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[[アマチュア無線]]における'''コンテスト'''(英語:contesting)とは、規定の時間内により多くの局と[[交信]]することで得点を競い合う[[競技]]である。
[[アマチュア無線方向探知ARDF]](または[[フォックスハンティング]]と並び、[[ラジオスポーツ]]([[:en:Radiosport|Radiosport]]、無線競技)の一種とされる。
 
==概要==
各国のアマチュア無線団体のほか、アマチュア無線クラブやアマチュア無線関係の出版社などが主催して実施される。コンテストの上位入賞を目標とするアマチュア無線家も多い
そのルールはそれぞれのコンテストによって大幅に異なるが、以下に多くのコンテストで共通するルールを示す。
 
*[[CQ]]呼出しは[[電話_(電波型式)|電話]]は「CQ コンテスト」、[[電信#電波型式としての電信|電信]]は「CQ TEST」を用いる(CQ。比較的規模の小さいコンテストではCQの後にコンテストの略称を付けることを推奨、あるいは義務とする場合もある。)
'''規約'''
*[[RSTコード]]とともに'''コンテストナンバー'''と呼ばれる英数字を交換する。コンテストナンバーはコンテストごとに特色があるが、運用場所や[[空中線電力]]などを記号化したものが用いられる。
 
*交信局数を単純に積算するものは少なく、交信した局数×交信した地域の数('''マルチプライヤー''')を総得点とする場合が多い。移動運用や特定の[[電波の周波数による分類|周波数]]帯([[アマチュア無線の周波数帯|ハムバンド]])での運用に交信は得点が加算され高くなる場合もある。
コンテスト毎に細部は異なり共通的なものを掲げる。開催時期によっても異なることがあり、'''当該時期の規約を確認する'''こと。
*多くの場合コンテストナンバーが'''マルチプライヤー'''となり、交信した局数×マルチプライヤーを総得点とする。
*[[CQ]]呼出しは[[電話_(電波型式)|電話]]は「CQ コンテスト」、[[電信#電波型式としての電信|電信]]は「CQ TEST」を用いる(CQの後にコンテストの略称を付ける場合もある。)。
*同一コンテスト中においては同一局との交信は同一のバンドで1回限りしか得点として認められない。
*[[RSTコード]]、運用場所([[市]][[政令指定都市#区|区]][[郡]]、[[都道府県]]など)、[[空中線電力]]などを示す'''コンテストナンバー'''と呼ばれる英数字を送信し、相手局から送られたナンバーを受信することで、1交信すなわち1得点となる。
*時間は国内を対象とするものは24時間、国際的なものは48時間が多い。一日の間の電波伝搬の変化をみるためでもある
*交信局数を単純に積算するものは少なく、交信した局数×交信した地域の数('''マルチプライヤー''')を総得点とする場合が多い。移動運用や特定の[[電波の周波数による分類|周波数]]帯([[アマチュア無線の周波数帯|ハムバンド]])での運用に得点が加算される場合もある。
**一日の間の電波伝搬の変化をみるためでもある。短いものでは3時間程度、長いものには1ヶ月に及ぶもの(マラソンコンテストと呼ばれる。)まである。
*同一局との交信は同一のバンドで1回限りしか得点として認められない。
*時間は国内を対象とするものは24時間、国際的なものは48時間が多い。一日の間の電波伝搬の変化をみるためでもある。
**短いものでは3時間程度、長いものには1ヶ月に及ぶもの(マラソンコンテストと呼ばれる。)まである。
*交信記録([[ログ]])の主催者への提出をもって参加となる。
**[[電子媒体]]や[[インターネット]]の普及に伴い、紙による提出にかえて電子提出が普及しつつある。[[日本アマチュア無線連盟]](JARL)主催コンテストでは、2014年(平成26年)より原則として電子提出とし、紙提出は印刷ではない手書きのみ受け付けとなっている。
*得点として計上した重複交信(DUPE)や相手コールサインの取り間違い(ミスコピー)が規定の比率を越えると減点や失格の対象となる。
 
*禁止事項
**コンテスト用周波数からの逸脱
***コンテストに参加しない局にも配慮する。)ため
**レピーター([[中継局#アマチュア無線|中継局]])による交信
***レピータを使用するコンテストも存在するが、多くのコンテストでは禁止される。
**クロスバンド交信((送信周波数と受信周波数の異なるバンドで行う。))交信
**運用場所の変更(マラソンコンテストでは、市郡内、都道府県内などの制限をつける。)
**運用場所の変更
**重複交信(DUPEという。)を規定の比率(2%が多い。)以上を得点として計上すると失格となる。
***コンテストナンバーに変化のない範囲での移動は認められる場合がある。また、変更を禁じないコンテストもある。
 
'''戦略'''
 
時間内にできる限り効率的に多くの無線局と交信することが基本でありために、コンテストナンバーと[[識別信号|コールサイン]]以外の要素はできる限り省略するなど高効率化が求められる。
そのほか高得点を得るためには、
*運用するバンドをできるだけ多くする。
*[[電波]]の飛び易い場所に移動する。
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*未交信の地域を狙って[[アンテナ]]を向ける。
*社団局の場合は連続して運用できるよう交代要員を配置する(マルチオペレーションという。)。
などの方法が挙げられる。
などがあり、上位入賞の局では1時間に100局以上と交信することもある。
 
'''審査'''
 
ほぼ全てのコンテストで、程度の差こそあれログの審査を行う。小規模なコンテストでは交信記録を全て照合するが、大規模なものでは高得点者について行う。
*電子提出により、「交信者双方のログの内容が一致した場合に得点を与える」というコンテストも出現した。
<!--後述のKCJコンテストなど-->
コンテストによっては入賞した無線局に対しコンテスト中の録音データや生のログデータ(提出用に体裁を整える前のログデータ)を求める場合もある。
 
'''その他'''
 
入賞した場合、表彰状や副賞が送られる場合もある。また、コンテストに協賛する個人や団体からの寄付により表彰種目を設ける「コンテストドナー制度」も設けるコンテストもある。
JARLや外国の諸団体が主催する有名なコンテストの上位入賞を目標とするアマチュア無線家も多い。
また、JARL地方本部・支部や地域クラブなどが主催する比較的小規模なコンテスト、ユニークな内容のコンテストも多数開催されている。
個人や団体からの寄付により表彰種目を設ける「コンテストドナー制度」も設けるコンテストもある。
JARLでは2002年(平成14年)より実施してきたが、2012年度(平成24年度)で廃止され、新たに参加局からの申請または参加局への贈呈を申請できる「コンテスト参加記念楯制度」を設けた。