「必然性」の版間の差分

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'''必然性'''(ひつぜんせい、{{Lang|en|Necessity}})とは、そうなることが確実であって、それ以外ではありえない、ということである<ref name="iwanami">岩波 『哲学・思想事典』、p.1317-1318 『必然性』、[[高山守]] 執筆</ref>。<!--対語は[[偶然]]性。-->
[[イマヌエル・カント|カント]]は『[[純粋理性批判]]』の様相のカテゴリーで必然性 - [[偶然]]性を対立概念として対置させている。<br>
 
必然性は反対が不可能な概念であり、反対が不可能ということは、[[同一性]]があるということになる{{sfn|木田 |2001|pp=60-61}}。[[九鬼周造]]は必然性を「同一性という性質上の規定を持ったものを様相(あり方)という視点からみて言い表したもの」としている。そして、その同一性と必然性を最も顕著にそなえたものを、論理学の領域では「概念」、経験の領域では「因果性」、形而上の領域では「絶対者」と見た{{sfn|木田 |2001|pp=60-61}}。
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<!--論理法則に従って前提から結論が導出されている[[演繹]]による論理的必然性、自然法則に従っている自然的必然性{{要出典}}、道徳的法則に従うことを[[義務]]として課せられている道徳的必然性、-->
(哲学的に言うと)様相概念のひとつで、[[可能性]](ありうること)、現実性(現にそうであること)と並ぶ。そして、[[偶然]]性(たまたまそうであること)と対立すると見なされている<ref name="heibon">平凡社『哲学事典』</ref><ref name="iwanami" />。
<br>
転じて必然性は可能性の[[下位語]]に該当する。
 
{{Wiktionary|必然}}
 
==論理的必然性==
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ひとりひとりの人が自己の《内的なあり方》(良心・理念など)に従う、という意味での必然性は「内的必然性」と呼ばれることがあるが、これはしばしば「[[自由]]」そのものである、とされる<ref name="iwanami" />。
 
== 上位語 ==
* [[可能性]]
 
== 脚注 ==
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==関連項目==
* [[可能性]]
* [[偶然]]
* [[論理学]]
* [[様相論理]]
 
* [[デュナミス]]、[[エンテレケイア]]