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== 分類 ==
アレルギーは、その発生機序により大きく I から V 型に分類される。これを
;クームス分類という。
{| class="wikitable" style="text-align:left"
|+アレルギー反応の分類(GellとCoombs)<ref>[http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-17.pdf 平成22年度リウマチ・アレルギー相談員養成研修会テキスト 第1章 アレルギー総論] 厚生労働省</ref>
! 反応型 !! 同義語 !! 抗体 !! 抗原 !! ディエーターサイトカイン !! 受身伝達 !! 皮膚反応 !! 代表疾患
|-
| I型反応 || 即時型</br>アナフィラキシー型
| IgE</br>IgG4(?)
| 外来性抗原
* [[ハウスダスト]]、[[ダニ]]、[[花粉]]、[[真菌]]、TDI、TMA([[ハプテン]])、薬剤(ハプテン)
| ヒスタミン</br>ECF-A</br>ロイコトリエン</br>PAFなど
| [[血清]] || 即時型 15-20分で最大の発赤と膨疹
| アナフィラキシーショック、アレルギー性鼻炎、結膜炎、気管支喘息、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎(?)
|-
| II型反応 || 細胞障害型</br>細胞融解型
| IgG</br>IgM
| 外来性抗原(ハプテン)
* ペニシリンなどの薬剤
自己抗原
* 細胞膜・基底膜抗原
| 補体系
| 血清 ||
| 不適合輸血による溶血性貧血、自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、薬剤性溶血性貧血、顆粒球減少症、血小板減少症、[[グッドパスチャー症候群]]
|-
| III型反応 || 免疫複合体型</br>Arthus型([[アルサス反応]])
| IgG</br>IgM
| 外来性抗原
* 細菌、薬剤、異種蛋白
自己抗原
* 変性IgG、DNA
| 補体系</br>リソソーム酵素 || 遅発型 3-8時間で最大の紅斑と浮腫
| 血清病、[[全身性エリテマトーデス|SLE]]、[[リウマチ]]、糸球体腎炎、過敏性肺炎(III+IV ?)、ABPA(I+III+IV ?)
|-
| IV型反応 || 遅延型</br>細胞性免疫</br>ツベルクリン型
| 感作T細胞
| 外来性抗原
* 細菌、真菌
自己抗原
| リンホカイン</br>IL-2</br>IFN-r</br>サイトカイン
| T細胞 || 遅発型 24-72時間で最大の紅斑と硬結
| 接触性皮膚炎、アレルギー性脳炎、アトピー性皮膚炎(?)、過敏性肺炎(III+IV?)、移植拒絶反応、結核性空洞、類上皮細胞性肉芽腫
|}
 
=== I型アレルギー ===
[[免疫グロブリンE|IgE]]というタイプの[[抗体|免疫グロブリン]]が[[肥満細胞]](マスト細胞)や[[好塩基球]]という[[白血球]]に結合し、そこに[[抗原]]が結合するとこれらの[[細胞]]が[[ヒスタミン]]、[[セロトニン]]などの[[生理活性物質]]を放出する。これにより、血管拡張や血管透過性亢進などが起こり、[[浮腫]]、[[掻痒]]などの症状があらわれる。この反応は[[抗原]]が体内に入るとすぐに生じ、即時型過敏と呼ばれ、[[アレルギー性鼻炎]]、[[気管支喘息]]、[[蕁麻疹]]等の症状を伴う。また、反応が激しく、全身性のものを[[アナフィラキシー]]と呼び、さらに急速な[[血圧]]低下により[[ショック]]状態を呈したものを[[アナフィラキシーショック]]という。また、この種のアレルギー症状は、10分前後で現れてくる。