「塩化銀(I)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
編集の要約なし
1行目:
{{ページ番号|date=2018-04-25}}
{{chembox
| Watchedfields = changed
52 ⟶ 53行目:
}}
}}
'''塩化銀(I)'''(えんかぎん いち、{{lang-en-short|silver(I) chloride}})は、[[化学式]]が AgCl と表される[[銀]]の[[塩化物]]である。通常、単に「塩化銀」と言った場合は通常この塩化銀(I)を指す。天然には[[角銀鉱]]という[[鉱物]]として産する。
 
== 製法 ==
60 ⟶ 61行目:
 
== 性質 ==
水溶液中ではほとんど電離せず弱電解質であり<ref name=Cotton> F.A. コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年</ref>難溶性であるため沈殿となる。塩化物イオンの銀(I)イオンに対する錯生成定数は 10<sup>3.04</sup> である<ref name=binran>日本化学会編 『化学便覧 基礎編 改訂4版』 丸善、1993年</ref>。[[溶解度積]]は以下の通りである<ref name=kisobunseki>新良宏一、庄野利之 益田勲 共訳 『基礎分析化学』 三共出版、1982年</ref>。
: <ce>AgCl\ \rightleftarrows\ Ag^+(aq)\ + Cl^-(aq)\ ,</ce><math>K \rm{sp} = 1.6 \times 10^{-10}</math>
 
69 ⟶ 70行目:
となって溶解することは広く知られているが、濃[[食塩]]水や[[塩酸]]にも[[錯イオン]]を作って溶解する。
: <ce>{AgCl} + Cl^-\ \rightleftarrows\ [AgCl2]^-</ce>
また濃厚な[[硝酸銀(I)]]あるいは[[過塩素酸銀(I)]]などの銀塩水溶液に対しても幾分溶解度が増大し、以下のような錯イオンを生成することが知られている<ref name=Cotton />。
: <ce>{AgCl} + Ag^+\ \rightleftarrows\ [Ag2Cl]^+</ce>
: <ce>{[Ag2Cl]^+} + Ag^+\ \rightleftarrows\ [Ag3Cl]^{2+}</ce>
75 ⟶ 76行目:
感光性があり光によって容易に分解し、紫色を経て黒変する。
 
塩化銀(I)の白色沈殿を[[るつぼ]]に入れて加熱すると455 {{℃}}で融解する。その融解液を冷却すると固体になるが、[[イオン結晶]]でありながら[[塑性]]変形する。また[[電気伝導]]性があることが知られている。Ag-Cl 結合はある程度共有結合性を帯びる。
 
== 結晶構造 ==
結晶は[[塩化ナトリウム型構造]]であり、その[[格子定数]]はa = 5.54 [[オングストローム|Å]]、Ag-Cl 結合距離は2.77 Åである<ref name=daijiten>『化学大辞典』 共立出版、1993年</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==
* [[角銀鉱]]
* [[ハロゲン化銀]]
 
== 参考文献 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
 
<!-- == 外部リンク == -->