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'''ロンドン塔'''(ロンドンとう、'''倫敦塔'''、Tower of London)は、[[イギリス]]の[[首都]]の[[ロンドン]]を流れる[[テムズ川]][[イーストエンド・オブ・ロンドン|イースト・エンド]]に築かれた[[中世]]の[[城塞]]である。
 
正式には「'''女王(国王)陛下の宮殿にして要塞'''」('''Her(Her(His) Majesty's Royal Palace and Fortress''')Fortress)」と呼ばれるように、現在も儀礼的な[[ロイヤル・アーマリーズ|武器などの保管庫]]、礼拝所などとして使用されている。その景観からロンドンにおいては単にホワイト・タワー塔(the Tower)」とも呼ばれる称した場合はこの場所を指す。世界最大級のカット・[[ダイヤモンド]]「[[カリナン]]」はここで保管されている。
 
== 沿革 ==
[[1066年]]に[[イングランド]]を[[ノルマン・コンクエスト|征服]]した[[ウィリアム1世 (イングランド王)|ウィリアム1世征服王]]が[[1078年]]にロンドンを外敵から守るために堅固な要塞の建設を命じ、本体は約20年で現在のホワイト・タワーが完成した。その後、[[リチャード1世 (イングランド王)|リチャード1世]]が城壁の周囲の濠の建設を始め、[[ヘンリー3世 (イングランド王)|ヘンリー3世]]が完成させた。
 
長い歴史の間に以降、王朝が変遷してからも国王が居住する宮殿として[[1625年]]まで使われ、その間、14〜19世紀にかけては造幣所天文台あり兼ね[[1640年]]までは銀行、13世紀から[[1834年]]までは王立動物園でもあった。なお、ロンドン塔に最後に居住した王は[[ジェームズ1世 (イングランド王)|ジェームズ1世]]とされる。[[1282年]]からは、身分の高い政治犯を収監、処刑する監獄としても使用されはじめ、14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する死刑場となり、城塞や王宮としてよりこれらの方で有名となった。[[第二次世界大戦]]中、対英和平交渉を結ぶべく[[ナチス・ドイツ|ドイツ]]から単独で飛来し捕虜となった副総統[[ルドルフ・ヘス]]が[[1941年]]から[[1944年]]まで勾留され、最後の塔の収監者となった
 
現在もイギリス王室が使用してい所有する宮殿であるがロンド[[ヨーマ観光の目玉・ウォーダーズ|ビーフィーター]]と呼ばれる衛兵隊よって管理されるほか、現役の[[イギリス陸軍]]近衛兵も警護に当たる。観光客多く訪れる市内観光の目玉になっており、内部にある建物の幾つかは、世界最大のダイヤモンド「[[カリナン|偉大なアフリカの星]]」など様々な歴史的展示物を陳列して、見学できるようになっている。1988年には[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の[[世界遺産]]に登録されている。すぐ近くには世界的にも有名な跳ね橋である[[タワーブリッジ]]があり、対岸には巡洋艦[[ベルファスト (軽巡洋艦)|ベルファスト]]が[[記念艦]]として係留されている。
また1282年からは、身分の高い政治犯を幽閉、処刑する監獄としても使用されはじめ、やがて14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する処刑場となった。[[第二次世界大戦]]中の1941年から1944年にかけては、対英和平交渉を結ぶべくドイツから単独で飛来し捕虜となった[[ルドルフ・ヘス]]が幽閉された。
 
現在もイギリス王室が使用している宮殿であるが、ロンドン観光の目玉になるほど観光客も多く、内部にある建物の幾つかは、世界最大のダイヤモンド「[[カリナン|偉大なアフリカの星]]」など様々な歴史的展示物を陳列して、見学できるようになっている。1988年には[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]]の[[世界遺産]]に登録されている。すぐ近くには、世界的にも有名な跳ね橋である[[タワーブリッジ]]がある。
 
観光の場合は、3月〜10月の日曜を除く日なら9時から18時まで、11月から翌2月までは9時から17時までで、日曜日は10時から入場可能で、入場料は大人15.00ポンド、学生12.00ポンド等となっている(2006年9月現在・最新の入場料は公式サイトで)。
<!--TVWATCH以外の出典待ち
護衛兵の制服は、オーダーメイドで1着50万円、季節により衣替えするので1人3着を所有し、乗馬で破れやすいので2年に1度新調すると2013年7月18日放送の[[ミヤネ屋]]で解説された。
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== ロンドン塔のカラス ==
[[ファイル:Two ravens and the Tower of London.JPG|thumb|ロンドン塔のワタリガラス]]
ロンドン塔には、世界最大級の大きさである[[ワタリガラス]](''[[w:en:Raven|Raven]]'')が一定数飼育されている。ワタリガラスは大型で雑食の鳥で、[[1666年]]に発生した[[ロンドン大火]]で出た大量の焼死者の腐肉を餌に大いに増えたともいわれている(しかし、実際に記録されているロンドン大火で死者はわずか5名だけである)。当然、ロンドン塔にも多数住み着いたが、[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]が[[駆除]]を考えていた所、[[占い]]に「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、ロンドン塔を失った英国が滅びる」と予言されたために諦め、それ以来ロンドン塔では、一定数のワタリガラスを飼育する風習が始まったとされる。
 
またイギリス人に人気のある[[アーサー王]]伝説において、アーサー王が魔法でワタリガラスに姿を変えられてしまったという伝説もあり、ワタリガラスを殺す事は、アーサー王への反逆行為とも言われ、古くから不吉な事が起こるとされている。
 
現在でも、ロンドン塔のカラスは「レイヴンマスター」と呼ばれる役職の王国衛士によって養われており、風きり羽を切られて逃げないようにされたものが、豚ガラを餌に半ば放し飼いで飼育されていたが、近年では[[鳥インフルエンザ]]の罹患をおそれて、飼育舎を設置しての飼育に切り替えられた模様であている。約25年の寿命を持つワタリガラスであるが、飼育数が一定数を割ると、野生のカラスを捕獲して補充していたが、最近では人工繁殖にも成功している模様である。なおワタリガラスは気性が荒いため、みだりに観光客がちょっかいを出すと襲われるケースもあるという警告がなされている。
 
== ロンドン塔を構成する主な塔櫓・建物など ==
* ホワイト・タワー - ロンドン塔の天守閣にあたる建物。
* ミドル・タワー
* ベル・タワー
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* [[ヨーマン・ウォーダーズ]] - ロンドン塔の衛兵隊
* [[タワーヒル駅]] - 最寄り駅
* [[ルドルフ・ヘス]] - 最後に留された人物。ナチ党副総統
* [[ロイヤル・アーマリーズ]] - ロンドン塔で武具展示を行っている非政府部門公共機構