「アンストッパブル (映画)」の版間の差分

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== ストーリー ==
ある日、ペンシルベニア州のフラー操車場で、アレゲニー・アンド・ウェストバージニア鉄道(Allegheny and West Virginia Railroad、略称AWVR)の最新鋭ディーゼル機関車「777号(通称トリプルセブン)」と「767号」の重連での牽引による39両編成・全長800m<ref name="koushiki">{{Cite web |url= http://movies2.foxjapan.com/unstoppable/|title= 映画公式サイト|accessdate=2013-06-14}}</ref>の貨物列車の操車中に作業員・デューイとギリースのミスにより、(比較的低速とはいえ)無人走行を始めた。報告を受けた操車場長・コニーは状況から、惰性走行(惰行)を行っていると考え、(やがて停止するだろうが)事故防止のため、通勤中の操車場の溶接工主任・ネッドに進路上のポイントを切り替えて777号を側線に入らせるように指示する。命令を受けたネッドはポイントに到着し777号を待つが、到着想定時間を過ぎても列車は来ず、既に通過したこと知る。ここで、初めてコニーらは、列車が力行になっていることを知り、事実、列車は加速し猛スピードで暴走していた。
 
一方、ペンシルベニア州南部のブルースター操車場に新人の車掌のウィル・コルソンが配属され、ベテラン機関士のフランク・バーンズと機関車1206号に乗車する。指揮系統上は車掌が絶対であるものの、ミスをするウィルをフランクは咎め、ウィルはそれに反発し、険悪な関係となる。実はウィルは些細な誤解から妻ダーシーと別居状態であり、その日は裁判所から重要な命令が下る日だったために仕事に集中できない状態にあった。一方で、フランクもまた鉄道会社がコスト削減のために自分を含めたベテラン達を解雇整理し、他方で縁故による新人採用を行っていることに不満を持っており、元々ウィルのことをよく思っていなかった。
 
コニーは777号が19万リットルのディーゼル燃料に加え、発火性の強い有毒化学物質(溶融フェノール)を大量に積載していること知る。更に、線路は市街地のスタントンに続いており、そこには「スタントンの大曲り」と呼ばれる有名な急カーブ箇所があった。このままでは市街地で壮絶な脱線事故を起こして大きな被害が出るとし、コニーは上司で運行部長のオスカーガルビンに、列車が農村地帯にいる今の時点で脱線させ被害を軽減すべきだと報告する。しかし、目先の利益に囚われたオスカーガルビンは列車を止める手立てが他にあるはずだとして、コニーの進言を却下する。そしてオスカーガルビン提案の下でヘリから機関士を列車に降ろす作戦を実行するが、作戦は失敗して死傷者を出した上に、列車は止まらない。
 
一方、ウィルフランクらの乗った1206号は前方から777号が迫っていること、そのため側線に入って回避するよう連絡を受ける。ところが、ウィルのミスによって余計な貨物が付車を繋1206号では指定された側線に収まらないとし、フランクは正面衝突の危険を承知で、更にその先の修繕線へ進む。目前に777号が迫る中、間一髪で1206号は修繕線に入り、衝突を回避し、ウィルフランクらは助かる。しかし、このままでは家族のいるスタントンが危ないこと、777号が牽引する貨車の最後尾車両の連結器が解除されているのを視認したことから、フランクは、1206号を逆向きに連結して後部から引っ張り強制停車させることを発案し、ウィルと共に777号の追走を始める。この動きを知ったオスカーガルビンはフランクらに勝手なことをするなと命令し、クビにすると脅すが、実はフランクは既に解雇が決まっており、オスカーガルビンを無視して独自作戦を続ける。
 
オスカーガルビンは作戦がことごとく失敗し、ついに可搬式脱線器を用いた脱線作戦を認めるが、適切な時期は既に逸しており、それも失敗する。間もなく、スタントンに到着するという時、ついに1206号が追いつき、フランクの作戦を実行に移す。連結時にウィルが負傷するものの、狙い通り上手く行き、1206号の減速によって、777号も徐々にスピードを落としていく。列車はギリギリの速度でスタントンの大曲りに突入し、車体が傾きながらも脱線せず通過に成功し、大惨事を回避する。しかし、1206号のブレーキも壊れてしまい、再び加速を始める777号に対し、フランクは777号の機関室に乗り込み止めようとする。列車の屋根を移動するフランクは途中で行く手を阻まれてしまうが、トラックで追いついたネッドが直線を利用してウィルを自らのトラックに飛び移らせ、その上で列車の先頭部まで運んで再度、ウィルを777号の機関室に飛び移らせ、ウィルは777号のブレーキをかける。
 
