「サーサーン朝」の版間の差分

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=== 銀貨 ===
サーサーン朝では、直径3㎝にも及ぶ、大型で薄く、純度の高い銀を用いた、1ドラクム銀貨を数多く発行した。図柄は共通しており、片面には王冠をかぶった王の横顔胸像と王名等を示すパフレビー語での銘文、片面には、拝火檀並びに2名の守衛の像と、発行地及び発行年を示すパフレビー語での銘文を記している。
 
三蔵法師玄奘はペルシャを訪問する機会は無かったが、ペルシャに関する伝聞情報を得ており、大唐西域記第11巻第20節には、波斯国(ペルシャ国)の記録として、「良い馬・駱駝が多く、貨幣は大銀銭を使用する。」と記載した。中国の方孔円形銅貨と比べると、サーサーン朝の1ドラクム銀貨は美麗であり巨大である。
 
著名な貨幣学者のマイケル・ミッチナー氏が編纂した「東洋貨幣とその価値 古代・古典期の世界」には1ドラクム銀貨を中心に、サーサーン朝の貨幣473点を収録しているが、近隣の諸国でもサーサーンに類似した貨幣を多く発行した。サーサーンで発行された[[銀貨]]は、[[ソグド人]]などの[[中央ユーラシア]]社会における高額決済用の[[基軸通貨]]としても尊重された。