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== 先史時代 ==
[[バルト海]]を中心にして展開する[[北欧]]の地に人類が足跡を残したのは[[ヨルディア期]]([[紀元前10000年]]から[[紀元前6000年]]ごろ)で、バルト海東岸や[[デンマーク]]、[[ノルウェー]]北端の[[フィンマルク県|フィンマルク]]など、[[最終氷期|ヴュルム氷期]]の終了とともに[[氷原]]から解放された地域だとされている<ref name="tunoda_018">[[#角田1955|角田1955]]、p.18。</ref>。彼らは南方の地より[[トナカイ]]を追い求めて移動をしてきた人々であり、[[旧石器時代|後期旧石器時代]]の西欧文化の流れを汲んでおり、一定地域を巡回しつつ狩猟生活を送っていた<ref name="tunoda_018"/>。[[シェラン島]]の[[リングビ文化]](''[[:en:Lyngby culture|Lyngby culture]]'')、ノルウェー西岸の[[フォスナ文化]](''[[:en:Fosna-Hensbacka culture|Fosna-Hensbacka culture]]'')、北岸の[[コムサ文化]](''[[:en:Komsa culture|Komsa culture]]'')などがその代表例とされる<ref name="tunoda_018"/>。
[[File:Altarockcarvings2.jpg|thumb|left|200px|[[1985年]]に[[世界遺産]]として登録された[[ノルウェー]]の[[アルタの岩絵]]は、[[極北美術]]の代表例として知られている。]]
[[アンシルス期]](紀元前6000年から[[紀元前4500年]]ごろ)になると氷河は[[スカンディナヴィア半島]]の背梁部へと後退していき、各地で様々な文化が花開き、活発化した。主要なものとしては[[マグレモーゼ文化]]、[[クンダ文化]](''[[:en:Kunda culture|Kunda culture]]'')、[[スオムスエルヴィ文化]](''Suomusjärvi culture'')などが挙げられる<ref name="tunoda_018"/>。これらの諸文化では[[細石器]]や原始的な[[石斧]]が用いられて狩猟が行われていたほか、[[イヌ|イエイヌ]]が使用されるようになったことが特筆される<ref name="tunoda_018"/>。また、バルト海で採取される[[琥珀]]を用いた垂飾などの[[装身具]]もこのころから利用されるようになった<ref name="tunoda_018"/>。その他、[[1972年]]にフィンマルクで発見され、[[世界遺産]]に登録されている[[アルタの岩絵]]が作成されはじめたのもこの頃からと言われている。