大惨事を回避した英雄として、ウィル、フランク、ネッドの3人はマスコミから賞賛を受ける。ウィルとフランクはそれぞれ家族との関係の修復も成功し、フランクの解雇命令も撤回された。
 
=== 補足:事故の原因 ===
777号が暴走した原因は、直接的にはデューイが列車を停止させずに運転室を離れたことにあるが、他にもいくつかの要因が重なっている。まず、貨車のエアーブレーキのホースが外れているにも関わらず、これを軽視して操車を始めたこと。これによって外部から止めることが不可能となってしまった。次にデューイは運転席を離れる際に、単独ブレーキをけたが(制動)、マスコンの出力を最大にしたままだっため、単独ブレーキの効力が切れてしまい、途中で力行に変わったことである。特に初期は、単独ブレーキが掛かっているために惰性走行であろうとして対応が遅れた。
 
== キャスト ==
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: フラー操車場に勤める機関士。体型は太っていて、眼鏡を掛けている(劇中では、途中から眼鏡を外している)。サボり癖がある上、普段から仕事態度が不真面目で相棒のギリース共々周囲からは問題児扱いされており、特に正確さを求めるネッドとは仲が悪い。
: 777号を移動させる際、貨車の[[空気ブレーキ|エアーブレーキ]]のホースが外れていることをギリースから知らされるが後回しにしようと主張し繋ぎ直さずに発車させ、さらにギリースの制止を無視して[[列車]]が動いている状態で運転席から離れ、おまけに[[ブレーキ]]操作を誤る等のケアレスミスをして777号の暴走を引き起こした張本人となってしまう。
: 777号暴走事故後、自主退職しファーストフード業界に転職。
; ギリース
: 演 - [[T・J・ミラー]]、日本語吹替 - [[佐藤せつじ]]
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; ネッド・オールダム
: 演 - [[リュー・テンプル]]、日本語吹替 - [[森田順平]]
: フラー操車場に勤める溶接工主任。言動は軽薄な男だが、仕事に対しては「(スポット溶接は)正確さがものをいう」という確固たる信念を持つ。いい加減な性格のデューイギリースとは仲が悪い。喫茶店でサボってる最中にコニーから777号暴走の知らせと[[ポイント|分岐器]]切り替えの指示を受けて先回りをするが、側線の切り替えポイントに到着した時にはすでに列車は通過しており、さらにデューイ達の証言から777号が[[力行]]状態で暴走していると知り、自身のトラックで最後まで追跡し続けた。
; ダーシー・コルソン
: 演 - [[ジェシー・シュラム]]、日本語吹替 - [[清和祐子]]
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撮影は2009年8月31日に開始され、[[ペンシルベニア州]]や[[オハイオ州]]で行われた<ref name="BH1">{{cite news|url=http://www.bostonherald.com/track/inside_track/view/20090817we_hear_kevin_chapman_denzel_washington_tom_werner__more/srvc=home&position=also|title=We Hear: Kevin Chapman, Denzel Washington, Tom Werner & more...|coauthors=Gayle Fee & Laura Raposa|date=2009-08-17|publisher=[[:en:Boston Herald|Boston Herald]]|accessdate=2009-08-17}}</ref><ref name="PPG1">{{cite news|url=http://www.post-gazette.com/pg/09205/986078-60.stm|title=Action flick 'Unstoppable' to film in Pittsburgh|last=Vancheri|first=Barbara |date=2009-07-24|publisher=[[:en:Pittsburgh Post-Gazette|Pittsburgh Post-Gazette]]|accessdate=2009-08-17}}</ref><ref name="CREP1">{{cite news|url=http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5gGwKPhRMa-ql29E9CKB2PiUmyXNAD9AB8TA80|title=Denzel Washington movie call takes job fair tone|date=2009-08-17|publisher=[[:en:The Associated Press|The Associated Press]]|accessdate=2010-09-30}}</ref>。
 
劇中で登場する暴走機関車停止の作戦はどれも実際の事故のときに立案されたものと同じか、それをベースにしたアレンジ案となっており、実は進路上に別の機関車を置いて追突させることで停止させるという案も実際の事故でも立案されていた。ただ、実際の事故では最後の切り札として準備こそされたが、その前に停止させることができたので実行はされていない。
 
尚、暴走列車の機関車は[[カナダ太平洋鉄道]]からリースした[[GE AC4400CW形ディーゼル機関車|GE AC4400CW型]]が、救援用機関車には[[EMD SD40-2形ディーゼル機関車|EMD SD40-2型]]がそれぞれ使用された。因みに、実際の事故では暴走した機関車、救援機ともにSD40-2型であった。