「フィリピン海プレート」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
15行目:
 
== 形成史 ==
約5200万年前にフィリピン海プレートと[[太平洋プレート]]の[[収束型境界]]である[[伊豆・小笠原海溝|伊豆小笠原・]][[マリアナ海溝]]が形成されたことによって誕生したプレート。現存する地表の大部分は誕生以後に形成されたマントルプルーム・背弧海盆運動による[[海洋性地殻]]で、[[島弧]]の他は[[白亜紀]]に形成された花東海盆や[[大東諸島|大東海嶺]]群がこの例外となっている。
約5000万年前にマントルプルーム運動によって[[西フィリピン海盆]]が形成を開始し、プレートが拡大し始めた。約4900万年前には[[ボニライト]]マグマの噴出を最初として太平洋プレートの沈み込みに伴う火成活動が開始した。約4500万年前には太平洋スラブが地下深部に到達し、島弧として[[九州・パラオ海嶺]]が形成、西フィリピン海盆が引き続き活動し拡大した。約3000万年前に新たに前弧側でリフトが形成され始め、四国-パレスベラ海盆・[[伊豆・小笠原・マリアナ島弧]]の形成が開始した。この背弧リフトの拡大約1500万年前に停止した。約2000万年前に太平洋プレートと接していたプレート北端が古琉球弧の海溝に沈み込み、ユーラシアプレートとの境界に変わった([[南海トラフ]]・[[琉球海溝]])。また、同時期に[[マニラ海溝]]の沈み込みが開始した。約600万年前からIBM弧では再びリフトの活動が再開し、[[マリアナトラフ]]が形成され、[[西マリアナ海嶺]]とマリアナ海嶺が分裂した。約500万年前に[[パラワン島]]弧のマニラ海溝への衝突や[[モルッカ海衝突帯]]の形成、[[フィリピン海溝]]の沈み込みが開始した。また、マニラ海溝では台湾地塊が衝突し、急激な隆起が開始した<ref name="wu">{{Cite journal |date= 2016 |url=http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/2016JB012923/full |doi=10.1002/2016JB012923 |title=Philippine Sea and East Asian plate tectonics since 52 Ma constrained by new subducted slab reconstruction methods |author=Wu et al. |accessdate=2017-12-28 |journal=Journal of Geophysical Research |volume=121 |issue=6 |pages=4670-4741}}</ref>。プレート北端では1200万年前よりIBM島弧の[[北アメリカプレート]]への衝突が開始しており、約500万年前に[[丹沢山地|丹沢地塊]]、約100万年前に[[伊豆半島|伊豆地塊]]が衝突している<ref>{{Cite journal |date=2007 |url=http://www.mfri.pref.yamanashi.jp/fujikazan/original/P59-68.pdf |title=富士山の基盤:丹沢山地の地質 -衝突付加した古海洋性島弧- |format=PDF |author1=天野一男 |author2=松原典孝 |author3=田切美智雄 |accessdate=2017-12-28 |journal=富士火山 |volume= |issue= |pages=59-68}}</ref>。