく、手詰まり感のあった大河ドラマに風穴を開けた作品であると評した<ref>木村隆志、[https://news.mynavi.jp/article/20171229-drama/2/ ドラマ解説者が選ぶ17年連ドラTOP10 朝ドラ大河の革新、コンプラへの挑戦](2017年12月29日)、マイナビニュース、2018年2月19日閲覧。</ref>。
 
[[成馬零一]]は、『おんな城主 直虎』はここ数年の大河では鬼門となっている [[女性]][[主人公]]の大河ドラマだったため、途中からグダグダの展開になるのではないかと心配だったが、ストーリーテリングに定評のある森下だけに、ハードな歴史ドラマに仕上げてたと述べた。脇役陣も充実しており、登場人物を容赦なく追い詰めていく血なまぐさい物語と甘い[[イケメン]]ドラマを両立させるバランスの良さは見ていて心地良く、何かと批判されがちな女主人公のイケメン大河ドラマだが、脚本がしっかりしていれば、ドラマとして面白いものになることを証明した、と評した。 描きたい物語が明確だったため、主人公の生涯や歴史上の事件の取捨選択が秀逸で物語に迷いがなかった、と脚本のペース配分を高く評価した。今までの大河ドラマならあっさり終わらせてしまう幼少期を序盤で丁寧に描き、味方かわからなかった小野但馬守政次の物語をドラマの核とし、直虎と政次の男女の枠に収まりきらない濃密な関係を描き切った。スロースタートだったことには賛否が別れたが、華々しい井伊直政の物語にたどり着くまでに、どれだけの犠牲が出たのかをしっかりと描かないことには、本作の説得力は生まれなかっただろう、と評した<ref>成馬零一、[http://realsound.jp/movie/2017/12/post-144694_2144694.html 『おんな城主 直虎』から『西郷どん』へ 大河ドラマは朝ドラを超えるか?](2017年12月29日)、マイナビニュース、2018年2月19日閲覧。</ref>。
 
第95回[[ザテレビジョンドラマアカデミー賞]]では、高橋一生が本作の演技で助演男優賞を受賞した。非業の死を遂げた役柄がはまり役となり「政次ロス」を引き起こしたことや、[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]での話題を呼んだことなどが評価され、2位以下に大差をつけての受賞となった。作品については脚本賞で3位となり、 森下佳子は「マイナーな人物と有名武将の絡め方がうまい」と評された。審査員評では、「何を描きたいのか最後までわからず、女主人公を描くというよりは彼女が[[狂言回し]]役にされた」([[麻生千晶]])と脚本を批判する意見もあったが、「直虎を囲むチーム男子がよりどりみどりで一年間楽しかった」([[カトリーヌあやこ]])、「大河ドラマの定番性から脱却した」([[松尾羊一]])、「大河の変化球」「タイトルの遊び方が秀逸」([[稲増龍夫]])など高く評価する意見が寄せられた<ref>この段落の出典{{Cite journal |和書 |title =発表! 第95回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 |date =2018-02-23 |publisher =[[KADOKAWA]] |journal =[[ザテレビジョン]] |volume =24 |issue =8号(2018年2月23日号) |pages =26-30 }}</ref>。