「におい」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
編集の要約なし
44行目:
においの中でも、特に好ましいものを「かおり」「香り」「香気(こうき)」「芳香(ほうこう)」と呼び分けることがある。
 
良い香りを身体衣服住居などに漂わせる文化は洋の東西を問わず古来あり、人々は[[花]]や[[ハーブ]]を採集したり、[[香水]]や[[香]]を発達させてき歴史がある。たとえば、西洋では古代ローマで西暦1世紀ころに書かれた[[ペダニウス・ディオスコリデス]]の書''[[:en:De Materia Medica|De Materia Medica]]''(『薬物学』)には、「[[ラベンダー]]を蒸留して作るラベンダー油は他のいかなる香料もしのぐ香だ」と記述され、着衣や髪につけて用いたり入浴剤などにも使われていたようで、それは現代でも[[フランス]]など[[地中海]]沿岸の国々の家庭でさかんに用いられている、東洋では香を探究してゆくうちに[[香道]]も行われるようになった。現在でも様々な芳香剤が開発・販売されている。
 
飲食においても匂い・香りは重要な要素である。人は口に入れたもの(食品・料理)を咀嚼しつつ その香りも感じ取っている。
飲食においても匂い、香りは重要な要素で、人間は食材選びや[[調味料]]、[[香辛料]]の使用、[[調理]]・[[発酵]]といった加工により、[[味覚]]・[[栄養]]だけでなく、匂いや香りの面でも食生活を充実させようと努力してきた。例えば、[[キッコーマン]]が[[醤油]]を[[アメリカ合衆国]]に売り込む際には、店頭実演で醤油をかけて[[肉]]を焼いた時の香ばしい匂いを活用した<ref>[http://www.kikkoman.co.jp/kiifc/tenji/tenji14/america03.html デリシャス・オン・ミート!肉によく合うKIKKOMAN]キッコーマン国際食文化研究センター(2018年2月26日閲覧)</ref>。
人間は、香りの良い食材選びや、[[香辛料]]の使用、香りが良くなる[[調理]]法の選択などにより、匂いや香りの面でも[[食生活]]を充実させようと努力してきた。たとえば菓子などでも、同一の基本材料でつくるもので栄養価的にも、テクスチャー(かみごこち)面でも、何ら変わらないと分かっていても、(そして品種を増やすと、生産コストや輸送コストが増えてしまうことが分かっていても)菓子メーカーは、あえて様々な香り([[フレイバー]])のものをラインナップとして用意することで、人々の多様なフレイバーに対する需要に応えようとすることが(そして結果として総売上を伸ばすことが)広く行われている。人々は、口に入れるものの栄養価(あるいは空腹感を抑える作用)や かみごこち ばかりだけでなく、香り(フレイバー)も大いに楽しんでいるのである。<ref>また、匂いが商品の[[販売推進]]の際の重要な訴求点になることもある。例えば、かつて[[キッコーマン]]も[[醤油]]を[[アメリカ合衆国]]で、(まだ醤油になじみのない)非アジア人に売り込む際には、店頭実演で[[肉]]を焼いた醤油をかけて、その匂いを大いに活用した(出典:[http://www.kikkoman.co.jp/kiifc/tenji/tenji14/america03.html デリシャス・オン・ミート!肉によく合うKIKKOMAN]キッコーマン国際食文化研究センター(2018年2月26日閲覧)</ref>。
 
==== 臭い・悪臭 ====