「アキーム・オラジュワン」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
95行目:
オラジュワンの代名詞と言えるのが、必殺武器''ドリームシェイク''である。ドリームシェイクとは、長身に似つかわしくないゴール下での俊敏なステップワーク、ドリブルワーク、シュート・パスフェイント、フィンガーロール、フックシュート、フェイドアウェイなどの豊富な個人技を多彩な選択肢で組み合わせて行う、一連の動作を指している。オラジュワンは複雑で素早い動作を矢継ぎ早に繰り出すため、マッチアップマンは文字通り夢を見ているかのように揺さぶられ、あざ笑われるように得点を決められる。213cm、119kgの体格からは想像できない、ガード並の軽やかなフットワークとボールハンドリング能力を有しているだけでなく、ペイントエリア内のごく限られた小さなスペースの中で瞬間的にマッチアップマンの読みを察知して、適切なムーヴを複雑に組み合わせて選んでいた。[[デビッド・ロビンソン]]に至っては、オラジュワンの繰り出すドリームシェイクのあまりの精度に、シーズン中に「'''彼のスピンムーヴを止められる選手はいない'''」と半ば白旗を上げるほどであった。[[ウィルト・チェンバレン]]や[[カリーム・アブドゥル=ジャバー]]など、突出した得点能力を持ったNBA史上の伝説的センタープレイヤー達も、フェイドアウェイやフックシュートなど高度なテクニックを有してはいたが、オラジュワンほどワンプレイの中で平然と複数のテクニックを同時に組み合わせて使用できるわけではなく、この点においてオラジュワンを史上最高のセンターと評する者もいるほどであり、センターというポジションの概念を変えてしまったという理由からセンターの神様と言われることもある。ドリームシェイクは個々のマッチアップマンに応じて、自由自在・変幻自在に軌道を変えるため、この動作を完璧に封じ込める術は存在しなかったと言っても過言ではない。またオラジュワンは突出したスキル面ばかりがクローズアップされがちだが、身体能力でもかなり優秀な選手であり、難易度の高いダンクを易々とこなす優れた跳躍力と、ガードプレイヤーに走り負けしないスピードを持っていたことも、その高いスキルと合わさってガードすることが至難となるファクターであった。チェンバレンや[[シャキール・オニール]]などと比べると、センターとしてはやや線が細く、パワー面では特筆すべきレベルになかったと思われるが、リーグトップクラスのセンタープレーヤーのフィジカルなオフェンス・ディフェンスに当たり負けすることなく対応し、ドリームシェイクできりきり舞いにしていた所を見ると、やはりパワーにおいても平均以上であったことは間違いない。
 
オラジュワンはディフェンダーとしても非常に優秀であった。年間最優秀守備選手には2度選出、オールディフェンシブファーストチームには5度選出され、平均ブロック数では3度もリーグ首位になっている。生涯通算ブロック数は3,830本でNBA歴代最多であり、る。さらにセンタープレーヤーでありながらその抜群の身体能力と守備センスからスティールもかなり上手く、生涯通算スティール数2162本は歴代8位であり、通算スティール数の上位はガードの選手が多く占める中でこれはセンターとしては破格と言える数字である。またシーズン平均スティール数が2本を超えたシーズンが5回もあり、これもセンターでは驚異的な記録である(NBA史上、シーズン平均2スティールを超えたセンターはオラジュワンとデビッド・ロビンソンだけで、ロビンソンは91-92シーズンの1回のみ)。88-89シーズンにはシーズン通算スティール数とブロック数がともに200を超えており、これはNBA史上で唯一の偉業ことである。全盛期には若き日のシャックとNBAファイナルで対戦、格の違いを見せつけるかのように徹底的に叩きのめして勝利している。
 
一試合で5得点、5リバウンド、5アシスト、5ブロック、5スティール以上を記録する[[ファイブ・ファイブズ]]を6回達成している。ファイブ・ファイブスはNBA史上9人しか達成していない偉業であり、うち複数回達成者はオラジュワンと[[アンドレイ・キリレンコ]](2回)のみであり、さらにシーズン通算主要スタッツ5部門全て100以上を12回記録しており、彼がいかにオールラウンドなプレイヤーだったかを物語っている。