「垂直離着陸機」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
1個の出典を修正し、0個にリンク切れのタグを追加しました。 #IABot (v1.5.4)
69行目:
 
[[File:Aircraft_VJ101C_RH.jpg|thumb|right|200px|[[EWR VJ 101]]。翼端についているエンジンが特徴]]
1960年代から1970年代初頭にかけて、西ドイツは[[F-104 (戦闘機)|F-104]]を基にして、実験機である[[EWR VJ 101|VJ 101]]を開発し、X-1、X-2という2機の試作機が作られた。翼端に搭載されたエンジンそのものを90度方向転換して垂直上昇し、かつコックピット直後のリフトエンジンを併用する方式である。この機体は音速飛行が可能であったが、コスト高と政治的な都合から実用化されなかった。西ドイツは同時期に[[VFW VAK 191B|VAK 191B]]軽戦闘機、[[ドルニエ Do 31]]輸送機といった、VTOL機を開発しているが、いずれも量産には至ってはいない。
 
東側では、ソ連が[[Yak-38 (航空機)|Yak-38]]を実戦配備した。これは実験機である[[Yak-36 (航空機)|Yak-36]]を実用化したものであり、ソ連の[[キエフ級航空巡洋艦]]などの艦載機として設計生産された。この機体のエンジンは前述のペガサスエンジンと異なりノズルは2ヶ所しか持たず、安定して垂直上昇するには別にリフトエンジンを2基が必要であった。また当初はSTOVL機能を有していなかった。この方式は水平飛行時にはデッドウェイトを生み出すという欠点があり、またVTOL性能自体が安定性が悪く、生産された200機中20機以上がVTOL時の事故で失われたとされる。また、ソ連は後継として[[Yak-141 (航空機)|Yak-141]]を開発した。Yak-38同様のリフトエンジン併用式だが、メインエンジンは一段と優れた推力偏向ノズルを備え、超音速戦闘機として一流の能力を持っていたが、ソ連崩壊によって予算がなくなったこと、試作機が事故で喪失したことなどを理由として生産されずに終わった。