「サム・ペキンパー」の版間の差分

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ペキンパー曰く、映画人生を通じて影響を受けた監督はドン・シーゲル、[[ジョン・フォード]]、[[黒澤明]]とのことである。特に黒澤の『[[羅生門 (1950年の映画)|羅生門]]』はこれまで作られた映画の中で最も優れた作品、とインタビューの中で語っている。
 
== ペキンパーのファンを公言している日本の評論家や日本の映画作家 ==
日本では[[黒沢清]]<ref>『[[キネマ旬報]]オールタイムベスト映画遺産200 外国映画篇(2009)』60pで[[リチャード・フライシャー]]『[[絞殺魔]]』や[[ジャン=リュック・ゴダール]]『[[ゴダールの探偵]]』[[クリント・イーストウッド]]『[[ペイルライダー]]』等と共にペキンパー『[[ビリー・ザ・キッド/21才の生涯]]』を自身のベストに選んでいる</ref>や[[荒戸源次郎]]<ref>『キネマ旬報オールタイムベスト映画遺産200 外国映画篇(2009)』20pで[[ジャン・コクトー]]『オルフェ』や[[フェデリコ・フェリーニ]]『[[道 (1954年の映画)|道]]』[[ビリー・ワイルダー]]『[[お熱いのがお好き]]』[[リチャード・レスター]]『[[ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! (映画)|ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!]]』[[ロジェ・ヴァディム]]『[[血とバラ]]』[[ノーマン・ジュイソン]]『[[シンシナティ・キッド]]』[[クリント・イーストウッド]]『[[ミリオンダラー・ベイビー]]』[[ギャヴィン・ミラー]]『[[ドリーム・チャイルド]]』と共にペキンパー『ワイルドバンチ』を挙げている。</ref>、[[松江哲明]]<ref>『キネマ旬報オールタイムベスト映画遺産200 外国映画篇(2009)』118pで『[[フレンチ・コネクション]]』や[[トビー・フーパー]]『[[悪魔のいけにえ]]』、クルーゾー『[[恐怖の報酬]]』やジョン・ウー『[[ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌]]』と共にペキンパー『[[キラー・エリート]]』をベスト10に選ぶ。</ref>、[[犬童一心]]<ref>『キネマ旬報オールタイムベスト映画遺産200 外国映画篇(2009)』30pでシーゲル『ダーティハリー』やコッポラ『ゴッドファーザー』[[ロマン・ポランスキー]]『[[チャイナタウン]]』[[シドニー・ポラック]]『[[追憶]]』[[スタンリー・キューブリック]]『[[バリー・リンドン]]』アルトマン『[[ナッシュビル]]』と共にペキンパー『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』を自身のベストに選んでいる</ref>、[[青山真治]]、[[SABU]]、[[井筒和幸]]<ref>著書『虎の門 井筒和幸のこちトラ自腹じゃ! 101本斬り テレビ朝日コンテンツ事業部, 2004.12』の冒頭のインタビューで『ゴッドファーザー』と『[[ファイブ・イージー・ピーセス]]』と[[ロバート・アルドリッチ]]作品と共に『ゲッタウェイ』の名をだし絶賛</ref>。<ref>『サルに教える映画の話 バジリコ, 2005.10』では</ref>。<ref>『ガキ以上、愚連隊未満。 ダイヤモンド社, 2010.5』</ref>。<ref>ネット連載では『[[ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦]]』を取り上げている。「映画は喧嘩じゃ!vol.15 変わらない」 https://www.business-plus.net/business/columnist/cat-1/series/462603.shtml</ref>、[[森達也]]<ref>『映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』の227pの自身のアンケートでベスト男優に[[萩原健一]]とベスト女優に[[オードリー・ヘップバーン]]を選び、ベスト作品に[[ジェームズ・キャメロン]]『[[アバター (映画)|アバター]]』や[[神代辰巳]]『[[アフリカの光]]』[[アトム・エゴヤン]]『[[手紙は憶えている]]』と等と共に、ペキンパー『ワイルドバンチ』を挙げて一位に選んでいる。</ref>、[[篠崎誠]]、[[大林宣彦]]、[[崔洋一]]、[[原田眞人]]<ref>https://www.cinematoday.jp/news/N0076796 「ペキンパーは親日家だったと切り出した原田は、「友人の日本人女性がペキンパー監督の通訳をやっていて、ものすごく気に入られていた。彼女は小柄だったけど、ウイットに富んでいて、ペキンパーは彼女のことをマイ・リトル・ニンジャガールと呼んで親しんでいました。ただ彼女は若くして亡くなってしまった。日本に来た時にそれを知らされたペキンパーは、大酒を飲んで荒れていたということを後に聞きましたね」と述懐。さらに「彼はもともとはシャイな人なんです。しかし監督として成功するために、シャイな自分を押さえつけて、現場でもマッチョを気取るんですよね」と指摘した</ref>、[[原一男]]<ref>『映画秘宝 2018年4月号』の町山との対談でペキンパーを一番好きな監督と発言し、ペキンパーファンの町山も喜んだ。</ref>といった映像作家たちがペキンパーに対するリスペクトを公言している。
 
