「朝鮮語」の版間の差分

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その他の外来要素としては、主に植民地時代に流入した日本語と高麗末期に[[元 (王朝)|元朝]]から流入した[[モンゴル語]]がある。ここでいう日本語とは、[[朝鮮漢字音]]読みで取り入れられた和製漢語を除き、和語および日本語読みの漢語、外来語を日本語の発音に近い形で受け入れたものである。たとえば「勝負」は古典中国語由来の朝鮮漢字音で読む{{lang|ko|승부}}{{ipa|sɯŋbu}}という形で朝鮮語に定着している単語であるが、日本漢字音「ショウブ」に由来する{{lang|ko|쇼부}}{{ipa|sjobu}}という形でも流入した。このようにして日本語から取り込まれた語彙には、「弁当」{{lang|ko|벤또}}{{ipa|bentto}}、「うどん」{{lang|ko|우동}}{{ipa|udoŋ}}、「バケツ」{{lang|ko|바께쓰}}{{ipa|bakkessɯ}}などがあるが、韓国・北朝鮮の両政府はこのような日本語からの借用語を排除する政策を採ったため、現在では高齢者を中心に限られた範囲で俗語として扱われていることが多い。[[品詞]]は[[名詞]]、[[副詞]]が多く、副詞は本来の日本語が持っている[[ニュアンス]]とは微妙に異なることが多い。これらの語彙は朝鮮語の語彙全体からして非常に低い割合でしかないが、日本統治時代の残滓と考えられたため問題視されたのである。モンゴル語は当時はかなりの影響力があったとする学説もあるが、現代ではごく僅かな特殊語彙に痕跡をとどめるのみである。
 
韓国と北朝鮮ではそれぞれ別々に[[言語政策]]を取ったため、2つの地域では語彙にも差が見られる。詳しくは[[朝鮮語の南北間差異]]を参照のこと。中国の朝鮮語の語彙も中国語の強い影響を受けている。中国語を朝鮮語音で読んで取り入れる場合もあれば、中国語音をそのまま取り入れる場合もある。たとえば、「卒業」は韓国においては同じ漢字を朝鮮語読みで{{lang|ko|졸업}}{{ipa|chorɔp}}というが、中国では「{{lang|zh|毕业}}(畢業)」を朝鮮語読みして{{lang|ko|필업}}{{ipa|pirɔp}}という。また、「コンピューター」は韓国では英語に由来する{{lang|ko|컴퓨터}}{{ipa|kɔmpjutɔ}}だが、中国では「{{lang|zh|电脑}}(電脳)」の中国語音に由来する{{lang|ko|띠엔나오뗀노}}{{ipa|ttiennaottenno}}である。中央アジアにおいてもロシア語の動詞 {{lang|ru|стрейть}}(建てる)から不定詞語尾{{lang|ru|-ть}}を取って代わりに{{lang|ko|-하다}}を付けて {{lang|ko|스트레이하다}}{{ipa|sɯtɯreihada}}{{要出典|date=2018年4月}}とするなどのロシア語流入が行われている。
また、朝鮮語が輸入した英語である[[コングリッシュ]]には元の英語にない独自の英語の語彙も存在する。