「投石器」の版間の差分

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史実を背景にするとはいえ、[[旧約聖書]]の半ば[[神話]]的なダビデとゴリアテの物語はともかく、著者本人の体験に基づく『アナバシス』の記述や、[[ペロポネソス戦争]]を描いた[[トゥキディデス|トゥキュディデス]]の同時代史記録である『[[戦史 (トゥキディデス)|戦史]]』中、[[スパルタ]]人守備隊が降伏したスパクテリア島での戦闘の記述などは、重装歩兵に対しても投石器による攻撃が有効であったことを示している。
 
紀元前4世紀の古代ギリシアでは、遠心力を高めて射程を延ばす為に、紐の代わりに長い棒の先にスリングを結びつけた、「スタッフスリング」と呼ばれる兵器が発明されている。
 
[[5世紀]]のローマの[[ウェゲティウス]]の著述によると、当時の弓の射程は180m程度だったとされているのに対し、アナバシスの記録から考えて、投石器の射程は400mを超えたと考えられる。また、投石器から弾丸が飛び出すときの初速は100km/hを越すと考えられており、ヴェジティウスによると前後を円錐形に加工した弾丸は[[皮革]]製の[[鎧]]をつけた兵士に対して弓矢よりも致命的で内臓を損傷する傷を負わせ、鎧をつけていなければ人体を貫通したという。