大の西部劇ファンで知られた映画監督の[[岡本喜八]]は[[淀川長治]]と[[田中英一]]と共に西部劇ベスト25の1つにペキンパー『ワイルドバンチ』を選んでいる<ref>[[淀川長治]]『淀川長治映画ベスト10+a』河出文庫 2013年11月 190p-193p。</ref>。
 
映画評論家では[[川本三郎]]や[[蓮實重彦]]、[[山田宏一]]、[[町山智浩]]<ref>[[柳下毅一郎]]との共著『ベスト・オブ・映画欠席裁判』 文春文庫、2012年3月。23p-52pに再録されている『映画秘宝ベストテンなんかぶっとばせ!!』の「『キネ旬』『映芸』ベストテン大検証 映画評論家なら[[サリエリ]]より[[アマデウス]]を評価しろ!」39pで『[[戦争のはらわた]]』を生涯ベスト1と発言</ref>、[[石上三登志]]などがペキンパーを高く評価している<ref>町山と[[柳下毅一郎]]との共著『ベスト・オブ・映画欠席裁判』の23p-52pに再録されている『映画秘宝ベストテンなんかぶっとばせ!!』の「『キネ旬』『映芸』ベストテン大検証 映画評論家ならサリエリよりアマデウスを評価しろ!」26pの映画秘宝オールタイムベスト10で『[[戦争のはらわた]]』は8位である。また『ベスト・オブ・映画欠席裁判』に再録の「『キネ旬』『映芸』ベストテン大検証 映画評論家ならサリエリよりアマデウスを評価しろ!」の文中33p-35p,39p-40で、公開当時から賛否が分かれていたペキンパー作品を『キネマ旬報』や『[[映画芸術]]』で評価していた[[川本三郎]]や[[蓮實重彦]]、[[山田宏一]]、[[石上三登志]]らにも町山と柳下は賛辞を送っている</ref>。
 
[[北野武]]も[[ジョン・ウー]]やタランティーノと同じくペキンパーファンで知られており<ref>http://eiga.com/news/20170509/18/</ref>、『映画秘宝』のインタビューで『[[アウトレイジ 最終章]]』のラストの銃撃戦は「サム・ペキンパーや[[ジョン・ウー]]の作品のようなモノを目指した」と発言<ref>『映画秘宝』2017年11月号18p-23pの『[[アウトレイジ 最終章]]』特集の18p-19pの北野のインタビューでの発言</ref>。
 
== 日本のサム・ペキンパー ==
日本では作風などの類似性から[[深作欣二]]を「日本のサム・ペキンパー」と呼んだ。深作もペキンパーのファンであり雑誌インタビューや著書などで『[[ガルシアの首]]』や『[[ビリー・ザ・キッド/21才の生涯]]』好きな映画に挙げている<ref>深作欣二『映画監督 深作欣二』 [[山根貞男]]、[[ワイズ出版]](原著2003年7月)、ISBN 489830155X。</ref>。
 
『映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』のアンケートでは前述の[[森達也]]だけでなく[[漫画家]]の[[榎本俊二]]もペキンパー『ワイルドバンチ』をベスト10に入れて一位にしており、ベスト男優にペキンパー組の常連役者[[ベン・ジョンソン]]をあげて「アメリカの[[室田日出男]](深作組の常連役者)」と評している<ref>『映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』41p</ref>。
 
前述の井筒は一番影響を受けた[[アメリカン・ニューシネマ]]への愛着や自身の人生を語った著書で、『[[ゲッタウェイ]]』を評した際に、「もしもペキンパーが今も生きていて、[[今村昌平]]監督と対談をしたら並大抵の人類学者では語れないであろう人間の動物的な本能についての見事な論を発表できていたであろう」「どちら(ペキンパー・今村)も人間の根源的な行動原理の欲である、「性」と「暴力」を追求し、傑作を多く世に出した映画作家であり」と、「日本のペキンパー=今村昌平」という評を書いた<ref>著書『アメリカの活動写真が先生だった 小学館, 1998.12』の「ゲッタウェイに酔っぱらう『[[ゲッタウェイ]]』</ref>。
 
