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1873年、[[ジェームズ・クラーク・マクスウェル]]は著書『電磁気学』にて普遍的で高精度が期待される[[光]]の特定[[波長]]をメートルの単位にすべきという発想を示した<ref>{{cite web|url=http://www.nistep.go.jp/achiev/ftx/jpn/stfc/stt099j/0906_03_featurearticles/0906fa02/200906_fa02.html |title=電磁気学における混乱とCPT対称性の意義‐対称性に結びつく単位系‐|author=市口恒雄|publisher=科学技術政策研究所|language=日本語|accessdate=2010-11-13}}</ref>。1893年、メートル原器へ初めての[[干渉法]]による計測が、マクスウェルと同じ主張を唱える[[アルバート・マイケルソン]]によって行われた。1925年まで、干渉法はBIPMにて一般的に用いられたが、国際メートル原器は1960年まで長さの基準の地位にあった。しかし、暫定的に0[[セルシウス度|℃]]1[[気圧]]の[[乾燥]]環境における[[カドミウム]][[赤色|赤]]線の波長 {{gaps|6438.4696|e=-10|u=m}} が使われつつ、色々な同位体元素の[[電磁スペクトル]]が検討された<ref name=Hiroshima />。
 
そして、1960ねんの第11回CGPMにて[[国際単位系]]によってメートルの定義は、[[クリプトンの同位体|クリプトン-86]]が[[真空]]中で発する電磁スペクトルである[[オレンジ色]]‐赤色の[[放出スペクトル|発光スペクトル]]が示す[[波長]]の{{gaps|1|650|763.73}}倍と等しい長さへと変更された<ref name=Hiroshima /><ref name=Niigata />。この「0.73」という半端な小数点以下部分は、あくまでメートル原器の長さに波長数を合わせたためである<ref name=Wada32>[[#和田2002|和田 (2002)、第2章 長さ、時間、質量の単位の歴史、pp. 30–31、2.長さの単位:原器から光へ]]</ref>。その後継続して[[レーザー]]の安定放出や測定方法の精度向上が図られた<ref name=Hiroshima />が、クリプトンランプを使う実験では再現性の悪さも問題となっていた<ref name=Niigata />。
 
=== 光の速度 ===