== 評価 ==
*[[俳優]]の[[長塚京三]]は著書『破顔』でペキンパーや[[アーネスト・ボーグナイン]]や[[ウォーレン・オーツ]]といったペキンパー組の役者にリスペクトを捧げている<ref>『破顔』2007年、3月8日、[[清流出版]]。70-77p,83p-95p,125p,137p</ref>。
*俳優で映画監督「OZAWA」こと[[小沢仁志]]は『[[キネマ旬報]] 1999年10月上旬特別号 NO.1293映画人が選ぶオールタイムベスト100(外国映画篇)』『キネマ旬報1999年10月下旬号NO.1294映画人が選んだオールタイムベスト100(日本映画篇)』のアンケートで洋画ではペキンパー『ワイルドバンチ』などを選んでいる。脚本家の[[野沢尚]]も同誌の同企画で洋画ではペキンパー『[[わらの犬]]』『[[ゲッタウェイ]]』などを選んだ。[[君塚良一]]は同企画で洋画ではペキンパーの『[[わらの犬]]』などを選んだ。<!--また君塚は自身の著書でも<ref>『シナリオライターになろう(1998年、同文書院)</ref>。-->
 
== その他エピソードやトリビア ==
*スローモーションによる強烈なバイオレンス『ワイルドバンチ』で冒頭の銃撃戦のシークエンスの中に写っている子供たちの一人はペキンパー自身の子供である。また『ワイルドバンチ』のラストのバイオレンスシーンは黒澤の『[[七人の侍]]』と『[[椿三十郎]]』、[[アーサー・ペン]]『[[俺たちに明日はない]]』を手本にしたものである。当初は『ワイルドバンチ』の主演はペキンパーの飲み友達であった[[リー・マーヴィン]]が予定されていた。『ワイルドバンチ』を鑑賞した[[ジョン・ウェイン]]は「これは西部劇に対しての冒涜だ!」と激怒したという<ref>『映画秘宝 2016年2月号』の[[町山智浩]]連載『男の子映画道場』104-105p</ref>。
*[[テレンス・ヤング]]監督による西部劇『[[レッド・サン]]』の当初の監督候補の三人の監督の中の一人であり、面接も兼ねた談話の場で三船敏郎とほかの候補二人と共に会っている。監督候補の他の二人はテレンス・ヤングと[[エリア・カザン]]であり最終的にはヤングが『レッド・サン』の監督を務めた<ref>[[松田美智子]] 「三船敏郎の栄光とその破滅」(月刊[[文藝春秋]]誌 2013年11月号)より、改訂され『サムライ 評伝[[三船敏郎]]』(文藝春秋、2014年1月)ISBN 978-4167904944nの119pにおける[[田中寿一]](田中壽一)の発言</ref>。
*[[フランス映画]]の[[ジャン=ピエール・メルヴィル]]の作品にペキンパーは影響を受けた<ref>http://mermaidfilms.co.jp/jp-melville/</ref>。
*ペキンパーは[[ジャック・パランス]]が悪役を演じた『[[シェーン]]』を「最高の西部劇だ。今まで殺人とはならず者が行うもので、本当の暴力は描かれてこなかったが、この作品が変えたと言える。」と絶賛している<ref>『[[シェーン]]』デジタルリマスターのリバイバル公開のサイト http://shane-movie.jp/comment/</ref>。
*[[レイ・ブラッドベリ]]作品の愛読者であり、ロシアの映画監督[[セルゲーイ・ボンダルチューク]]の祝賀会が[[ロサンゼルス]]で行われた際に[[ビリー・ワイルダー]]や[[ウィリアム・ワイラー]]、[[ジョージ・キューカー]]と共にペキンパーは出席し、そこでレイ・ブラッドベリと会っている<ref><『ブラッドベリ、自作を語る』[[サム・ウェラー]]共著 [[小川高義]]訳 [[晶文社]]、2012、97p。</ref>。ブラッドベリ作品は「映像性が高い」という評があるが、ペキンパーは「レイ・ブラッドベリの小説を映画化するのは簡単だ。ページを破って、そこにカメラを突っこめばいいんだ」という発言をしている<ref>ウェラー共著、小川訳、晶文社、2012、46pと121p。</ref>。
 
== 作品 ==
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